テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※怖いです
※1話前のすっきり終われた状態がお好みの方は読まなくてもいいかもしれません。 もう1つのエンディングが知りたいよという方はぜひ(私的にはこっちがメイン)
🧡それじゃ帰るか…
辺りの道は全てオレンジに照らされている
夕陽が綺麗で思わずシャッターを切りたくなる
だがバイトの時間も迫ってきているので急がなければ
🧡やっば!こんな時間!
慌てて走り出す
しかし歩道橋の階段を降りようとした時、突然後ろから声がした
?)”ずっと一緒”って言ったもんね
🧡…え?
何度も聞いたあの低い声
間違いなくめめの声だった
🧡め…(( ドンッ!💥
振り返ろうとした次の瞬間、誰かに強く背中を押された
視界がぐらついて体が重力に引っ張られる
🧡(やばい…落ちる…)
ゴロゴロゴロゴロ!ガンッ!
体勢を崩してしまい階段を転げ落ちる
俺は地面に思いっきり頭をぶつけた
あまりに突然のことで何が起こったのか理解出来なかった
🧡(体が痛い…何が起こった?誰かが俺のこと階段から落とした?誰が?なんで?)
頭からどんどん血が流れてくる
止まる気配は一切なかった
🧡(痛い…痛い痛い痛い、痛くて動けへん。誰か助けて…誰か。)
朦朧とする意識の中、階段の上に視線をやると誰かが立っていて俺は助けを求めるため必死に手を伸ばした
🧡だ…だれか…助け…
その人が近付いてくるにつれて顔がはっきり見えてくる
🧡……え…
そこには死んだはずのめめが立っていた
俺の事を見つめてはニコリと笑ってゆっくりと階段を降りて近付いてくる
真横まで来ると腰を下ろして俺の頬を愛おしそうに撫で始めた
🧡(めめが俺を突き落とした?でもなんで?俺の事恨んでないって…好きやって言ってくれてたのに…)
🧡………なん…で…
掠れるような声しか出ない
それでもめめに問いかけた
🖤康二のこと恨んでないよ?その逆だよ。好きすぎて…やっぱり康二と結ばれない人生なんて考えらなかったんだ
🖤ずーっとチャンス伺ってたんだけどね。最近康二が外出ようとしなかったからさ
🧡(そういうことか…)
その発言でようやく気が付いた
外を出歩く度にめめの幽霊を見ていたのは俺を見守ってくれていたからではない
俺を殺すタイミングを見計らっていたのだと
🖤付き合った時の約束、覚えてる?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
🖤”ずっと一緒にいよう”ねっ!!
🧡うん!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
🖤これでずっと一緒にいれるね
俺の体から流れる血はとどまることを知らない
段々意識が遠くなってきた…
もうすぐ俺は出血多量で死ぬだろう
🖤あの世でも康二のこと愛し続けるって誓うよ。幸せでしょ?
🖤俺の事好きって言ってくれたもんね
嬉しそうに俺に笑いかけるめめの笑顔は完全に狂っていた
どのみち生きていても死んでいても俺はめめから逃げられないということだろう
🧡(あぁ…めめには俺しかおらんくて…俺にもめめしかおらんのやな…)
どのみち彼の愛を受け入れるしかなさそうだ
俺の頭を撫でながら手の甲にキスを落とすめめ
それが命を落とす前に見た最後の光景だった
~𝐄𝐍𝐃~
コメント
2件
めちゃめちゃ刺さりました…✨お話は切なかったけど、文章がすごく読みやすくて夢中で読んでしまいました🖤🧡