nk「避難場所までってどのくらい距離があるの?」
kn「電車とか使ったら3、4時間くらい、、」
「でも、この状況だし多分運行してないから丸一日くらいぶっ通しで歩くと思う 」
nk「避難した人たちも歩いてるの?」
kn「いや、政府からの救助バス?がさっき学校に来て皆んなそれに乗って行ったよ」
第2話「退屈な心」
nk「そうだったんだ、、」
kn「どうする、?歩いて行く?」
nk「車で行かね?」
kn「免許持ってないだろ」
nk「どうせ、ゾンビしかいないんだし」
kn「却下、車とかゾンビ映画の見過ぎ」
nk「ちぇ、この真面目が」
kn「常識的に考えろ」
nk「じゃあ、どうすんの?」
kn「歩くのはリスクあるよね」
nk「ゾンビって走るのかな?」
kn「あ〜、でも流石にゾンビだし、、、」
nk「最近のゾンビ映画では走る奴もいたりする 」
kn「そうなの?」
nk「うん、意外に足早い」
kn「そしたら、何か乗り物乗ったほうがいいよね」
nk「やっぱ! くるm「却下」
kn「とりあえず、屋上で周囲の状況確認しよ?」
「俺らと同じ状況の人いるかもだし」
nk「らじゃ、!」
ガチャッ
nk「風きもち〜!」
kn「さっきゾンビがいた場所は、、、あっちか」
nk「、、、なんか増えてね?」
kn「感染した、?」
nk「どういう経緯で感染するのかな」
「映画みたいに噛まれたり引っ掻き傷とかなのかな?」
kn「多分、、、」
nk「これ以上増えないうちに作戦練って急いで避難所行こ?」
kn「そうだね」
nk「生き残ってる人が気がつくように狼煙あげとく? 」
kn「逆にゾンビ寄ってくるんじゃない?」
nk「確かに」
kn「どうやって避難所向かおっか、、」
nk「う〜ん、、、」
「あ、、ッ‼︎」
kn「どうしたの?」
nk「きんとき、!あれ、、ッ‼︎」
そう言って俺は校門付近にある駐輪場を指指す
kn「自転車ってこと⁉︎」
nk「うん、!免許いらないでしょ?」
kn「ゾンビから自転車で逃げるとか聞いたことないんだけど、、、」
nk「そもそも、現実にゾンビがいるなんて聞いてないし」
kn「それはそう」
nk「で、?やるの?やらないの?」
kn「、、、分かった、やろう」
nk「よし、!」
kn「なんでそんな楽しそうなの?」
nk「ありえないと思っていたことが今目の前に現実としてある」
「それって、すっごくワクワクしない? 」
kn「ゲームじゃないんだよ? 」
nk「死んだら復活できない、、スリル満点じゃん!笑」
kn「狂ってる、、」
nk「、、、きんときはさ」
「この世界が嫌いなの?」
kn「どっち?ゾンビがいる今?それとも学校生活を送っ ていた時?」
nk「どちらかというと後者かも 」
kn「まぁ、退屈で好きとは言えないかも 」
「変わらない生活、いつも通りの日常、、世間一般はそれを幸せって言うんだろうけど」
「俺には分からない」
nk「、、、」
kn「ごめん、意味わかんないよね」
nk「俺も、、、ッ‼︎」
kn「え、?」
nk「俺も、、、同じこと思ってたっ‼︎」
「退屈でつまらなくて仕方なかった!」
「だから、、今この状況が面白くて仕方ない‼︎」
「いつ死ぬか分からなくてすっごく怖い!でも、それ以上にワクワクが止まらない!」
「きんときは違うの、、ッ⁉︎」
kn「、、、ッ!」
「俺は、、、怖い、みんなが避難して1人教室でいた時怖くてしかたなかった、、、」
「自分で残るって決めたはずなのに、こんな退屈な世界からようやく解放されるって思ってたのに」
「いざ独りになると恐怖が止まらなくて、、」
きんときの瞳から涙が数滴溢れ落ちる
手足が小さく震えて
言葉が途切れ途切れにな る
kn「でも、、ッ階段の方から、声が聞こえて、、、ッ」
「考えるより先に身体が助けを求めるように声の方に向かって行って」
「そこで、Nakamuに出会って、、、」
「俺は、Nakamuに救われたんだ、、」
nk「そうだったんだ、」
気が付かなかった
いつも笑顔で優しい性格な彼が俺と同じでこの世界に退屈していたなんて
こんな世界になる前は互いに一番信頼できる人だと思って生活していたのに
実際は彼のことなんてこれっぽっちも知らなくて、
自分のことで頭がいっぱいだったことを
知ってしまう
kn「だから、Nakamuには生きて欲しい」
nk「そんなの俺だってそうだよ」
kn「Nakamuは俺の恩人だから」
nk「大したことしてないし」
kn「俺の命の恩人」
nk「重すぎ」
kn「重くない」
nk「お前は絶対殺さない」
kn「こっちのセリフ 」
nk「って、きんとき、そろそろ移動しないとやばいかも」
kn「え、なんか急に数増えてない⁉︎」
nk「そりゃ、人数増えたらスピード増えるって‼︎」
「早く逃げるよ!」
俺はきんときの腕を掴み一階へ駆け降り
ようとした
nk「い”、、、ッ‼︎」
kn「Nakamu、、⁉︎」
nk「あ”~、、、だいじょぶ、だいじょぶ」
「ただの捻挫だから、、」
kn「乗って、おんぶするから」
