コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
【ひろぱの嫉妬大作戦】
「ねぇ、次の企画なんだけどさ──“滉人くんのヤキモチ顔”が見たいって話になっててさ」
「え、は?」
スタッフのその一言に、大森元貴は盛大にコーヒーを噴いた。
「なにそれ!? 本人に言ったら100%機嫌悪くなるやつじゃん!」
「……だから、本人には内緒で。ほら、元貴くんさ、最近すっごく無防備じゃない?滉人くんと一緒にいる時とかさ、なんか……こう……無意識に“あまーく蕩けてる”って感じで」
「ちょ、やめて!? それ僕の名誉に関わるから!」
「いや、名誉じゃなくて“色気”の話なんだよね~」
そんな話から始まった、“滉人の嫉妬心を炙り出すスタッフの暴走作戦”。
⸻
【作戦決行:撮影終わりの控室にて】
「元貴くん、喉乾いてるでしょ?これ、特製フルーツスムージー」
「えっ、ありがとう!……あ、うまっ」
(※ストローにリップ跡。しかも、女子スタッフ全員が見守っている)
「元貴くん、そのシャツ、少し肩落ちてて……ちょっと直しますね~♡」
「……えっ、あ、大丈夫、自分で……」
(※さりげなく肩を撫でて、耳元で「似合ってますよ」と囁く暴走スタッフ)
──そして、そこに入ってくる滉人。
「……何してんの?」
一瞬、空気が氷点下まで冷えた気がした。
⸻
【滉人、怒りのスイッチON】
「お前ら……何してんの? それ、遊びでやってる?」
滉人の声は静かで低く、逆にこわい。
スタッフは全員、背筋を伸ばして挙手しそうな勢いで硬直。
元貴はというと――
「ちょ、ちょっと待って!?違うの、これ、その、なんていうかドッキリ的な……いや、ほら!ヤキモチ選手権!?的な!?!」
滉人「……選手権?」
スタッフ(あ、これダメなやつだ)
⸻
【その夜:滉人の“罰”】
「で。何が“ヤキモチ選手権”だって?」
滉人は腕を組んだまま、元貴をソファに座らせた。
ちょっと上から目線のその姿が、やたらと色っぽいのはずるい。
「いやほんと、僕、悪くないっていうか……あの空気断れなくて……ごめんって……」
「それ、謝ってるようで謝ってないな」
滉人は元貴の顎を指先でつまんで、目を逸らせないようにした。
「じゃあ、“俺が怒ったらどうなるか”、今夜ちゃんと教えてやるよ」
元貴「……えっ」
(心臓の音がうるさくて、言葉にならなかった)
⸻
【甘く深い、罰の夜】
滉人は、何も乱暴なことはしない。
その代わりに――
「今日は、俺から“逃げるの禁止”」
「……なんでそんな顔してんの?」
「自分が可愛いってわかっててやってたんだろ、あの時も」
「可愛くねーし!」
「いや。可愛い」
ゆっくり、じっくり、耳元で言葉を織り込むように責める滉人に、元貴はなす術もなく。
「若井、ちょっと……ほんとに、それ……ずる……」
「何が?」
「そんな……目で見たら、……反則だってば……」
その夜、元貴は何度も自分の名前を呼ばれながら、
“彼の嫉妬心がどれほど深いか”を思い知ることとなった。
⸻
【翌朝:スタッフの後悔と反省】
「やっぱ怒ったよね……」
「むしろ燃え上がったっぽい……?」
「いや、あれ絶対に“本気の罰”入ったな」
「次からやめよう、ほんと。命が惜しい」
そんな反省会の最中、当の元貴は――
「……うう、あんなにされたの初めて……スタッフめ…」
と、甘やかされすぎて声が枯れた喉にホットミルクをあてがっていた。
滉人はというと、隣でしれっと言う。
「……また怒らせてみる?」
元貴「やめてください。マジで……やばかったんで」
⸻。