テラーノベル
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数日後
四季は一人で河川敷へ向かった。
真澄を呼び出したのだ。
夕日が二人を照らす。
四季「ごめん」
四季は最初に頭を下げた。
四季「何も覚えてなくて」
真澄は首を振る。
淀川「テメェが謝ることじゃねぇ、」
四季「でも、」
四季はポケットから指輪を取り出す。
四季「思い出せないんだ」
四季「思い出せないのに」
四季「真澄といると落ち着く」
四季「真澄が笑うと、嬉しい」
四季「真澄が苦しそうだと、俺も苦しい」
真澄は静かに聞いていた。
四季「だから」
四季は真澄の目を見つめる。
四季「昔の真澄を好きだった俺じゃなくて」
四季「今の俺が」
四季「もう一度、真澄を好きになりたい」
その言葉を聞いた瞬間。
真澄の瞳が揺らいだ。
淀川「……それで十分だ」
真澄は四季を抱きしめる。
淀川「記憶なんかなくても」
淀川「また二人で思い出を作ればいい」
四季も抱きしめ返す。
四季「うん」
その瞬間、不思議と胸の奥が温かくなった。
記憶は戻らない。
それでも。
この人の隣にいたい。
その気持ちだけは、誰にも消せなかった。
数か月後
猫咲「四季ー!」
後ろから猫咲が手を振る。
四季「…元気そうだな(笑」
猫咲「まあな」
少し照れくさそうに笑う猫咲へ、真澄が歩み寄る。
淀川「この前は悪かったな、」
猫咲「……俺は最低なことした」
淀川「それでも謝ってくれただろ」
真澄は手を差し出す。
淀川「これからは友達として、よろしくな、」
猫咲は少し迷ってから、その手を握った。
猫咲「……嗚呼」
少し離れた場所で、その様子を見ていた四季が笑う。
四季「二人とも」
四季「早く行こ」
四季「置いてくぞ」
淀川「早ェよ!」
猫咲「待てって!」
三人の笑い声が、春風に乗って校庭へ響いた。
失った記憶は戻らなかった。
でも。
新しい思い出は、これから何度でも作れる。
#四季愛され
+ * 優 乃 _ .
2,255
58
#2P
辛い壁 〝からいかべ〟
2,987
そんな未来を信じて、三人は前を向いて歩き出した。
完結です。
他の作品もぜひ見てくれると嬉しいです。
コメント
10件
ティッシュ一箱全部使ってしまた

うぅ…読んだよ、4話…!!😭💕 四季の「今の俺が、もう一度真澄を好きになりたい」って言葉、マジで心臓ぎゅってなった…。記憶がなくても、心が覚えてるってこういうことなんだね。猫咲との和解も温かくて、3人で春の校庭を歩くラスト、涙腺やばかったです…。 完結お疲れ様でした、からいかべさん!この作品に出会えてよかったです🌸✨