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あ
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「……ほんま、はやちゃんずるい」
恋人になったその日。
控室のソファで、舜太は真っ赤な顔のまま呟いた。
その向かいには、嬉しそうに笑う勇斗。
「だってしゅんたかわいいし」
「またそれ…」
舜太が視線を逸らすと、勇斗は笑った。
そして自然に、舜太の手を掴む。
「っ」
指が絡む。
恋人繋ぎ。
それだけで舜太の心臓は一気にうるさくなる。
「は、はやちゃん……」
「ん?」
「これ恥ずい……」
「俺は嬉しい」
勇斗はそう言いながら、両手で舜太の手を包み込む。
向かい合ったまま、指を絡めて。
その優しい熱に、舜太はまた顔を赤くした。
「しゅんた」
「……なに」
「ちゃんと恋人なんだなって実感する」
その言葉がくすぐったい。
でも嫌じゃない。
むしろ胸の奥が温かくなる。
勇斗は少しずつ距離を縮める。
ソファの間が狭くなる。
近づく顔。
舜太は緊張したまま、小さく息を呑んだ。
「……キスしたい」
低い声。
真正面からそんなこと言われて、舜太の頭が真っ白になる。
「っ……」
でも逃げなかった。
勇斗は繋いだ手をぎゅっと握る。
「しゅんた、顔真っ赤」
「うるさい……」
「かわいい」
「それ禁止……」
勇斗は笑いながら、さらに少し顔を近づけた。
あと少しで触れそうな距離。
舜太は緊張で目を閉じかける。
その瞬間。
——ガチャ。
「勇斗これ置きっ……」
控室のドアが開いた。
「!!!!!」
二人同時に固まる。
入ってきたメンバーも固まる。
向かい合って、両手恋人繋ぎして、顔が近い二人。
完全にタイミングが最悪だった。
「…………え?」
静寂。
舜太の顔が一瞬で真っ赤になる。
「ち、違う!!!」
勢いよく手を離す。
でも慌てすぎてソファから落ちそうになった。
「うわっ!?」
「あぶな」
勇斗が反射的に支える。
そのせいでさらに距離が近くなる。
「いや近い近い近い!!」
舜太は大混乱。
メンバーはぽかんとした顔で二人を見ていた。
勇斗だけは妙に落ち着いている。
「…何してんの?」
その質問に、舜太は言葉に詰まる。
「え、あの、その、これは……!」
顔が熱すぎて何も考えられない。
すると隣で勇斗が平然と答えた。
「しゅんたがかわいかったから」
「はやちゃん!!!」
舜太は勢いよく勇斗の肩を叩く。
メンバーは「いや意味分からんって!」と笑った。
その空気に少しだけ安心する。
でも勇斗は、そんな舜太を見ながら楽しそうに笑っていた。
そして誰にも見えないように、そっと舜太の手に触れる。
「っ」
小さく指先が絡む。
勇斗は耳元で小さく囁いた。
「続き、あとでね」
その瞬間、舜太の顔はまた赤くなった。
コメント
2件
いやもう、第7話にしてこの甘さ……! タイトル「ばれそう…」からして絶妙ですね。二人が恋人繋ぎで距離を縮めて、あと少しでってところでドアが開く、このタイミングの悪さが最高に可笑しくて可愛い。メンバーに「何してんの?」って平然と言われて大混乱する舜太と、悪びれず「しゅんたがかわいかったから」で通す勇斗の温度差がツボでした。最後の「続き、あとでね」の囁きで一気に甘さが戻るところ、巧いなあと。続きが気になります!