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#スプランキーOC
ベルリウム
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ベルリウム
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恋愛相談をされた副委員長補佐「僕はね? 僕は、の話なんですが……あのひとのことを心から好いていました。そのひとのために役に立ちたいと思い、そのひとのために自分を知りたいと思い、そのひとのすべてを知りたいと思いました。傍にいる時間のひとつひとつが額縁に入れて飾ってずっと抱えていたいほど幸せで、あなたと視線を交わした一瞬すら思い出になるんですよね。でもそのひとは、僕のことを恋愛対象としてすら見ていなかった。あなたもきっと今同じ風に感じているんだと思います。僕はそのひとのことが好きだけれど、そのひとは僕のことが特別好きなわけじゃない。僕と一緒に歩いた家路の、陽が傾いた空の色すらあのひとは覚えていないんでしょうね。あのひとにとって僕は、自分の周りにいるひとりの生命体に過ぎなかった。僕はそのひとの特別になれる日を願ったけれど、そのひとは心底僕のことなんかどうでも良かった。そういうことなんでしょう。不特定多数に埋もれてしまえばさいご、僕たちは見向きすらされず都合の良い存在として扱われます。友愛は優越に。協力は利用に。そのひとが僕のことを単なる道具だと考えていたとしても、僕の熱は冷めないんです。好きだから。恋に理由がないからこそ、僕たちは苦しむんです。そして、僕があのひとに向けていた愛を、あのひとが利用し始めた時、僕はやっと間違いに気づきました。愛し方を間違えました。違いました。僕はあんなこと望んでいませんでした。ずっと隣にいたかったんです。でも、もうそんな日は、二度と来ないんですね。別れました。謝りました。二度と顔も見たくないって吐き捨てられました。だから、今生の別れでくらいあなたの笑った顔を見たいと、嘲笑でもいいから笑っていてほしいという僕の自分勝手な我儘は、全て灰燼に帰しました。それっきり、あのひととは二度と顔を合わせることがありませんでした。拒絶という単語を聞く度に、あの日ひとりで歩いた家路の、陽が傾いた空の色が目の前をちらつきます。拒絶はトラウマです。一生癒えない傷になり得ます。だからこそ僕は、愛し方を間違えてはいけないんだと、わかりました。一方が与え続けてしまうのも、一方が受け止め続けてしまうのも、健全じゃないんですね。支え合える関係こそが望ましい。あの頃の僕は、それを知りませんでした。でも。今の僕でさえ、それを成し遂げられていません。だって好きなんですから。尽くしてしまいたいでしょう?……でも、尽くすだけじゃダメみたいです。適度に尽くされなきゃいけないみたいです。そうしなければ、恋愛感情の上に成り立つ関係性が壊れてしまうんです。できるわけないですよね。自分を尊重してもらうだなんて烏滸がましいこと、許されるはずがないですよね。だってあなたはそれ以前の場所にいるんですから。相手の想いを確かめて、その口から聞くことすらままならないんですから。……いいですか。絶対に、お互いの本心を伝え合ってからお付き合いしてくださいね。僕みたいにはならないでください。お願いです。もう僕みたいなひとを増やしたくはないんです。どうか健全な恋人生活に向けて、少しずつ、進んでいってください。焦らないでください。ダメですよ。焦っちゃダメですからね。自分の『好き』に、相手を、巻き込んじゃ……だめ、ですよ」
コメント
1件
この話、心臓がギュッてなった…。副委員長補佐の「好き」が重すぎて、でも純粋で、報われなかった痛みがものすごく伝わってきた。特に「陽が傾いた空の色すら覚えてない」ってところ、その一瞬の切なさが刺さったよ。 「愛し方を間違えた」って気づくの、めちゃくちゃ辛かっただろうな。でも、最後に読者に「僕みたいにならないで」って伝えるところが、彼の優しさだと思った。ベルリウムさん、重くて繊細な心理描写、本当に上手すぎです…🥀