※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体等とは一切関係ありません。
「私はあなたのところに帰るから、あなたも私のところに帰って来て」
そう告げた私の震える手を、おっかなびっくり、真白くんは握り返した。
〈20話〉
「――ということで、昨日の夜に誘拐してきました。木崎真白くんです」
「木崎真白です」
テーブルを挟んで向かい側に座る猫田に、真白くんはお行儀よく頭を下げた。
真白くんの 旋毛(つむじ)を見下ろす猫田の顔は引きつってて、ぐるんと首が動いて私を睨んだ。
あっと思って耳を塞ぐ。
「なに考えてんだお前!」
予想より数倍大きくて、声だけで脳が揺れそうだった。
「なんかやらかしかねないと思ってたけど、なんで人間なんか拾いやがった!猫とか犬にしとけよ!」
「ダメ。犬猫じゃペットロスになる。あと拾ったんじゃなくて、誘拐したの」
「どっちも同じだ********************
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