テラーノベル
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「せーの、よいやさーーーーっっ!」
——お・・・重い!——
ジンは歯を食いしばった、想像を絶する重さだった、肩に食い込む神輿の担ぎ棒が骨まで軋む、膝が笑い、視界が一瞬白く霞んだ、一瞬でも気を抜くと潰されそうだ、これを担いで歩けというのか?
いや、歩くだけではない、ぶつけ合う——戦う——のだ
男衆の声が飛び交う中、ジンは必死に棒を支えた、その重さは想像を絶していた。肩が、腰が、足が——全身が悲鳴を上げている、でも不思議なことにその痛みの向こうに、何か熱いものが込み上げてきていた
キャー!
「ジンさ―――ん!!がんばってーーーー!!」
頂上の境内前まで登って来ると、物凄い人だかりのギャラリーの内、中でもひときわ高い声がジンの耳に届いた
顔を上げると、喧嘩神輿が行われている境内のすぐ手前、石段を登った先に360度ぐるりと観覧席が設けられていた
そこには色とりどりの浴衣姿の女性達や地元民や観光客、この喧嘩祭りを報道しようとするメディア達でごった返していた
みんな嬉々としてこの喧嘩祭りを観戦している、こんなに大勢の人がこの村に集まっているなんてジンは驚いた
その中でもひときわ華やかな若い女性の軍団がいた、中央には白地に金魚柄の可愛らしい浴衣を着た桜が、一番前で手を振っていた
桜の声は嬉しさに弾んでいた、その頬は紅潮し、目は輝いている、旅館の仲居達も観光客も一緒になって、キャーキャーと黄色い声援を上げながらジンを応援している
「ジンさん、かっこいいー!!」
「婿殿ー!!頑張ってー!!」
「山田の誇りー!!」
女性達の歓声が、雨のように降り注ぐ
—さっ・・・桜が見に来てる・・・がっ・・・頑張ろう—
ジンの顔が一気に熱くなった、この半裸同然の格好の自分の雄姿を桜に応援されている、少しジンは照れて、桜の歓声にペコリと頭を下げた
「どけえええええっ!!!」
「おらおらおら~~~!」
その時、突如、轟音のような怒号が響いた、東の紫に装飾された神輿が凄まじい勢いで突進してきた、その花棒担ぎには、丸太のような腕をした巨漢の男が向かって来る
「来たぞ!!!踏ん張れ!!」
「ぶつかるぞ!!」
「え?」
誠一郎の叫び声も遅くジンが構える間もなく——
ドカーーーーーーンッ!!!
神輿と神輿が激突した
コメント
2件
キャーージンさん💕桜ちゃんも応援してるよー!神輿のぶつかり合い、かなりハードな戦い💦ジンさん負けるなー!頑張って👍 祭りの報道でイケメンCEOがメディアにうつるのかしら??
キャー💕ジンさ〜ん🤩 ゴツい男たちに負けるな〜🚩 気圧されながらも素直に頑張っちゃう姿が可愛い😆👍 桜ちゃんの声援があれば百人力だ✊️ 怪我しないでね🙏🙏