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うわわわわっ!!第9話、めっちゃ良かったよ〜!!😭💕 奏お嬢様の「身バレ」に対するリアクションが完全に異次元すぎて笑ったww「開き直ればよろしいのです」って、その発想はなかったわ…!莉乃さんの語彙力失うシーンもツボったし、学校中の生徒が「天使すぎるお嬢様」って崇めてるの、尊すぎて泣ける…🥺✨ マーブルちゃんの「あざとい威嚇」が生きがいって、わかる〜!!あのプルプル震えてる姿を想像するだけで尊死しそう…!! 次回の放課後お散歩配信、絶対見たい!!莉乃さん含めたクラスメイト全員でコメント欄から保護する構図、もう最高すぎるよ…!!早く続きが読みたい!!🌸💕
2ちゃんねる掲示板の書き込み(※モデレーターのmiraがモザイク処理をかける前の、ほんの一瞬映った背景の学校ロゴから特定を試みたクラスメイト)からの連絡ですね!SNSを一切やっておらず、メッセージアプリも連絡用と割り切っている奏お嬢様の視点で描きました。
「ふふ、本日もとっても素敵なお散歩になりましたわね、マーブルちゃん」
VRヘッドセットをそっと外し、ふかふかのベッドの上で大きく息を吐く。
Rico様にいただいた天使のようなドレスの余韻と、マーブルちゃんの柔らかな毛並みの感触を思い返し、わたくしは一人満足げに頷いた。
その時、ベッドの脇に置いてあったスマートフォンから、軽やかな電子音が鳴った。
『ピコン』
(あら……お友達からご連絡かしら?)
わたくしにとってスマートフォンとは、お父様やお母様との定期連絡、あるいは学園の連絡網やお稽古事の連絡を取り合うための「現代の連絡帳」に過ぎない。
SNSのアプリなどひとつも入れていない画面の隅で、緑色のメッセージアプリ(LINE)のアイコンに小さな赤い『1』が浮かんでいた。
画面を開くと、同じクラスで生徒会役員も務めている親しいお友達――莉乃(りの)さんからのメッセージだった。
【莉乃】
『奏様、夜分遅くに申し訳ありません。どうしても確認したくてご連絡いたしました……!』
【莉乃】
『(画像:配信のスクショ/数学の宿題画面と、その端っこに一瞬だけ映っていた聖華女子の校名ロゴ)』
【莉乃】
『この配信……この【kana】様というプレイヤー、まさか奏様ではありませんこと……!? 宿題の文字の癖も、解き方の美しさも、奏様そのものですの!』
わたくしは首をちょこんとかしげ、画面を見つめた。
(まあ……莉乃さん、わたくしの文字の癖まで覚えていてくださるなんて、なんてお目の高いことですこと)
kagerou様やm@rio様は「身バレ」「特定」と大騒ぎなさっていたけれど、仲の良いお友達に気づかれることの何が恐ろしいのでしょう。
隠す必要など、どこにもございませんわ。
わたくしは迷うことなく、一字一字丁寧に返信を打ち込んだ。
【奏】
『ごきげんよう、莉乃さん。まあ、よく分かりましたわね! ええ、ご両親からいただいた『お庭』で、マーブルちゃんと一緒にお勉強をしておりましたのよ』
【莉乃】
『!!!???』
【莉乃】
『ほ、本当ですの!? ネット上で「伝説の爆速宿題お嬢様」としてトレンド1位になっているのが、本当に奏様……!?』
【莉乃】
『待ってください、あの画面の横でプルプル震えていた可愛いわんちゃんが「マーブルちゃん」ですの!?』
【奏】
『ええ、とっても愛くるしいわんちゃんですのよ。明日のお散歩(配信)の際も一緒に勉強する予定ですので、よろしければ莉乃さんも遊びにいらしてくださいね』
【莉乃】
『あ、遊びに行く……!? 奏様、今のインターネットは大騒ぎになっておりますのよ!? ネカマのサムライ様やドラゴンテイマー様まで奏様の親衛隊になっていらっしゃいますし……!』
【奏】
『ふふ、皆様とても親切な「指南役様」ばかりですわ。恐れることなど何もありませんのよ。開き直ればよろしいのです』
【莉乃】
『ひ、開き直れば……!?(※語彙力を失う莉乃)』
画面の向こうで莉乃さんがどのような表情をしているのか想像しながら、わたくしはふふっと可憐に微笑んだ。
(これで明日のお散歩には、莉乃さんも応援に来てくださるかもしれませんわね)
スマホをナイトテーブルの上にそっと置き、わたくしは優雅にベッドに入った。
「身バレ」という概念をどこまでもポジティブ(&天然)に受け流すお嬢様の夜は、今夜もどこまでも穏やかで優雅なのであった。
翌朝、私立聖華女子学院の校門をくぐった瞬間から、昨日までとは明らかに異なる「空気の揺らぎ」を感じておりました。
昨夜、LINEでメッセージをくださった生徒会役員の莉乃さんが、校門のすぐ脇でソワソワと足を踏み鳴らしながらわたくしを待っていらっしゃいましたの。
「ごきげんよう、莉乃さん。今朝は一段とお早い登校ですのね」
わたくしがいつも通り可憐に微笑みかけますと、莉乃さんは「ひっ……!」と息をのんで胸を押さえ、周囲を素早く見回してから、わたくしの手を取って物陰へと連れていかれました。
「奏様……! ごきげんよう……ではありませんわ! 昨夜のLINE、わたくし嬉しさのあまり一晩中眠れませんでしたのよ!?」
「まあ、一晩中……? お肌に悪いですわよ、莉乃さん」
「そんな心配をしている場合ではありませんわ! ほら、ご覧になって……学院の皆様のご様子を!」
莉乃さんに促されて昇降口や廊下に視線を向けますと……まあ!
