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次の日
椿side
椿「ちょっ!皐月!?その顔どうしたのよッ!」
集合場所で待っていたら皐月は目元を真っ赤に腫れた状態で来た。
皐月『こ、これは…その…。』
椿「もぉー!折角綺麗な顔なんだからッ!こっち来なさい!」
皐月『え?えぇ〜ッ?』
椿「ちょっと幹路!皐月に何があったのか説明してもらおうじゃないの!!」
昨日あの後幹路から提案でここに泊めるのはどうかと言われて納得しちゃったアタシが悪いわッ!
中村「ちょ!ちょっと待ってくれって!コレには事情が!!」
椿「事情って何よッ!はっ!アンタもしかして皐月がこんな綺麗な顔してるからって…!最低ね!!」
中村「は、はぁっ!?んな事しねぇよ!!それに俺にはしず……、取り敢えず!俺は何もしてねぇよ!!手だって出すなんて有り得ねぇ!!」
皐月side
2人言い合いはヒートアップして…。
皐月『2人共辞めろって!!』
俺が言うと2人は止まって
椿「幹路から何もされてない?大丈夫?」
中村「俺をなんだと思ってんだ…。」
皐月『何もされてないし、寧ろ俺が迷惑掛けちまったの…。』
椿「へ?」
中村は黙って見てる。
皐月『…俺さ、慣れたところじゃないと寝れないの。1週間くらい同じ寝床ならやっと眠れるんだ…、でも昨日はココ初めて来たし…、ずっと寝れなくてさ…それで中村さんが一緒に映画観ないかって、それが感動もんでさ…、2人して号泣したのッ!!変な早とちり止めろよ!!バカっ!』
俺が全部言うと椿は顔を真っ赤にして
椿「あらやだ!アタシって!そ、そうよね!皐月がこんな美人さんでも幹路は手を出す訳ないわよね!!」
中村「本当になッ!俺には心に決めた人が居るんだ、俺は一途だからな!!」
皐月『…?中村さんは誰かと付き合ってるのか?』
俺が問いかけると中村さんはブフォッと呑んでたお茶を吹いて
椿「あらあらあら、まだくっ付いてないの??あんなに両思いなのに??」
中村「ばっ!馬鹿やろッ!男にはココだって時があんだよ!!さ!皐月もよせやい!!」
皐月『え、なんかごめん…もしかしたら昨日もその、好きな人と過ごしたかったんじゃないかって…、今日は帰るしその好きな人と過ごしてくれ。』
椿「ちょっと?うちの可愛い可愛い子に迷惑掛けないでよね?」
中村「一応俺が面倒見てたんだが??」
皐月『(シュン)ご、ごめん……。』
中村「い、嫌味じゃないぞ!!?皐月なら大歓迎だ!また、な?昨日見た映画の続き!2も観よう!泊まりだって大歓迎だから!な!?だからそんな悲しそうな顔しないでくれよぉ〜!!」
inまこち町
椿side
町に戻ってから皐月は黙ったまま…、きっと不安なのよね、怒られるかも、とか、心配かけてしまったってきっと皐月の中ではグチャグチャになってるわよね……。
でも、そう思えてるのなら前を向けるはずだわ…、だってちゃんと周りがこう思ってるかも、って気にしてる…後は皐月、貴方がどうしたいのかをちゃんと梅達に話さなきゃね…。
皐月side
町に入ってから俺は何も言えなくなった。
余裕が無くなった…怖かった。
勝手に独りで逃げて周りに迷惑を掛けて…、何を言われるか…。
迷惑ばかりかける奴は要らないって言われても仕方ないし、捨てられても当然だ…、梅がそんな事するわけないと思うけど…他人の考えだ、分かるわけない……。
高校前の正門まで着いて…。
足が動かない……、怖い、冷や汗が止まらない……、無理だ、やっぱりアイツらと話せない……。
椿「皐月!」
皐月『つ、椿…お、俺…やっぱり無理かも…。』
椿は俺の両頬に手を付けて
椿「大丈夫!アタシがいる!皐月は独りじゃない!アタシが勝手にした事も梅に伝えるし、それに皐月と居た時間すごい楽しかったのよ?だから大丈夫、ちゃんと話せばきっと誰も傷付かないわ?」
皐月『…、うん。分かった…、あ、あのさ椿…。』
椿「?どうしたの?あ、体調でも悪い?大丈夫よ!アタシが何とかするから!!」
皐月『ち、違くて……、そ、その…手…握って欲しい、上まで…。』
椿side
何この可愛い子〜!!
アタシには梅が居るのにッ!は!反則よッ!
選べないじゃないッ!
皐月『だ、ダメならイイ。』
椿「ダメじゃないわッ!ずっと握っててあげる!もう離さないわッ!」
皐月「……へへ、ありがとう。」
椿(ごめんなさい、梅…。アタシもうこの子の母親になりたいッ!!!)
皐月side
屋上へ上がる度に椿の手を強く握ってしまう…。
痛いだろうに椿は大丈夫よって優しく話してくれる……。
屋上の扉の前……。
深呼吸……、この扉の向こうには梅宮や遥達がいる……。
ちゃんと言えるのか…?いや、責め立てられても文句は言えない…。
俺はそれくらいの事をしたんだ……。
椿side
全く、皐月は難しく考えるの何とかしなくちゃいけないわね……。
椿「皐月、こっちおいで。」
皐月『コッチって…うおっ!』
アタシは皐月を優しく抱き締めた。
大丈夫だから、安心してって思わせたかった…。
誰も責める人なんていない……皐月は辛かった分、きっと皆大事にしてくれるわ…。
皐月『ちょっ!急に何!』
椿「…んー、アタシからのおまじない!」
皐月『は、はぁ?』
椿「アタシに抱き締められてどう思った?」
皐月『そりゃ抱き締められたら暖かいなぁって…。』
椿「そうね、でもね、抱き締められるとストレスも減るらしいわよ?それに、心の緩和にもなるの。だから心配しないのッ!皐月は皐月の思ってる事を正直に話してきなさい!アタシも横で見守ってるし、これから皐月の手助けになる事があればアタシも喜んでするわ!」