テラーノベル
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結局、私は彼の車でホテルまで戻った。
そしてホテルで車を降りると、すぐに
「おかえりなさいませ、一ノ瀬様」
とキラキラ過ぎない笑顔の男性スタッフが出迎える。
最初とは大違いだ。
「どうも…」
「何か不便やお困りのことはございませんか?」
――すっごく近くない?
重そうな自動ドアを先に開けながら私を覗き込むように聞くスタッフは、エスコートするようにしているんだけど近い。
「別に…」
「慣れない所ですよね?遠方からお越しですから。自分、今日明日と早番なので、プライベートでどこでもご案内しますよ、一ノ瀬菊さん?」
――東京にはこういう人がいるのか
「菊、荷物」
「あ…」
普通に助手席から降りて、そのままスタッフの誘導でここまで来た私は手ぶらだ。
後ろから私のリュックを手にした早川さんが来ると
「このホテルはゲストをプライベートで誘うのか?」
私にではなく、スタッフに聞いた。
聞いたというよりは、尋問が始まる気配がある。
「ぃ、いえっ、いいえっ…」
「彼女の案内はご心配なく。私の名刺をフロントに預けています。保証人代わりにも、何かの連絡先にもそれで十分では?」
早川さんが盾になって、スイートルームの女の子狙いのスタッフを牽制してくれたので
「何かあれば、早川さんに連絡することにしているので」
と私も出まかせで追撃応戦した。
コメント
3件

あからさまに足元を見る態度嫌ですね😨ただキスケさんの独占欲や庇護欲にも火をついたと期待していたりもします🤭
げっ!!何この手のひら返し💢菊ちゃんのこと客として相手にしなかったくせに💢希輔さんが一緒で良かった〜
早速現れたね、こーゆーいかにも財産狙いの、キラキラ過ぎない笑顔の下にはギラギラとした欲を隠してる者。 若くてキャッシュでスィートルーム1ヶ月前払いだもの。ホテルの中で噂になってるよね。 菊ちゃんほんとに気を付けてね! お部屋もホテルのスタッフだからと安心してむやみにドアを開けちゃダメよ。 希輔さん、ビジネス以外でも菊ちゃんをよろしくお願い致します。