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『こんな展開ありですか!?』
〜異世界×異世界のラブコメディ〜
第10話 ただのドキドキシチュを詰め込むだけ
『いやこれ題名として成り立ってるの?』
『なんでもありなんで!』
『作者は無茶苦茶ね。』
『目の前にいますよ〜麻里衣様〜。』
『聞こえるように言ってんのよ。それで、どうするの?』
『ドキドキシチュに不可欠なのは密室です。』
パチンッ
指を鳴らす。
『……。って、え?これは…。』
『お姉ちゃん、なんか部屋が変わって…。みんながいないよ?』
『本当ね。執事のみんながいないわ…。』
『私はゲームマスターのぷち様です。主ちゃん2人とヒプマイの各ディビジョンの方には試練をこなしてもらいます。それを全てやらないとかの部屋からは出られません。』
『『滅茶苦茶だわ…。』』
と、いうわけで――。
『た、大変です!作者の権限で閉じ込められちゃいました!(台本)』
『めっちゃ棒読みね…百合菜。付き合わなくていいわよ。ドアを壊せば……。』
『落ち着いてや麻里衣はん!要はクリアすれば出られるんやろ?』
『その通りです、簓さん。そこにお題と名前が書かれたくじで2箱分かれています。それを引いてドキドキシチュをクリアしてください。』
『全部クリアすれば出られるのね?』
『はい。約束しますよ。じゃあ私は天界から見守ってます。』
ボフンッ!
(言いたいことだけ言って消えたわね…。)
『とにかく、まずはくじを引きましょう。ドキドキシチュって一体どんなのが…。』
「壁ドン」
『……。』
『なんやった?へぇ…壁ドンかぁ…問題は麻里衣はんが誰とやるか、やな。』
『それで、もうひとつが誰とやるか…か。こっちが名前のくじみたいだよ。お姉ちゃん。』
『…えぇ。』
ガサガサ…。
「山田三郎」
『ぼ、僕ですか!?』
『三郎くんかぁ、ええなぁ〜。』
『…っ。え、と、麻里姉…し、失礼します。』
『う、うん。』
トンッ。
(ち、近い…。)
『……。』
(麻里姉…顔赤い。もしかして、ドキドキしてくれてる……?)
『さ、三郎…君?』
『…っ!す、すみません。』
僕はぱっと壁から離れる。
『つ、次は百合菜よ。くじ引きなさい。』
『う、うん。』
「お姫様抱っこ」
『お姫様抱っこか……。相手は……。』
「観音坂独歩」
『あぇ!?お、俺!?俺非力だけど…大丈夫かな…。』
俺は百合菜さんに近付く。
(でも、好きな人くらい…抱っこできるようにさならなきゃな。)
グイッ。
『わっ!』
『軽いですね。百合菜さん。ちゃんと食べてますか?』
『は、はい……。』
『もっと食べなきゃだ、ダメですよ。』
『は、はい。ありがとうございます…。』
俺は百合菜さんを下ろす。
『……もしかしてこれ全員分やるまで出られないのかしら。』
『うん……多分そうかも。』
『気が遠くなりそうね…。』
「胸キュンゼリフ3連発」
『……。相手によるわね。』
『えっと、相手は……。』
「夢野幻太郎」
『終わったわ……。』
『おやおや、そんな事言わないで下さい。』
『だって!幻太郎さんは作家なんですよね?圧倒的な語彙力でノックダウンですわ。』
『ふふ、お褒め頂き光栄です。では、失礼します。』
幻太郎さんは私の耳元で囁く。
『麻里衣さん…貴方の可愛いところは…
意外と照れ屋な所と、怖いものが嫌いなところと…小生に囁かれて顔を真っ赤に染める……無防備なところですよ。』
『っ……。』
(これをあと2回も……。)
『よそ見してはいけませんよ。他の男に…目移りしたら許しません。小生は嫉妬する質ですから。ちゃんと……寛容にしてくださいね。』
『もう勘弁して下さい…。』
『お姉ちゃん頑張れ〜。』
『麻里衣さん。小生の書く物語を一緒に紡いで頂けませんか?』
『……それはどういう…。』
『ふふ、秘密です。』
(幻太郎、多分プロポーズしたんじゃね?)
