(咲花視点)
カーンコーンカーンコーン。学校のチャイムが鳴り響く。ここは小中一貫鹿羽(しかばね)学校。生徒は約30人の小さな木造の学校で1つのクラスに集まって学習している。今日はそのクラスでテスト返しが行われていた。
「テスト返すぞー。席につけー。」はーい。みんなが席につき、次々とテストが返された。「井上咲花ー。」(咲)「はーい!」私は陽気に返事をし、テストを受け取った。「咲花、今回も相変わらずの点数だな。もうちょっと勉強してこいよ。」(咲)「えへへっ、ごめんなさーい。」先生はため息をついたけど気にせず私は席についた。「ねぇ、咲花。今回は何点だったの?」(咲)「えへへっ。じゃじゃーん!13点!前より1点上がったよ!」「さっすが、バカ姫。まだ簡単な小テストで30点も取れないとは。」(咲)「なっ、なにぃ!?」「お前、学校の偏差値下げんなよな笑」(咲)「下げてないわ!」「それに比べて琴葉はほんっと頭良いよね。」「なー、双子なのにぜんっぜん違うんだなー。」私はチラッと琴葉の方を見た。井上琴葉。私の双子の姉。私よりはるかに頭が良くクラスでも3位以内には入っているらしい。「ねぇ、琴葉!今回のテストどうだった?」(琴)
「うーん。前よりかはいいかな。今回はちょっと簡単だったし。」「え!すっごい!めちゃくちゃいいじゃん!」(琴)「そうかな。ありがと。」そんなによかったんだ。一体何点だったんだろ。私は気になってそっと琴葉の背後にまわった。(咲)「とりゃっ!」(琴)「わぁっ!?ちょっ、咲花!」私は琴葉のテスト用紙を奪い取って点数を見た。(咲)「えぇ!?96点!?」(琴)「ちょっ、ちょっと、うるさいバカ!」琴葉は私からテスト用紙を取り返そうとしたけど私はそれをかわして間違いを探した。(咲)「って、あっははは!ちゃんと答え出てるのにっ笑、単位のつけ忘れって笑、私でもここあってるのに!笑笑」ほんっと琴葉は変なところで抜けてるんだから。(琴)「はあ、うるさい、もう返して。」あっ。琴葉は私からテスト用紙を奪い取った。(咲)「ちょっ琴葉ぁ!もうちょっと見せてよぉ!」「こら咲花、いつまで騒いでる!解説するから席につけ。」(咲)「はーい、」私は返事をして席に戻った。
カーンコーンカーンコーン。学校終わりのチャイムが鳴った。(咲)「はぁ、やっと終わったぁ。」「咲花ー!早く帰ろー!」(咲)「うん!」私は教室から飛び出して友達と一緒に学校を出た。少し前に琴葉が1人でいるのが見えたけど見て見ぬ振りをした。
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更新頑張って下さい!楽しみにしてます♪