nk「え、いや俺重いから⁉︎」
kn「大丈夫、これくらいさせて」
nk「、、、ありがと」
kn「どのチャリがいい、、ッ⁉︎」
nk「鍵ついてないやつある、⁉︎」
駐輪場は校門の目の前なので
ゾンビがすぐそこにいる
めっっちゃ血管浮き出てる
本当に感染したら肌薄緑色になるんだ
何でなんだろ、後できんときに聞こ
ガシャガシャッ
門は高いしそう簡単には登れないとは思うけど、時間の問題ではありそう
まぁ、俺さっき登ったけど
kn「これとかは、、⁉︎」
nk「いいじゃん!」
kn「うし、しっかり捕まってよ⁉︎」
nk「分かった」
俺を後ろに乗せてきんときがペダルに足を置く
kn「うい、、しょッ‼︎」
思いっきりペダルを踏み込み
自転車が前進する
nk「俺降りよっか?」
kn「なんで、⁉︎大丈夫だよ、、ッ‼︎」
そう言ってきんときは自転車を漕ぐ
校門からは流石に出れないから
裏門の方へ向かう
慣れてきたのか等スピードで自転車を漕ぎ始めるきんとき
nk「ごめんね」
kn「謝んないで、」
nk「ごめん」
kn「、、、次謝ったら二度と口聞かない」
nk「え”、、、ッ⁉︎ 」
kn「うそうそ、それは俺が耐えらんない笑」
nk「びっくりした、、」
ガララ
裏門の門を開けて出る
nk「下り坂!」
kn「危ないから捕まって」
nk「うん、!」
シャーッ
kn「すずし〜!」
nk「そういえば、さっききんときが自転車漁ってる時ゾンビ観察してたんだけど」
kn「漁ってた言うな」
nk「事実だし」
kn「まぁ、そうだけど」
nk「なんで、ゾンビって肌薄緑色なの?」
kn「あ〜、それ前なんかで見たよ」
「確か、実際は灰色らしいよ?」
nk「そうなの、⁉︎」
kn「うん、なんか灰色とか青の肌に赤い血がついてると目の錯覚で緑に見えるらしい」
nk「え、初めて知った」
kn「他にも説は色々あるよ?ゾンビウイルスの影響とか、肌が腐ったとか 」
nk「なんで、そんな詳しいんだよ!笑 」
kn「なんかで見たんだよ!笑」
nk「まさか、実際にゾンビをこの目で見ることになるとは、、、」
kn「誰も想像しなかっただろうな」
nk「そもそも、誰がウイルス撒き散らしたのかな」
kn「ね、わざわざなんでゾンビウイルスなんて作ったんだろ」
nk「俺らと同じでこの世界に退屈してたのかもよ、笑」
kn「一理ある」
「わ、ゾンビ、、、ッ」
nk「轢く?轢く⁉︎」
kn「避けま〜す」
nk「ちぇ、」
kn「轢いて死ななかったら確定で噛まれるだろ‼︎笑」
nk「そん時はそん時じゃん」
kn「それはそう」
「Nakamuは生きたい?」
nk「何急に、、笑」
「、、、別に、どっちでもいいよ」
「きんときが死ぬなら俺も死ぬし」
「生きるなら、死ぬ直前まで守り通す」
kn「俺より自主性ないやつやめて、笑」
nk「俺はきんときと死ぬまで一緒にいたいっていう目標があるから!」
kn「じゃあ、俺はNakamuを死ぬまで守るにしよ」
nk「パクんないで⁉︎笑」
kn「え〜、じゃあNakamuと世界の終わりを一緒に見届けるで」
nk「セカオワ?」
kn「違う違う、、笑」
「この世界の終わり」
nk「あるの、?終わりなんて」
kn「分かんない」
nk「意味わかんね、、笑」
kn「意味わかんないのは、この世界だから」
nk「でも、楽しいじゃん」
kn「興奮してきた」
nk「え、やば」
kn「うるさい」
kn「、、、あ」
キーッ
nk「急に止まってどうしたの、きんとき?」
kn「人がいる、、」
nk「え、ゾンビじゃなくて、、?」
kn「うん、、、」
nk「どうする、?話聞きに行ってみる?」
kn「そうだね、」
nk「すいませ〜ん、、、 」
大人「、、、誰だッ⁉︎ってなんだ子供か」
nk「あの、あなたは?避難しないんですか? 」
大人「俺はここで死ぬことを決めたから避難はしないよ」
「君たちは?まだ若いのに諦めたのかい?」
nk「いえ、今から避難所に行っている途中なんです、避難バス乗り損ねちゃって」
大人「自転車でか、、⁉︎」
「大変だな、、、あ、そうだ、君たちさえ良ければ俺のバイク使うかい?」
kn「え、でも免許持ってないですよ」
大人「こんな世界で免許とか誰が取り締まるんだ?」
「バレなきゃ、犯罪じゃないんだよ」
kn「どうする?」
nk「、、、ありがとうございます!」
大人「、、、早く行きな、もうすぐこの付近にもゾンビが来るだろう」
nk「、、、この恩は忘れません」
「また、いつか会いましょう、、、ッ!」
大人「おう、!頑張れよ少年たち、、、!」
きんときがバイクに鍵を差し込み
エンジンをかける
ブロロッ
kn「ありがとうございました」
nk「また、いつか、、、ッ」
大人「生きること諦めるんじゃねぇぞ‼︎」
そして、俺たちは
進化した移動手段を使って避難所へ向かった
俺の心は恐怖でいっぱいだった
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