春「ゲホゲホッ」
今日は土曜日、俺は風邪をひいていた。
三「大丈夫?ほんとに」
春「大丈…ゲボッ」
三「大丈夫じゃないじゃない、大人しくしてなさい、食べやすいもの持ってくるから」
風邪をひいた時ほど古風は頼りになる。
春「はぁ…風邪ってこんなにきつかったっけ」
女の子になって少し体が弱くなったのか本当に辛い。
三「ほら、持ってきたわよ、食べる気になったら食べてね」
いつもより優しい、いや、常に優しいが看病されてるとほんとに頼りになる。
春「あ、ありがと…」
小さい声で返事する。
三「じゃあ、下にいるね、困ったらスマホで連絡して」
今日は態々友達との誘いを断って家にいてくれるらしい、本当にありがたい。
春「ほんとに、ありがと…」
三「いえいえ、じゃあゆっくり休んでね。」
古風は、そう言い残し部屋を出た。
春「はぁ…食力も体力も無い…」
今の俺は起き上がることもやっとだ。
「ピピピ」
脇から体温計を取り出す。
春「初めて38.5なんて出た…」
男だった俺は風邪でも37.6度程度が最高温度だった。
さっきより頭が痛くなり余計怠さも増した。
寝ようにも辛くて寝れない。
三「おーい、大丈夫?様子見に来たよ」
春「まじきつい、これって生理?」
やっとの思いで声を出す。
三「うーん、イライラしたりお腹痛かったりする?」
春「いや、頭が痛い、後だるい」
三「じゃあ、違うかもね、」
春「違うの…?」
三「まぁ、来たら分かるよ」
今説明するのは愚行だと思ったのかなんとなくの返答をする。
春「ほんと、女の子って大変だね…」
三「まぁそうだね、体が弱いと大変なのよ、でも今の春は小さいから余計そうだと思う」
初めてこの体になって後悔した。
三「じゃあ、またなんかあったら呼んでね。」
古風はそう言い残し再び部屋を出た。
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