生徒の皆様がスマートフォンを片手に、興奮を押し殺したような表情でひそひそと囁き合っていらっしゃいます。
「ちょっと……昨日の『かな様』の宿題配信、見ました……?」
「見たわ! 聖華女子のロゴが映った瞬間に『やっぱり本物のお嬢様だったのね!』って掲示板が大騒ぎになっていたわ!」
「あの複素数平面の解き方……数学の特進クラスの奏様以外にあり得ませんわ!」
「今日の放課後の配信も絶対に拝見しなくては……! マーブルちゃんの『あざとい威嚇』を拝むのが今の私の生きがいですの……!」
皆様、お目目がキラキラと輝いていらっしゃいます。
わたくしが優雅に廊下を歩きますと、すれ違う生徒の皆様がハッと息をのんで道を開け、深々と一礼をなさるのです。
「ご、ごきげんよう、奏様……!(※心の中:本物の爆速宿題お嬢様だ……! 天使だ……!)」
「ごきげんよう、皆様。本日も心地よい秋晴れですわね」
わたくしが一人ひとりに微笑みをお返しすると、あちこちで「きゃあぁぁ……っ!」と可憐な悲鳴(※尊さによる撃沈)が上がりましたの。
「奏様……!」
教室に着き、席についた莉乃さんが、テーブルに身を乗り出して小さな声で囁いてまいりました。
「学院中の生徒……いいえ、今やネット上の何万人もの方々が、奏様を『天使すぎるお嬢様』としてお慕いしておりますのよ!? ネカマのサムライ様が『御意』しか言えなくなってしまうのも、今なら分かりますわ……!」
「あら、Natuki様のことですの? ふふ、あの方もkagerou様もm@rio様も、とても頼もしいお庭の指南役様方ですのよ」
「kagerou様に『身バレ対策をしなさい!』とお説教されて『開き直ればよろしいのです!』とお返しになったというのも、本当なのですか……?」
「ええ、もちろんございますわ。隠すことなど何ひとつございませんもの。現にこうして、莉乃さんや学院の皆様とも『お庭』の楽しさを分かち合えましたでしょう?」
わたくしが堂々と胸を張り、ふふっと微笑むと、莉乃さんは脱力したように両手を机につかれました。
「……負けましたわ。その圧倒的な高貴さと無自覚なお可憐さ……これでは全プレイヤーが過保護な親衛隊になってしまうのも当然ですわね……」
「まあ? 莉乃さんも、放課後はわたくしたちのお庭散歩にいらしてくださるのかしら?」
「ええ、もちろんですわ! クラスメイト全員で『配信』のコメント欄から、奏様とマーブルちゃんを全力で保護(応援)させていただきますわ!!」
「まあ! それはとっても心強い指南役様が増えますわね!」
一時間目の授業を知らせる予鈴が鳴り響く中、わたくしは教科書を優雅に開きました。
ご両親から手渡された『別荘体験キット』――セブンスマスター。
お庭での優雅なお散歩は、学院での皆様との絆まで深めてくださる、本当に素晴らしい「娯楽」ですわね。
膝の上でプルプルと震えていたマーブルちゃんの温もりを思い出しながら、わたくしは放課後のお散歩へと思いを馳せ、今日一日の学業へと上品に集中するのでした。