(作家ならではの遠回しな告白じゃん!やるね、げんちゃろ。)
(お姉ちゃん、ホントに鈍いな……。)
『次は私か。』
「バックハグ」
『お相手は…。』
「有栖川帝統」
『俺か!よし、じゃあ百合菜、来い!』
『わ、私から?』
『お前から俺はハグして貰いたい。』
(どストレート…。)
『わ、分かった。』
ぎゅっ。
(手、ちっちぇ…それに可愛い…。)
『帝統?』
『あわ、わ、わりぃ!』
『帝統顔が赤いですよ?』
『あははっ!帝統の方が照れてる!』
『うるせぇー!』
一方その頃――
『……これ地獄か?いつまで我慢すればいいのか?』
『……ハナマルさん落ち着いて下さい。』
『剣振り回してるユーハンに言われたくねぇな。』
『いつになったら戻ってくるんですかね……。』
※部屋に仕掛けられている監視カメラの映像はテレビと繋げられています。
『次は……。』
「コスプレ衣装を着てなりきりで告白すること」
『……あ、相手は…』
「白膠木簓」
『辞退します。』
『そんなけったいなこと言わんといてや!』
『コスプレ衣装ってこれのこと?』
『メイドと…執事?…まさか…。』
『セリフまで用意されてるよ。お姉ちゃん。 』
「ダメなメイドにご主人様から躾してください。」
『……。』
(絶対にやりたくない。でも、やらないと部屋からは出られない。く、くぅ……っ。)
私は何故か用意されている更衣室に衣装を持って入り着替える。
『まりぃちゃんすっごく可愛いよ!』
『これはなかなか…。』
『が、ガン見しないでください……っ。簓さん!早く着替えてきてください!』
『リョーかいっ。ちょっと待っとってや。』
『簓が執事とか似合わへんな。』
『あぁ。いつもの服の方がマシだな。』
『聞こえてんで!盧笙!零!』
『簓さん早く終わらせますよ!』
『せ、せやな…。』
『ご主人様……。ダメなメイドに…ご主人様からの躾を…お願いします。』
(いやエッロ。ここが誰もいない場所なら襲ってるで。)
『百合菜さん、麻里衣さんはもしかして…』
『うん。お姉ちゃんは演劇部なの。衣装とセリフさえあればすぐにインプットして演じることが出来るんだ。 』
『凄いですね……。って、簓さん固まってますけど。』
『せやなぁ…ダメなメイドにはお仕置きしたるわ。』
『え……?待っ――』
グイッ!
『簓。そこまでや。』
『邪魔すんなや盧笙!』
グイッ。
『大丈夫ですか?麻里衣さん。』
『い、一郎君……ありがとう…。』
ズキンッ。
(一兄が麻里姉を好きなのは知ってる。
僕も一兄が大好きだし、自分の好きな人が大好きな人と幸せになるのは嬉しい。でも……。)
僕以外にその顔を見せるのは……胸が痛んでしまう。
『次は私だね。』
「床ドン」
『壁ドンの時よりも距離近そうだな……。相手は……っと。』
「山田二郎」
『お、俺!?』
『えっと、二郎君…。』
『あ、えっと……。まず、床に……』
『低脳、百合菜さんを待たせるなよ。』
『二郎男らしくいけよ。』
『うるせぇぞ三郎!』
トンッ。
『百合菜……。』
(思ったより、近い…っ。ドキドキしてるの聞こえちゃいそう……。)
(顔赤いな…。可愛い…。)
『長すぎだろ!早く離れろ!』
『あっ!何すんだよ有栖川!』
『うるせぇクソガキ!』
『んだと!!』
『喧嘩すんなよお前ら……。はぁ、おい。麻里衣。こいつら気にせず次のを引いてくれ。』
『あ、は、はい。』
ガサガサ……。
「首元にキス」
『……。なんか、どんどんハードになってるような気がする。』
(肝心の相手…は。)
「神宮寺寂雷」
『せ、先生……っ?』
『じゃくらいいいなー!』
『私ですか……麻里衣さん。よろしいですか?』
(大人の色気が……。)
私は恥ずかしくて目を瞑る。
『…失礼します。』
(甘い香り……柔らかい肌…。)
チュッ。
『ん…っ。』
『っ、済まない。痛かったかな?』
『い、いえ……。』
(心臓が持たない…。)
『いつになったら終わるのこれ……。』
ガサガサ
「ほっぺにキス」
『二連続でキス引くことある?』
『作者の仕業ね。』
※流石麻里衣様。鋭い。
「毒島メイソン理鶯」
『り、理鶯さん!?』
『うむ。小官か。失礼する。百合菜殿。』
『っ、は、はい……。』
チュッ。
『柔らかいな…。』
『それは、どうも……(?)』
|彡.。.:*・゜シャラン.*・゚ .゚・*.
