テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
303
文スト 太中
2人で配信をしたらどうなるか?
視点太
「なあ…〜太中チャンネル見たか?」
「見た見た…今日も尊かったな〜」
みんなが今日もある配信者の話をする。そう私たちのチャンネルの話だ。私と中也の大切なチャンネル。
私は颯爽と家に帰り、いつもの動画を撮る準備をする。正直言って疲れたが…今日中也は部活であり、私が準備をしなくてはならない…
「ハア…やっと準備できたよ…疲れた。早く帰ってこないかな…」
ガチャ
「ただいま…太宰。じゃあ今日もいつもの動画撮るか…」
そう私達はカップル配信者をしている。2人で、しかも男同士で。しかしこれには訳があるのだ。
遡ること1年前
私はその時高校に入ったばかりで、いつもの授業、学校生活に退屈していた。そんな時ある配信者のチャンネルを観たのだ。彼らはカップル配信者だった。
カップル配信か…なかなか楽しそうだ。とはいえこのクラスに彼女どころか友達さえいない…そんな配信をする相手がいない。まあ…顔には自身があるからできなくはないだろうが…面倒くさい。
「キャー中也くんかっこいい〜」
どこからか女子の黄色い歓声が聴こえた。どうやらサッカー部の大会のようだ。
中原中也…知っている。サッカー部のエースであり容姿端麗、頭脳明晰と噂の才色兼美なここ聡明高校一の優等生であると。ただ一部噂だと不良グループのリーダーをしているという。そんなこともあってか男女共に人気である。そんな彼にも欠点がある…それは身長が低いことである。彼の身長は僅か160センチ…もう既に成長が止まっているという噂もある。ただそんなとこもチャームポイントで……と、とにかく情報が絶えない。そんな彼は身長に似つかわしくない長い脚を使ってボールを蹴る。
「キャー身長低いのに脚長〜い!」
女子はキャーキャー騒ぎまくるが…いやそれは褒めてるのか?
カップル配信…もしかしたら彼と配信をするのがいいかもしれない…私はそんなくだらない考えで放課後…サッカー部の部室に入った。そして彼はいた。丁度着替えをしていたようだ。
「あ…えっと…君が中原中也かい?着替えてるとこ悪いけど…」
彼はとても鍛え上げられた肉体をしていた。思わず見とれてしまった。
「あ…なんだよお前…」
彼は私を見て呆れた顔をした。
「ここサッカー部の領域だぜ…まさか新入部員か?いや違うよな…かの時期に。」
構わず私は誘った。
「君…僕と一緒にカップル配信しない?」
……
沈黙が暫く続いた。
「なんだよお前…カップル配信?あ…まさかお前太宰治か…?」
………
「え?何で知って…」
私達は暫く固まった何も話すことができなかった。
コメント
1件
読み終わりました!第1話、とてもいい掴みでしたね。 何より、太宰が中也に「カップル配信しない?」と軽いノリで声をかけたら、まさかの相手が自分を知っていた——その「え?何で知って…」の間の空気、めちゃくちゃ伝わってきました(笑)。高校で目立つ存在どうしの邂逅が、ただの偶然じゃなく伏線っぽいのも気になります。 体格差(身長にも脚にも触れてた)の描写もキャラの個性が出てて好きです。続き、どうなるんだろう…!