テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
漫画魔王
55
37
神宮寺のえる
東の果て、辺境の地にある小さな村「レイヴ村」。 深い森と険しい山に囲まれ、外の世界とはほとんど交流がないこの地で、一人の少年が暮らしていた。
名はリューカ・ヴェルシュ。17歳。 幼い頃に両親を亡くし、村の鍛冶屋である老職人ガラムに育てられてきた。 彼は剣を鍛えることに並外れた興味を持ち、日々、火を焚き、鉄を打っていた。
だが、その平穏な日々は突如として破られる。
ある晩、リューカは村の裏山にある古代遺跡で、不思議な声に導かれる夢を見る。
「我を……見つけよ。炎の中に眠る、我が名は——」
翌朝、夢に突き動かされるように、リューカは裏山へと向かった。 立ち入り禁止とされていた洞窟の奥、古びた祭壇の上に、それはあった。
赤黒く燃える刃——封炎の魔剣《イグナリア》。
リューカがその柄に手をかけた瞬間、世界が弾けるように光を放った。
意識を失いかける彼の耳に、確かに届いた声があった。
「選ばれし者よ……この力、お前に託す」
その夜、村が何者かに襲われる。黒装束の男たちは「その剣を差し出せ」と言い、無慈悲に村を焼いた。
絶望の中、リューカは初めて魔剣を振るう。炎が暴走し、敵も味方も呑み込むように燃え上がった。
——全てを焼き尽くす力。
炎の中で立ち尽くすリューカの前に、フードを被った少女が現れる。
「あなた……その剣を使いこなせるの?」
彼女の名はセリナ・アルフェルド。 帝都から来た魔導士であり、魔剣を追ってこの村に現れたという。
「その剣は、封印されていたはず……何があったの?」
リューカの旅が、ここに始まる。 魔剣を巡る戦い、己の運命との対峙が、静かに幕を開けた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!