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俺こと「石田裕太」(いしだ ゆうた)は
友達との待ち合わせ時間を勘違いし、一時間前に集合場所へ来ていたのでブラブラと街のなかを歩いていた。
(どっかカフェでも入ろっかな…)
そんなことを考えていると、突然強い風が吹いた。
「わっ…」
俺は反射的に利き手の右手で顔を覆った。
風が止み、ゆっくりと目を開けると、そこには俺と同じようなポーズをしている美女がいた。
(…うわっすっっっげぇ美人)
スラリと伸びた手足に長いまつ毛、そしてどこか儚げな雰囲気。
芸能人かと見まごうほどの彼女は誰がみても立派な美女といえよう。
勝手に一人で感心していると、彼女と目があった。
すると俺と同じポーズだったのがおかしかったのか、これまた上品な声で
「ふふふっ」
と、笑顔でわらった。
(うっ、かわいい!!)
笑顔にやられた。
笑顔にやられていると、横から鋭い視線を感じた。
そこを見ると…その光景を羨ましそうに見つめる友達たちと目があった。
時計を見ると、どうやら何やかんやしている内に約束の時間になっていたようだ。
時計を見ながらそんなことを考えていると、彼女が
「時間大丈夫ですか?」
と聞いてきた。
「あっはい。すみません」
「…またご縁があれば会いましょう」
そう言い残し、彼女はペコリと頭を下げてこの場を去っていった。
(気を使わせてしまった!!!)
少しへこんだ。
彼女の姿がみえなくなると、
「おおおおおい!お前、いつあんな美女と知り合ったんだ!?紹介しろ~!」
「…彼氏いるかな?ねぇ、いないよね?なぁ、なぁ、なぁ!」
「ほらほらみんな落ち着いて!あ、あと俺も連絡先知りたいんだけど…」
と、次々に友達たちからの質問が押し寄せてきた。
ちなみに、一番元気のある絶賛彼女募集中の坊主頭のやつがたかしだ。
次に喋った少し…いや大分粘着しつなやつがあおいだ。
最後にはなした少し面倒見の良く、ちゃっかりしているのが今どき男子であるつばさだ。
あ、俺は勉強も学力も容姿も中の上くらいのまぁなんでもそつなくこなせるやつだ。
その分得意なものもないけど。
この3人と出会ったのは、実は一週間くらい前だ。
高校2年生になって、新しいクラスになったときに席が近かったのがきっかけだ。
4人で話していると居心地がいいのでよくつるむ。
今ではすっかりいつメンになっていた。
「あー、わかったから落ち着けって。あの人とはさっき、ちょっと会釈しただけで何もないし、連絡先も交換してない!くっ!」
わざと悔しがるように言うと、
「…どんまい。気にすんなって」
「…まぁ裕太だもんな」
「…なんか、ごめんな?」
と、何故か同情されてしまった。
少しムカついた。
(次会えたら連絡先交換して自慢してやる!)
俺は密かに胸に誓った。
~~~~~~~~~~
俺の名前は東りょう。
最近親の仕事の都合で、兵庫から東京に引っ越してきた高校2年生。
今日は、明日から学校なので通学路を確認するついでに街を見て回っていた。
(次はどこに行こっかなぁ~)
なんて呑気なことを考えながら適当にぶらぶら歩いていると、いきなり後ろから強い風が吹いた。
びっくりして右手を使い、反射的に顔を覆った。
目を開けると、そこに俺と同じポーズをした男子がいた。
それがなんだかおかしくて、つい笑った。
「ふふふっ」
上品に笑うと、目の前にいる男が俺に見惚れていた。
(…なかなかわかってんじゃん)
期待どおりの反応につい頬がにやけてしまう。
そして別れの挨拶を告げ、俺は再び街を歩きだした。
そいつの照れた顔がやけに俺の頭に残った。
#BL
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めろんみるみる
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#オリジナルストーリー
のん
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コメント
1件
第1話、読みました!同じ場面を二人の視点から描く構成が新鮮で、お互いに“あの一瞬”が心に残る感じがすごく伝わってきました。特にりょうくんの「照れた顔がやけに俺の頭に残った」という一文に、これから始まる物語の予感がぎゅっと詰まっていて、続きが気になりますね。次回、転校生として再会するのかな…楽しみです!