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コメント
3件
うわ~!!!好き! 悲しい恋??系のめっちゃ好きなん だよね!!!!😽︎💞 あの、、もし良ければリクエストとして、ペアは誰でも良いから失恋系の 書いてくださいっ!🙏💦
prtg
『言えますか?』
帰り道、誰もいない夕焼けの校庭。
風が砂を巻き上げて、少しだけ目が痛くなった。
pr なあ、ちぐ
tg …なぁに、ぷりちゃん
いつもと同じ。
けど、今日はどこか少し違った。
俺の声も、ちぐの声も、
少し震えていた気がする。
pr …なんか言いたいことあったんちゃう?
tg ……うん。でも、もういいかなって
ちぐが笑う。
小さな声で、まるで自分に言い聞かせるみたいに。
tg ほんとは、ずっと言いたかったの
“ぷりちゃんが好き”って
俺は、何も言えなかった。
時間が止まったみたいだった。
tg でもね……言わなきゃよかったって思う日が来るくらいなら、言えなかったことのほうが、まだマシかもって
その言葉が、胸に突き刺さる。
沈黙が、二人の間に降ってくる。
風の音だけが、遠くへ流れていく。
やがて──
ちぐは「じゃあね」と言って、背を向けた。
ちぐの背中が遠ざかっていく。
俺はただ、それを見ていた。
なにも言えずに。
なにも、できずに。
本当はあのとき、手を伸ばせばよかった。
「待って」と、たった一言、言えばよかった。
けど──俺は、それすらできなかった。
胸の奥では、叫ぶほどの「好き」が渦巻いていたのに。
それを伝えられなかった俺に、
この恋を終わらせる資格なんて、本当はなかったのかもしれない。
──だから今。
俺はこの物語を、
最後まで語ることができない。
なぜなら──
この恋のラストシーンは、まだ書かれてないからだ。
▽ ここから先は、“君”に託す。
ねぇ、もし、君が俺だったら──どうしてた?
あのとき、
「好き」って、言えてた?
目をそらさずに、
相手の気持ちを受け止めて、
「俺も」って、笑えてた?
それともやっぱり、
何も言えずに、立ち尽くしてた?
「はい」って、
この物語を“ふたりの物語”にできてた?
「いいえ」って、
優しく微笑んで、ひとりで泣いてた?
──それとも、
まだ答えが出せないまま、
このページを閉じようとしてる……?
この恋の“つづき”は、ここには書かれていない。
それは、君の中にあるからだ。
だから、君に問う。
この物語を、どう終わらせる?
「好き」と言えた未来を、選ぶ?
それとも──言えなかった過去のまま、そっと閉じる?
君なら、どうする?
今、答えて。心の中で。
だってこれは、君の恋の物語でもあるのだから。