テラーノベル
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ラウールside
“かんぱーい!!”
やっと全員お仕事が落ち着いたからみんなで宴してるんですよ、わっしょいわっしょい。和洋中その他諸々沢山の料理が並んで各々が好きなものをいっぱいとっていってる。康二くんが青椒肉絲に真っ先に手伸ばしてたりとか、ふっかさんなんか追加でラーメン頼んで食ってたりとか超自由。あまりにも自由すぎるね、なんかSnow Manって感じ
「めめこれ居る?」
『え、くれんの?』
「もちろん、これ好きでしょ」
『好き』
やばいうちの彼女可愛い。好き、だって俺が言われたわけじゃないのに俺も好きって返しそうになったわ。てかこの料理なんて言うんだろ、前もどっかで食べてたから好きなの知ってるけど料理名がわかんないや
「…ところでさ、これ何?」
『…俺もわかんない、なんか肉…肉、だと思う』
「えっ…」
何かわからずに食ってたらしい、あんなに美味しそうに食べてたのに。頼んだの誰かわかんなかったしわいわいしてるのを遮ってまで聞くことじゃないなと思ったからとりあえず普段から料理してる舘さんに聞こうと思い声をかけようとするとめめに止められた
「舘さ…」
『ラウール、』
「ん?」
『舘さんちょっと調子悪そうじゃない?』
「…確かに」
なんかちょっと赤い、?熱でもあるのかな、でも熱あったら多分岩本くんが気付くよな。普通に考えてあの激重くんが隣に居て恋人の異変に気が付かないわけがないもん。それならお酒の飲みすぎかと思ったけれど飲んだ形跡は1杯も無い。となるとあの赤面の原因って何?
「…ほんとにどうしたんだろ」
『聞かない方がいいかもね…』
「え、めめわかるの?」
『まあ、玩具でしょ、笑 中で動いてると座ってても立ってても変わんないからあんな感じになっちゃうんだよね、不可抗力』
「あ、そうなんだ。てか飲みの場でこんなリスキーなことしてんのすご…」
『今度やってみる?』
「めめが?」
『んーん、ラウールが』
「やだよ笑」
多分めめは前に玩具放置したときのこと思い出して言ってるんだろうなーと思っていたら舘さんが岩本くんになんか囁いてる
《…照、……から、帰ろ?》
【ん、わかった】
【ごめ、舘さん調子悪いみたいだから先帰るわ】
そう言ってさっと立ち上がった岩本くんと、岩本くんのジャケットの裾を握りしめて立ち上がる舘さん。その足は微かに震えていた。ちょっと可愛い…じゃやくて、いやあの感じはもう確定じゃん、これは多分もうそれじゃん
『…舘さんやっぱr』
“嫌やぁ、阿部ちゃんと二人で飲むよりみんなと飲みたいんやもん!”
“は?”
突然耳に飛び込んできた痴話喧嘩がヒートアップしたみたいなもの。阿部ちゃんの落ち着きすぎているほどの低い声が聞こえた瞬間隣のめめの動きが止まった
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目黒side
舘さん御愁傷様としか言いようがない感じになってるな。向こうの方であべこじがなんか言い争ってるし、何であんなに揉めてんのかな
“は?”
食う気が張り詰めてゾクリと背筋を何かが這い上がるような感覚がした。何だこれ、どうなってんの。阿部ちゃんがグレア出してる、?グレア…なのかな、いやでも他のsubは…あ、しょっぴーも怖がってる。やっぱこれグレアだ。やばい体動かない、これどうしよう、どうしたら…
「めめ。めーめ?」
『…ぇ、ぁ…』
sub dropに落ちかけていると引き戻すように彼の声が聞こえてくる。声のする方へ無理やり目を向けるとラウールの心配しているような顔が視界に入ってきた
「めめ大丈夫、なんにも怖いことなんかないからね」
ぎゅ、と手を握られてその感触と温度に少しだけ気が紛れる。さっきまで氷のように硬直していた体がゆっくりと動かせるようになって、こうなった原因を彼に伝えようと口を開く
『…う、ん…あの、ぁ、っあ、あべちゃ、ん…、』
「うん、わかってる。グレアめっちゃ出てるもんなぁ…」
『…ごめ、もろに受けちゃって…』
「ん、大丈夫だいじょぶ!俺が守ったげるからねぇ」
俺を閉じ込めるように、盾になるように抱き締めて阿部ちゃんの方をキッと睨んだような気がした。あ、ラウールもグレア出してんのか
「…阿部ちゃんここでグレア出さないで、めめが怖がってる」
阿部ちゃんよりも低い、諭すような口調で彼が声を出すとともにそっと頭を撫でられて、彼の鼓動が聞こえる距離まで抱き寄せられて段々と落ち着いてくる。やっべえ正気に戻ったら恥ずかしすぎて死ねる、なんだよこの状況。ふっと圧迫感と言うか息詰まった感じがなくなったから顔を上げると阿部ちゃんは申し訳なさそうな表情になっていて、あの狂気的な色は消えてきた。良かったと思ったのも束の間で、気が付いたら阿部ちゃんが康二を強引に連れて帰っていた。うわ怒った阿部ちゃん怖ぇ…康二はドンマイ、まあ多分自業自得なんだろうけどな
「めめ落ち着いた?」
『…ん、結構…ありがと、』
「もう全然よ、いつでも頼って。めめのためならグレア出しまくるから。撒き散らすよその辺中に」
『それはやめて笑』
まだ顔が強ばっている俺の緊張を解いてくれようとしているのか冗談をポンポン投げてくる。こいつほんとに俺より年下なのかな、気利きすぎじゃね?
「まあまたしんどかったら教えて」
『あのさ』
「ん?あ、ごめんなんかあった?」
『いやあの、まだちょっと阿部ちゃんのグレアの影響残ってて、』
こっそりと内緒話をする距離で、口元に手を添えて彼の耳元に囁いた
『今夜、お願いしてもいい?』
少し驚いたような顔をするも直ぐにいつもの調子に戻った彼は薄ら笑いを浮かべて下唇を軽く嘗めた後に小さい声で返答してきた
「もちろん、その代わりこっちも付き合ってね?」
首筋に軽く彼の唇が触れた
コメント
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いやーここでもさりげなく爆弾投下されてましたね笑 最年少めめになにしてんだよ笑 いや放置されてるめめ見たいけど←