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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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外を眺めながら授業を受ける

同じことを聞かされるのはただつまらないだけだから

眺める先には広い広い海、運動場を駆ける生徒、緑が揺れる



長い長い授業も終わり、解放される

ざわめく教室、人が流れる廊下、生徒が溜まる下駄箱

色んな人の声が飛び交う

人混みをかき分けて学校から出る


もうすぐ高校生

なんて考えながら歩く帰り道

横を3人組の陽気な女子が走り去る

一緒に帰る友達はいない、遊ぶ友達もいない

作ったら

いなくなったとき

悲しいから



ただいま

そんな言葉が誰もいない空間に響く

夕焼けに照らされたオレンジ色の部屋

机に向かって目を閉じる

ペンを滑らせ

頭の中の物語を紙に書く

この瞬間

この時間

が一番幸せに思える


淡々と過ぎてゆくいつもと変わらない日々

今日も眠りにつく

明日も目覚める

いつもと変わらない

そう

変わらないのだ


眩しい光がカーテンの隙間から部屋に差し込む

外は明るくなってゆく

部屋も明るくなってゆく

いつもと変わらない

今日が始まる


起き上がると視界が反転した

頭がクラクラした

数秒後にひどい頭痛が私を襲う

声にならない声で叫ぶ

頭を切られたような感覚

頭を抱える

とにかく痛かった

なんにも考えられなくなる

思考が停止する

数十分苦しみ悶えた


しだいに痛みは引いてくる

でも、なにか変な感じ

活力が吸い取られた感じ

心の何かが少しなくなった感じ

学校に休みの連絡をいれて病院に向かう


歩いている途中にも目眩が起きる

何度も倒れそうになった


受付の人に呼ばれる

診察室に向かう

心配と不安と恐怖で埋め尽くされる

私はなにかの病気を持っているのか

一生治らないのか

治ったとしても後遺症がでるのではないか

これからもあの頭痛と戦わなければいけないのか


)ーーめーん

)しのーーさん!

)東雲さん!


呼ばれる声で我に戻る


)すみません

)少し、不安でして


その後話しをして私に告げられた言葉


“原因不明の病気”


“余命―”


“1年”

拝啓、この手紙を拾ったあなたへ

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