この作品はいかがでしたか?
1
この作品はいかがでしたか?
1
話を纏めると、クラスは普通科3年3組のクラス。とても賑やかで女子が多く、クラスの仲もかなりいいという評判だ。そんな担任の先生は前話でも言った山口慶介先生で、とても優しくてカッコいい。ママの娘って公表してない為、先生達以外内緒。当然ショーの事も内緒。
「それでは、来月の8日よから1学期一杯よろしくお願いしますね」
「「よろしくお願いします」」
ママのと一緒にそう挨拶をした。
「こちらこそ。生徒も喜ぶと思いますよ」
校長もそう言った。そして私たちは学校を後にした。駐車場には既に車が来ていた。車に戻ると
「お帰り~、どうだった?」
美柑が出迎えてくれた
「雰囲気的には良かったし、担任の先生もかっこよくて優しそうだし」
「良かったじゃん。そうだ!ついでに春ねぇが働いてる所に行こうよ?丁度昼時だし?」
「ごめん。今からショーがある体育館の下見に行かないといけないの」
ママが平謝りする。
「じゃ~その後は?」
「向こうは仕事」
美柑はなんとか交渉するも結局駄目で、不貞腐れながらショーの下見に行く事をOKした。
「じゃ梨子、お願いしていい?」
「わかりました」
マネージャーがそう言って、桐山第市二体育館に移動した。
体育館に到着。その場所は、普段は関係者以外立ち入り禁止なのだが、今回のイベント関係で特別許可が出た。中に入ると奥にステージがあり、そこから180℃見渡せる場所。
「うぁ広い…」
私より先に美柑が反応した。
「でしょ?ここではコンサートとか行われる所だからね」
定期的に色んなイベントに備えて、構造を変えれる優れものらしい。今回はファッションショーが行われるので、そのステージの真ん中から会場中央付近まで通路を設置。そこに半円分度器の形をしたステージを設置する予定らしい。
「凄い…私ここを歩くの?」
TVで視るよりも全然違う雰囲気に呑まれていた。
「そうよ。あれ?緊張し始めた?」
ママが笑いながら言う。
「私が歩いていいのかな?」
「大丈夫に決まってるじゃない。何よ今更」
「でも…」
「ショーをするみんなが気持ちいってよ~?歩いてるだけで歓声を浴びるんだから、セレブ気分なんだって」
「そうなんだ…」
今の私には凄さが伝ってこない。視聴者側だと私だったら回ったりして楽しむのに…とか思ってたのに、本番が近付いてくるにつれ、絶対に出来ないだろうと思ってしまう。
モデルの皆さんは、どんな気持ちなんだろう…
「なーにここまで来て弱気になってどうすんの?あなたが言い出したんでしょ?」
ママが見兼ねて喝を入れる様に私に言う。
確かにそうだ。言い出しっぺの癖に弱気になっちゃってる
「そうだけど、いざ!っとなると…」
「まぁまだ2ヶ月あるから焦らずにゆっくり、心を落ち着かせて本番に望みなさい」
「はい」
そうだね。まだ心の準備まで時間はある。しっかり整えよう。不安ながらもそう言い聞かせて家に帰った。
to be continued…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!