(__ここ、は?暗い…狭い…私は、死んだのか…?っ炭治郎は!?皆は!?)
手を伸ばすと、感触があった。どうやら、なにかの箱に入れられてるらしい。前を思い切り蹴り、こじ開ける。すると、そこには変な生物がいた。
「やい、お前!さっさとその服寄越すんだゾ!」
「…喋る狸?」
「ふな!?俺様はグリムなんだゾ!狸じゃないゾ!」
「…ってお前凄く臭いんだぞ!血の匂いがプンプンするんだゾ!」
「ああ、呼吸で止めているとはいえ出血しているからな。……そこまで酷いだろうか、不快にさせたならすまない」
「…まぁ、別にいいんだゾ。痛くないのか?」
「心配してくれるのか?ありがとう。これくらい大したことはない」
「本当に大したことないのか…?その血の匂いで……??」
腕や足が切断された訳でもないし動けるし軽傷だろう?そう言い返せばうわぁ…とわかりやすく引かれた。失礼な。ぐりむと話していると仮面を被った全身黒色の胡散臭い方が現れた。なにかブツブツ呟いて私についてくるようにと言われた。手を引かれた先には、大勢が顔を覆う服を着ており、空中には棺桶が浮いていた。
「!?」
「おい、ラギー」
「分かってるッスよ、何なんすかあの血の匂いは……」
頭に動物の耳が…尻尾も……?それにしても、ここは一体何処なのだろうか。
「汝の名を告げよ」
「?」
「闇の鏡に向かって早く名前を言ってください」
「…優雨。冩屋優雨だ。」
「この者は……………っ!?」
「…どうしたんです?」
「この者は恐ろしい…厳格な精神のハーツラビュル、不屈の精神のサバナクロー、慈悲の精神のオクタヴィネル、熟慮の精神のスカラビア、奮励の精神のポムフィオーレ、勤勉な精神のイグニハイド、高尚な精神のディアソムリア、全ての寮に当てはまる。だが、肝心の魔力が一切感じられない。よって、どの寮にも相応しくない!」
「な、なんですって!?」
何がなんなのやら。………ぐりむの様子がおかしい。なにかあったのだろうか?
「それならその席俺様に譲るんだゾ〜!」
「うわっ!?炎がこっちに…!」
「っカリム!!!」
ぐりむの炎が白色短髪の肌の黒い少年の方へ向かう。黒色長髪の肌の黒い少年は慌てて白色の少年を庇おうとするがあれではあの子も危ないだろう。私は刀を抜き、炎を斬る。これくらいなら呼吸を使わずとも攻撃をかき消せる
「大丈夫か?怪我はないか?」
「お、おう!助けてくれてありがとな!」
「君が助けてくれたお陰で怪我はない、ありがとう」
「いや、鬼殺隊として人々を守るのは当然だからな。怪我は本当になさそうだな、良かった」
そっと頭を撫でてやる。そうしたら何故か2人共固まってしまった。が、白色の少年…かりむと名乗った少年は嬉しそうに、少し照れたように笑って、黒色の少年、じゃみると言う少年はフードを更に深く被ってそっぽ向いてしまった
「…さてと。ぐりむ、今すぐそれを辞めなければお前の首を切り落とすぞ」
「ふなっ!?」
「人に害をなすものは許さない。……私は本気だぞ」
「わわ、わかったゾ……」
「よし。宜し、いっ………!」
ゴポ、という音が聞こえる。しまった、気が緩んで呼吸が…ゲホゲホと咳き込み、吐血し、身体中から止血していた血が一気に流れ出す。ポタポタと血が垂れ、床に水溜まりを作る。その様子に周りの人達は叫び、中には倒れる者や嘔吐いた者も居た。嫌なものを見せてしまった、不甲斐ない。
「え…は……?」
「だ、いじょう…ぶ、なの…か……?」
「ゴホッケホ…大丈夫だ、汚いものを見せてしまい済まない。今すぐ止めるからな」
呼吸で止血し流れ出す血を止める。仮面の男性は回復魔法を使える者は早くこちらへ!と言った。回復魔法とはなんだろう?
「なななな、なんで貴方はそんな状態で平然としてられるんですか!!!!大怪我じゃないですか!?立っていられるのも不思議な程ですよ!?」
「そうか?こんな怪我大した事ないだろう。呼吸で止血も出来る。…だが不思議だな。無惨に斬られて切断されていた片腕と片脚がある。眼球も潰されて右目は見えるどころか開くことすら出来なかったのに、少し見えずらいが見えている。肋骨も折れていたはずなのだが折れていない。本当に不思議だ。もしかしてその回復魔法とやらのおかげなのか?」
「斬られ…斬られた…?」
「?ああ、そうだが、それがどうかしたか?」
「じゃ、ジャミル、俺が馬鹿だからじゃないよな?おかしいよな?」
「ああおかしい。おかしいのに何故ああも平然としてられるのか頭痛い」
「あ゛ーーー!!!グッピーの人魚がさっきとの温度差で倒れたーーーーーー!!!!!」
「おいしっかりしろ!まだ傷は浅いぞ!」
何故か阿鼻叫喚になっている。何故だ。それに私はおかしくないぞ。普通だ。
コメント
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ツイステと鬼滅のクロスオーバー!?って感じで読んでたけど最高じゃん!続き待ってます(*´罒`*)