席を移動してから何分か経ったが
和馬(正直気まずい……)
和馬(なんで呼ばれたのかも分かんないのに急に泣いちゃうしで……)
和馬(こういうのって直球で聞いていいものなのか?)
心「…ごめん、急に呼んで何も説明も無しはダメだよね」
心「まずね急に泣いちゃったのは君のせいね」
和馬「なるほど……じゃないですね。俺ですか!?」
心「いつも話す時視線キョロキョロしてて落ち着かないのにああいう時だけ真っ直ぐ見つめるのはダメだよ」
和馬「えー…心さんが大事な話をしそうな雰囲気だったので真剣になっただけなんですけど」
心「それがいけないんだよ」
和馬(いつもの理不尽さが戻ってる…)
心「っふふ、やっぱり君と話してるとなんだか落ち着くね…」
心「そんな君に相談事なんだけどいいかな?」
和馬「えー…そう、ですね〜」
心「まぁ君に拒否権はないよ」
和馬(それ相談とは言わなくない?)
心「相談は相談だから!」
心「まったく、君はすぐ心の中でツッコミをいれるんだから」
和馬「……まぁ、心の中で思うだけなら自由なんで」
心「うちにはそれが分かっちゃうんだよ」
心「君も心の内は読まれたくないでしょ?」
和馬「どちらかと言えば」
心「それが今回の相談事なんだ。」
心「のってくれる?」
和馬「……少ししか力になれなそうだけど、頑張ります」
心「…君がくる前に友達が来てくれたんだ」
心「その友達はわざわざバイト前に来て休めそうだから遊ぼうって言ってくれたの」
心「正直嬉しかったの。でも、うちの悪い癖なんだろうね」
心「心を読んじゃったの。普段じゃ友達の心なんて読まないのに」
心「その友達はバイト行きたい気持ちもあって、でもうちと遊びたい気持ちもあって」
心「その気持ちを読んだうちは来てくれた事を否定しちゃったんだ」
心「…そしたらその友達と喧嘩になっちゃって」
心「それからずっと心のモヤモヤが晴れなくて、なんでもいいから吐き出したくて君を呼んだの」
心「今思えば君の事を都合のいいように使ってごめんなさい…」
和馬「それは別に大丈夫ですけど」
心「…嘘だ、心じゃ家にいたかったでしょ?」
心「この能力は私にとって呪いなんだ」
和馬(私…ね。)
和馬「さっき俺が家にいたかったって言いましたけど、そう思ってたし別に大丈夫だとも思ってました」
和馬「人間考えてる事なんてひとつじゃないですよ。たくさん考えて、その中で1番いいと思ったものを選びに選んで生活してるにすぎません。」
和馬「言葉を発した裏には負の感情があるのは当然の事でそれでもその人は嘘をついたのかと聞かれるとそうでは無いですよね」
和馬「つまり人の気持ちと言動が一致しない事があるのなんて当たり前なんです。なので心の中なんて気にする事ないと思いますよ」
心「〜…!!」
和馬「まぁ、気にしなさすぎはよくないと思いますけど」
和馬「俺が言えるのはこれくらいです」
心「君は、ほんとに良いことを言うね!」
モヤが晴れたのか嘘のない笑顔が心さんに戻っていた
和馬(表情の情緒が不安定だな)
和馬(でも、やっぱり笑顔がよく似合う人だな)
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