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「霊……!…夢……!霊夢!」
魔理沙の声が聞こえる。
「魔理……沙?」
「霊夢……やっと…起きた…」
魔理沙はポロポロと涙を流していた。
私は起き上がろうとした。
「あ、治ってる。」
お腹に傷はなかった。
きっと早苗が治してくれたのだろう。
「……妖夢は?確か…妖夢も」
魔理沙は私の隣のベットに目をやった。
そこには妖夢が横になっていた。
まだ目は覚めていないらしい。
ガラッ
「妖夢!」
幽々子が足をもつれさせながら妖夢のもとへ近づいていく。
「妖夢?!大丈夫!」
「ん……。」
妖夢の手がピクリと動く。
幽々子の顔がパァッと明るくなった。
「……幽々子様?」
幽々子の目から大粒の涙が溢れる。
「妖夢…私、文さんに試合のこと聞いてみたよ。「あと私達の試合を合わせてニ試合やってください!」らしいよ。」
幽々子が情報を私達に伝える。
「私は大丈夫です。弾幕ごっこは自己責任なので…。」
妖夢はコクリとうなずいた。本当に大丈夫なのだろうか。
「大丈夫〜?」
にとりがひょっこりと姿を現す。
「申し訳ないけど…そろそろ試合の方へ行けるかな?」
にとりが不安そうな顔を浮かべながら質問してくる。
私達は顔を見合わせると、コクンとうなずいた。
「それじゃあ、こちらへ!妖夢さんは立てますか?」
妖夢は、ゆっくりと立ち上がった。
にとりが会場へ案内してくれた。
「さあ!第3試合目は……魂魄妖夢VS霧雨魔理沙!」
「妖夢大丈夫?頑張ってね!」
私は妖夢の背中をバシッと叩く。
妖夢は、笑顔で会場へ立ち入る。
二人共真剣な顔だ。
「それでは……弾幕ごっこスタート!」
妖夢が魔理沙に一直線に近づいていく。
ガキン!
「ぐ…」
魔理沙は妖夢から距離を取った。
たくさんの弾幕を放つ。
「早え…。お、そうだ。」
何か思いついたらしい。
「アルタスパーク…広!」
広範囲に魔理沙のスペルカードが放たれる。
妖夢はかなり厄介そうだ。
何とか剣で受け流しいているが、すれすれでかわしている。
「桜花桜剣楼観剣!」
魔理沙のスペカを切り抜け、魔理沙との距離をどんどん縮めていく。
でも魔理沙は、反撃しようとしない。
このままだと妖夢の攻撃に当たってしまう。
「ガーネット……スター!」
魔理沙が周りに妖気を放って妖夢に突進していく。
あれは当たったらなかなかのものだろう。
妖夢は、剣で止めようとするが……
ドオォン!
妖夢が壁に叩きつけられる。前とは違って無傷だ。
強力な防御魔法を張っていたらしい。
「お返しです!」
妖夢が魔理沙に攻撃を当てる。
「ぐぁっ…」
妖夢の剣が魔理沙の目に当たる。目からは血が出ていた。
「……私は試合に勝てれば…目なんてどうでもいい…まだやれるよな?」
魔理沙は妖夢に一直線で近づき…たくさんの弾幕を近距離で放つ。
「うわっ!」
妖夢が弾幕に当たり、バランスを崩す。
魔理沙はそれを狙っていたらしい。
「アルタースパーク集!」
妖夢がスペカに巻き込まれた。
「今回は…負けてしまいましたね。」
妖夢は、いさぎよく負けを認め、目を閉じる。
「勝者!霧雨魔理沙!」
周りから大きな歓声が聞こえる。
「へっへっへ〜勝利だ!」
「魔理沙さん!目が……いま治しますから横になってください。」
「ああ、お願いな!」
早苗が魔理沙を回復魔法で癒やす。早苗の回復魔法は上級クラスだ。
魔理沙は、妖夢の剣が目に刺さり、目を負傷したらしい。
「魔理沙…さっきはすいません。目を刺してしまい………」
妖夢が申し訳無さそうに謝る。
魔理沙が嬉しそうに笑う。そして、妖夢に手を差し伸べる。
「参りました。魔理沙、強くなりましたね。」
「ああ。お前もな!」
妖夢が魔理沙の手をとって立ち上がる。
「友情だ!これが本物の友情だ!」
文が大きな声で言う。
(変なの…)
魔理沙たちがこちらへ戻ってきた。
「へぇーあんたでもあんなことできるのね〜もぐもぐ」
「いや何食べてんだよ!私達が頑張っているときに〜!」
魔理沙が起こったように言う。
「ん?これ?にとりからもらったキュウリクッキー。歯ごたえがあって味がしなくて美味しいわよ。」
魔理沙は、ドン引きしたような顔つきで私を見た。
魔理沙も食べる?と聞いてみたが「いや、遠慮しとく…というか食べたくない!」らしい。
幽々子は、にとりからもらった。キュウリサワーを飲んでいる。
「幽々子様もにとりからもらった物を飲んでいるんですね。それは?」
幽々子が妖夢の方を見てすぐに答える。
「これはにとりさんからもらったキュウリサワーですよ〜。味は……ただの水です…」
魔理沙が「こっちのにとりもこっちと変わらずやべーな。」らしい。
「それと妖夢、渡し忘れてたんだけど、はい、これ。」
私は妖夢に紫からもらったお守りを渡した。
私は妖夢たちに気絶している間にあった出来事を話した。
「ほぉ〜ん。そんなことがあったんだな。紫がそれ渡してくれなかったら、最悪の場合妖夢は死んでたかもな。」
私は、「ちょっそんな怖いこと言わないでよ!」と、言いかえしてやった。
魔理沙は「へいへい。」らしい。返事軽すぎ…
こうして、魔理沙VS妖夢の試合が終わった。