私たちは同時に、ゆっくりと目を覚ました。……ん?
なぜか視線を感じる。
《お二人さん、おはようさ〜ん!よく眠れた?笑》
小島くんがニヤニヤしながら立っていた。
「えっ……小島くん?なんで……」
〈如月ちゃん!!なんで誠也くんと抱き合って寝てんの!?本来そこ、俺の場所やのに〜!〉
そのまま晶哉くんが勢いよく飛びついてきた。
「ちょっ、晶哉くん!?」
するとそれを見た大晴くんが、眉をひそめながら叫ぶ。
{おい!晶哉ズルいって!如月ちゃんは俺のやろ!!}
〈はぁ!?ちゃう!俺が一番好きなんや!!〉
{いやいや、俺や!!}
2人はお互いの胸ぐらをつかんでガチ喧嘩体勢。
私はただただ混乱していた。
そんな中、末澤さんが冷たい声で割って入る。
【……お前ら、朝からうるさいねん】
〈{うるさいのは、お前のせいや!!}〉
2人が同時に末澤さんを指差す。
〈なんで女嫌いやった誠也くんが、如月ちゃんと仲良く寝てんねん!〉
{ほんまや!いつの間に距離縮めてんねん!初対面で認めんって言ってたのに!}
末澤さんが、ふっと鼻で笑った。
【……仲良くなろうが、お前らに関係あらへんやろ】
〈{関係ある!!}〉
〈如月ちゃんのこと好きなんやもん!!〉
{俺かて如月ちゃん好きやし!!}
……あ、これ完全に修羅場やん。
そんな中、末澤さんが決定的な爆弾を落とした。
【そういうことなら一つ言っとくわ。俺、こいつとキスしたで。】
「なっ……末澤さん!!!///」
〈{はぁぁぁぁぁぁ!?!?!?}〉
二人の絶叫がリビングに響き渡る。
晶哉くんが私に抱きついたまま、涙目で訴える。
〈如月ちゃん!!俺にもキスしてや!じゃないと、ずっと離れへん!!〉
「えぇ……困るよ。トイレとかお風呂とかどうするの?」
〈一緒に入れば解決やん〉
「なっ……///」
大晴くんも負けていない。
{なら俺にもキスしてや!俺、キスには自信あるし!!}
《なんちゅう自信やねん……》
と、小島くんが小声で突っ込む。
リチャードさんと正門くんが、完全に呆れ顔で2人を止めに入った。
〔もうやめぇ!如月ちゃん困っとるやんか!〕
『ほんまやで。落ち着きぃや!』
しかし。
晶哉くんと大晴くんは……
二人を止めようとするリチャードさんと正門くんを同時に睨みつけた。
〈俺は諦めへんから〉
{俺もやで}
どうやらこの2人の暴走は……
まだまだ続きそうです。







