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玄関。
突然現れた一人の女性。
らぴすはその姿を見たまま固まっていた。
らぴす 「……どうして。」
女性 「久しぶり。」
心音はらぴすの前にそっと立つ。
心音 「らぴす、知ってる人か?」
らぴす 「……うん。」
小さく頷く。
心音 「話せそうか?」
らぴす 「……うん。」
女性はゆっくり頭を下げた。
女性 「初めまして。突然お邪魔してしまって、ごめんなさい。」
ロゼ 「どういったご用件ですか?」
女性 「今日は謝りたくて来ました。」
全員 「……謝る?」
女性は小さな箱を抱えていた。
女性 「これ……らぴす君の物なの。」
箱を見た瞬間、らぴすの目が揺れる。
らぴす 「それ……。」
女性 「ずっと預かっていたの。」
心音 「中を見てもいいか?」
女性 「もちろんです。」
箱を開ける。
中には、小さなキーホルダーや手紙、写真が丁寧にしまわれていた。
メルト 「わぁ……。」
らいと 「全部大事に保管されてるっちゃね。」
みかさ 「写真もある。」
その写真には、小学生くらいのらぴすが笑顔で写っていた。
女性 「あの頃のらぴす君は、本当によく笑う子だった。」
らぴす 「……。」
女性 「でも病気で学校を休むことが増えて、だんだん会えなくなった。」
女性は少し寂しそうに笑う。
女性 「あの時、私は『また元気になったら遊ぼうね』って言いたかった。」
女性 「でも、その前に会えなくなってしまった。」
らぴす 「……。」
女性 「だから今日、ちゃんと伝えたかったの。」
女性はまっすぐらぴすを見つめる。
女性 「私は、一度も君を迷惑だなんて思ったことはないよ。」
らぴす 「え……?」
女性 「急にいなくなったから、ずっと心配してた。」
らぴすの目から涙がこぼれる。
らぴす 「でも……。」
女性 「一緒に遊べない日があっても、それで嫌いになることなんてなかった。」
女性 「もっと早く伝えられなくて、ごめんね。」
らぴす 「……。」
心音たちは静かに話を聞いていた。
ロゼ 「らぴちゃん。」
らぴす 「……ろぜにぃ。」
ロゼ 「聞こえたか?」
らぴす 「うん……。」
らいと 「お前が思ってたことと違ったな。」
みかさ 「一人で思い込んでたんだ。」
メルト 「もっと早く会えてたらよかったのにな。」
女性は最後に箱をらぴすへ渡した。
女性 「大切にしてね。」
らぴす 「……ありがとうございます。」
女性 「あと一つだけ。」
女性は優しく微笑んだ。
女性 「今のらぴす、ちゃんと笑えてるよ。」
その言葉に、らぴすは少し照れながら笑った。
らぴす 「……えへへ。」
女性 「その笑顔、大事にね。」
そう言って女性は帰っていった。
玄関のドアが閉まる。
静かな空気の中、心音がらぴすの頭を優しく撫でた。
心音 「少し気持ちは軽くなったか?」
らぴす 「……うん。」
らぴすは箱をぎゅっと抱きしめる。
でも、その時。
ブブッ。
スマホが震えた。
画面には、あの人物からの新しいメッセージ。
『昔のことは、それだけじゃないよ。』
らぴす 「……っ。」
らぴすの笑顔が消える。
心音はその変化を見逃さなかった。
心音 「らぴす?」
らぴす 「……なんでもない。」
心音 「その顔で『なんでもない』は信じられない。」
兄たちは再び顔を見合わせる。
まだ、すべては終わっていない。
らぴすが隠している過去には、もう一つ大きな出来事が残されていた。
――続く。
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コメント
6件
めっちゃ続き気になります!
あの女性めっちゃらぴぴを優しくして帰って行ったのにあいつのせいでらぴぴが落ち込んじゃたよぉ〜!!
よかった……“嫌われてる”じゃなかったんですね。昔の友達がわざわざ謝りに来て、ちゃんと笑えてるって伝えてくれるの、じんわり温かい気持ちになりました。らぴすが「えへへ」って照れ笑いするところ、すごく好きです。でも最後のスマホのメッセージ、一気に不安がよぎりました…。まだ何かあるんですね。続きが気になります!📱