『『!!』』
『次で最後です。さぁ、主様方、くじを引いてください。』
『急に現れるわね。』
『同時に引いて下さい。』
『はーい。』
ガサガサ…。
「キス」
『っ!?お、お姉ちゃん、お題なんだった?』
『……キス、だったわ。まさか、百合菜も?』
『…うん。』
『最後にいいお題を引きましたね。』
『『絶対に仕組んだ!!』』
『クスッ。心外ですね。』
『っ……そ、それで肝心の相手は?』
『もうひとつのくじを引けば分かります。ほら。』
ガサガサ
「ランダム」
『ランダムってどういうこと?』
『好きなお方を選びください。』
『また争いが始まりそうなことを…。』
『では、頑張ってくださいね。』
|彡.。.:*・゜シャラン.*・゚ .゚・*.
(急に消えたし…。)
『つまり、キスをすればここから出られる…。』
『問題は誰を選ぶか。だよな?』
じー……。
((視線が痛い…。))
グイッ。
『悩む必要なんかねぇだろ?麻里衣。俺を選べ。』
『左馬刻さ…っ。』
グイッ
『決めるのは麻里衣さんだろ。左馬刻。』
『あ?ガキは引っ込んでろ。』
『あぁ?』
『け、喧嘩しないでください…。』
『百合菜、お前は俺を選ぶよな?』
『じ、二郎君…っ。』
『小官を選べばいい。すぐ終わらせる。』
『理鶯さん…っ。』
((一体どうすれば…。))
と、その時――。
『一郎、左馬刻。退け。』
『あ?って、空却…?』
『空却く――。』
グイッ。
手を引かれ、空却さんにキスをされる。
『っ!?』
『ん、んんぅ…っ!』
『…欲しいなら力づくで手に入れる。誰かに遠慮なんて絶対しねぇ。…ふっ。でら可愛いな。麻里衣。』
『っ…!!』
(油断してた…こいつがいた……っ。)
(チッ。クソガキの癖にやるじゃねぇか。)
『百合菜さん。失礼します。』
『え?』
独歩さんに腰を抱かれ唇を塞がれる。
『ん…っ。ふぁ…っ。』
『…可愛いです。百合菜さん。どうしても…譲れなかったんです。ダメでした?』
『っ……。』
(このクソリーマンっ!)
(ただのネガティブな奴だと思ってたが…やるじゃねぇかよ。)
そして、無事(?)部屋から出られた。
『大変だったわ……。』
『そうだね…。もうこりごり…。』
((とりあえず…この視線が痛いな。))
『主様…他の誰かにキスを許すなんて…。』
『いや、あの、仕方ない状況で…』
『上書きします。』
『べ、ベリアン?落ち着いて?』
『私は嫉妬深いんですよ?主様。』
『ラトの目が怖い……。』
めでたしめでたし!
次回
最終話!
元の世界に戻れることになったみんな。
最後にお別れを告げることになり…。
最終話 また会えますように
コメント
1件
あーもう、ドキドキシチュ詰め込みすぎてこっちの心臓も持たんわ(笑)!壁ドンから始まってバックハグ、コスプレ告白、首元キス…とまあバリエーション豊かで読んでてニヤニヤ止まらんかった。特に簓と麻里衣のメイド執事やり取りはエロすぎて草。最後の空却と独歩の強引キスには「やったな!」って声出たわ。次回最終話か…寂しいけど、元の世界に戻る別れがどう描かれるか楽しみ。ぷちさん、お疲れさま!
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