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ヒロるな
マイナーかなぁ?
おねだり選手権でだいたいのメンバーとの絡み見れて嬉しい
「お、るなさんじゃん」
「ヒロさん」
お風呂から部屋に戻る途中で、休憩スペースでスマホを見ているヒロさんに会った。近づく前に気づかれ、声をかけられる。
「一人?珍し〜」
「二人が長風呂でして」
会話をしながらヒロさんが座っている方の三人がけのソファに座る。
「あ、今日は露天風呂開放だもんね」
「そうなんですよ。のぼせそうになったんで先に上がってきました」
「はは、懸命な判断だ」
「ところでヒロさん」
「ん?」
「コレ、見てくださいよ」
どや!と効果音がつきそうな顔をして袖の裾に隠し持っていた物を見せる。お、とヒロさんが小さく声を上げた。
「るなさんはフルーツ派なんだ」
「はい!良いでしょ〜」
ニヤニヤしながら見せびらかすと、想像よりも微妙な顔をしてヒロさんが言う。
「いや、俺コーヒー派なんで」
「えっ」
ぴしっと固まったるなにヒロさんが首を傾ける。
「るなさんって、コーヒー牛乳も苦いって言っちゃう系?」
あれあれぇと煽るように見られ、むっと頬をふくらませる。
「違いますー。フルーツ牛乳が好きなんです!」
「あはは、ごめんごめん」
じっと睨みあげると肩をすくめてやり過ごされた。
と、近くに空いていた窓から隙間風が入り込む。
「っくしゅ」
「ん、寒い?」
くしゃみをしたるなにすかさず反応するヒロさん。
「お風呂上がりで、体冷えてきてるのかもです」
「そっか、とりあえずコレかけときな」
ごめんね、すぐ渡せばよかった、と言いながらソファにかかっているブランケットを寄越してくれた。言われた通りショート丈のパンツから覗く剥き出しの足にかける。
そろそろパジャマも冬仕様にしなきゃなと考えていると、ヒロさんが立ち上がって窓と鍵、カーテンを閉めた。
そしてまた、るなの隣に座る。なんともなさそうな顔をしていて、思わず心の声が漏れる。
「ヒロさんて、モテそう」
「え、そうかな。そんな自覚無いや」
「いや、気遣いとかすごいです」
ありがたいですと言って笑うと、ちょっと驚いたような顔をして、嬉しそうにはにかんだ。
え、かわいい。ちょっとキュンとする。こういうのもギャップなんかな。
「まあでも、モテそうってのはそのまま返すよ」
「え、るなですか?」
「うん。生粋の陽キャだし」
「んー、るなかあ。るなはねー」
一呼吸おいてヒロさんを見ると、こてっと首を横に傾けられる。スマホを見ていても話すときはこっちを向いて顔を見て喋ってくれる。こういう細かい所がモテポイントだと思うんだけどな。まあ、それはそうとして。
「意外とモテちゃうんですよね」
「おい」
にっこり笑ってボケると、ヒロさんがガクッと肩を落としてずっこけるマネをする。ふふっと笑うと、呆れたように、でも優しくアザーブルーの瞳が弧を描いた。
その顔にまた、胸がきゅんとする。
「そういえば」
「ん?」
「ヒロさんはなんでここに居るんですか?」
最初見たときから気になっていたもの。首を傾げて聞くと、なんてことのないように肩をすくめられる。
「理由とか無いよ。ただ、なんとなく」
「なるほど」
ふむ、と頷くと、後ろからあー、と声が聞こえてきた。
「ヒロくんとるなさんが密会してるー」
「「え?」」
二人で振り返ると、そこにはうりさんとゆあんくんの姿が。ヒロさんが二人を認識して、ため息を付いた。
「クソガキ二人組。」
「「はあ?」」
不名誉なあだ名に文句を言い始める二人。どっちも声が大きいから若干うるさい。
「騒ぐとのあさんに怒られますよ?」
最強のまとめ役の名前を出すと、二人してぐっと押し黙った。
こうしてみると双子みたいでちょっとかわいい。
とはいえさすがクソガキ達。すぐに切り替え、彼らは面白いもの見ぃつけた、というような顔でるな達の正面のソファに腰掛けた。
「さてさてお二人さん。事情聴取の始まりですよ」
うりさんが芝居のかかった声に身ぶりをつけて言うと、ゆあんくんも、
「二人で何をしてたんですかねぇ?ねえ奥さん」
と悪ノリし始める。
「いや、普通にここで会っただけだって」
ヒロさんが体の前で両手を振ると、耳に手を当てゆあんくんが、
「え?ここで待ち合わせして二人で楽しく話してた?」
やばすぎる聞き間違いをする。
「違います!偶然のたまたまです!」
るなも応戦するが、それすらえぇ?なんて?とうりさんにかき消される。
「あ、バレないように連絡取ってたと。なるほど」
「コイツら耳悪ぃな!」
ヒロさんがツッコミを入れ、一旦は悪ノリも中断した。
「んで、なんだってこんなとこで二人なんだい?」
「その話題まだ続くの…?」
ヒロさんが口を引きつらせると、今度は完全に純粋な笑顔でゆあんくんが言う。
「付き合ってるなら吐いちゃえよ」
ん?
「いや、誤解です!」
「誤解だってば!!」
二人して声を揃えて全力否定するとふーん?と怪しげな視線を向けられる。
なんでそんな勘違いをされてるの?
「まあ、二人ってあんまり絡みあるわけじゃないよね」
お、うりさんたまには良いこと言うじゃないですか。
「そうだよ。だから…だからっていうのもおかしいけど。別にそんな関係じゃないって」
ヒロさんがちゃんと説明してくれてほっとする。
でも、なんでそんなふうに感じるんだろう。男女で二人で話しているところなんてシェアハウスでは全然あるのに。
まだまだゆあんくんが腑に落ちない顔で見てくるので、話を切り込んだ。
「そうですよ。なんでるなとヒロさんが?」
え、だって、と首を傾げながら前に座っている二人が口を開く。
「ソファ二つあるのにわざわざ隣に座ってるじゃん」
「三人がけなのに間空いてないし」
…。
「「あ」」
あれ?たしかに。なんでだろう。めちゃくちゃ無意識に隣に座ってたしヒロさんにも何も言われなかった。
るなだってメンバーが、それも男女が同じソファで隣に居たら大騒ぎすると思う。付き合ってるの?ってなると思う。
いやでも、るな達は付き合ってないわけで。好きとかも無い…はずなのに。
なぜか顔が熱くなってくる。今更恥ずかしいとか感じてるの?るな。
ちらりと右上を見ると、ヒロさんも戸惑ったような表情で、よく見ると耳が薄く染まっていて。
顔を赤くしてうつむいて黙り込んでしまったるな達二人を見て、うりさんたちがこそこそ話す。
「えーっと。今気づいたのかな」
「多分…。あー、おじゃま虫は帰りますね。はい」
いや、ここで二人にしないで!?
そそくさと立って離れていく二人に心のなかで叫んで、でもなんか今ここで離れるのは違う気がして、
結局るなは更に顔を赤くして黙り込むことになってしまった。
一晩でシェアハウス中に噂が広がったのは言うまでもない。
コメント
1件
ほんとに最高…ヒロるな書いてくださってありがとうございます!!!!!
#dzr社