テラーノベル
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出かけた数日後。
二人は、練習後に少しだけ一緒に過ごしていた。
達宣は最初こそ元気に話していたものの、しばらくすると口数が減ってきた。
「……たつのり、眠い?」
「んー……ちょっとだけ」
返事が、いつもよりゆっくりだった。
祐希は時計を確認する。
疲れているのだろう。
「今日はもう帰る?」
「……やです」
思いがけない返事だった。
達宣自身も、口にしてから少し驚いたようだった。
「……あ、いや、その……」
「うん?」
「……もうちょっと、いたいです」
声が小さい。
眠気のせいか、いつもの遠慮が少し薄れている。
祐希は一瞬、言葉に詰まった。
(……かわいい)
心の中では、思いきりそう思っていた。
けれど、表情は変えない。
「そっか。じゃあ、もう少し休んでいこうか」
「……はい」
達宣は安心したように頷いた。
二人で並んで座る。
しばらく会話をしていたけれど、達宣の返事は少しずつ短くなっていった。
やがて、肩がそっと触れた。
祐希は動かなかった。
達宣は気にする様子もなく、目を細めている。
「……祐希さん」
「ん?」
「……ゆぅきさぁん……」
呼び方まで、ふにゃりと柔らかくなった。
祐希は危うく表情を崩しかけた。
(……これは、ずるいな)
普段なら絶対にこんな声では呼ばない。
本人は眠くて、無意識なのだろう。
それがわかるからこそ、祐希は何も言わずに受け止めた。
「どうした?」
「……なんでもなぁい」
「そっか」
達宣は小さく頷き、そのまま祐希の肩に頭を預けた。
祐希の思考が、一瞬止まった。
付き合う前から、達宣が疲れているときに近づいてくることはあった。
でも、今は違う。
恋人になってから初めて、こうして自然に寄りかかってくれている。
うれしい。
本当に、どうしようもなくうれしい。
けれど、達宣は眠そうだった。
だから祐希は、喜びを胸の中にしまったまま、静かに声をかけた。
「……眠いなら、寝てていいよ」
「……ねない」
「うん」
「……ゆぅきさんと、はなす、もん……」
「そっか」
祐希は、達宣の話を聞いた。
内容は少しずつまとまりがなくなっていったけれど、途中で遮ることはしなかった。
ときどき相槌を打つ。
達宣が言葉を探している間は、待つ。
そうしているうちに、とうとう返事がなくなった。
「……たつのり?」
そっと顔を覗き込む。
眠っていた。
祐希は、しばらくその寝顔を見つめた。
それから、ほんの少しだけ笑った。
「……ほんと、安心しきってるな」
聞こえていないとわかっているからこそ、こぼれた言葉だった。
起こさないように、姿勢を整える。
達宣の頭がずり落ちないように、少しだけ肩を寄せた。
自分から抱き寄せることはしなかった。
達宣が今、安心して眠れていること。
それがいちばん大切だったから。
しばらくして、達宣が小さく身じろぎした。
「……んぅ」
「起きた?」
「……ゆぅきさぁん……」
また、その呼び方。
祐希は天井を見上げた。
(……落ち着け、俺)
顔に出さないようにするだけで精いっぱいだった。
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Haruです
午前中に更新したように、試しに1日2話投稿に挑戦してみます!
あ、あと、前話で、14×5がデートしたんですけど、その話っていりますか…?
またまた烏滸がましいんですが、ご意見欲しいです…!
よろしくお願いします🙇🏻♀️
コメント
4件
初コメント失礼します✨ 全部読ませていただきました☺なんか、祐希さんと達宣さんにしか出せない雰囲気が私にはツボでして。どっちの気持ちにも感情移入しちゃって、わかる~✨って1人でニヤニヤしながら読ませていただきました🍀 デートのお話も読んでみたいです。ただ、無理はなさらないで下さいね☺続き楽しみにしてます✨
自分しかコメントしてなくて申し訳ないです🙏🏻🙏🏻もう全部需要ありなんでどんどんお願いします‼️‼️ 毎回ストーリーだいすきです🫠🫠
憂海歌
1,727
Haru
740
心
745