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#そのじん
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リクエストして頂いた「💙💛(💛上司)でリーマンパロ」となります!
リーマンパロを書くのが初の試みですので、暖かい目でご覧いただければと思います…!💙の何となくの設定として、💛は上司ではあるが2人きりだとタメ口、本来の口調で話します。(初めは全て敬語にしておりましたが何だか💙らしくなくて…。)タメ口で話すくらいに仲良くなりたい、好きになって欲しいと思っている💙だと認識して頂ければと…!(他の上司にはそんなことしません。💛にだけです。)💛は💙の仕事ぶりを認め、信頼を置いているからこそそれを許している…そんな大前提を元に読み進めて頂ければ幸いです。
神崎というモブが登場しますのでご了承ください…!
🔞シーンは最後の第4話に出てきますので苦手な方はご注意ください⚠️
以上が大丈夫そうな方はどうぞご覧下さいませ!
💙➞太
💛➞仁
仁「よし、これで今日の分の承認は全部終わり、っと……」
時刻は21時を回ったところ。
仁人は誰もいなくなった静かなオフィスで大きく伸びをした。
チームリーダーとしての激務を終え、ようやく眼鏡を外して疲れた目を擦る。
太「吉田さん、お疲れ様」
突然、背後から声をかけられて肩が跳ねた。
振り返ると、いつの間にか残業を終えた部下の太智が、ジャケットを片手にへらりと笑って立っていた。
社内では何でもこなす若手エースと評価される、この職場において仁人が最も信頼を置いている男だ。
仁「なんだ、塩﨑。まだ残ってたのか」
太「んー、吉田さんがまだ残ってたから。はい、差し入れどうぞ」
太智が差し出してきたのは自販機で買った冷たい缶コーヒー。
仁「ありがとう、助かる」
そう言って受け取ろうとした瞬間、太智はコーヒーを引っ込め、代わりに仁人のデスクに両手をついてぐっと顔を近づけてきた。
ふわりと香る太智の匂いと真っ直ぐに見つめてくる綺麗な瞳。
あまりの至近距離に仁人は息を呑み、椅子ごと後ろに仰け反った。
仁「ばっ、お前、近っ……! 何すんだよ!」
太「いや、誰もおらんし、ええかなって」
普段のビジネスライクなトーンから急にトーンが落ちるその響きに、仁人の心臓がドクン、と嫌な跳ね方をした。
仁「……用がないなら俺はもう帰るぞ」
太「用?めちゃくちゃあるけど。っていうか、今から本題」
太智は逃がさないと言わんばかりに仁人の椅子の肘掛けに手をかけ、完全に閉じ込めるように覗き込んできた。
静まり返ったオフィス。
窓の外に広がる夜景とカチカチと響く壁時計の音だけが、張り詰めた緊張感を煽る。
太「俺…吉田さんのこと、男としてめちゃくちゃ好きやねん。付き合って欲しいなーと思って」
仁「……は?」
あまりにも真っ直ぐで突然の告白。
頭が真っ白になった仁人を置き去りにして太智は満足そうに微笑むと、不敵な笑みを浮かべしたまま一歩後ろに下がった。
仁「な、何言って……お前、男同士だし、俺は上司で……」
太「知ってる。でも、仕事中の吉田さんも、こうやって俺に煽られて真っ赤になってる吉田さんも、全部好きなんよ」
太智はジャケットを肩に引っ掛け、いつもの調子で「じゃ、お疲れさまでした!」と軽く手を振ってオフィスを出て行ってしまった。
残された仁人は頭をフル回転させたが、目の前の現実が全く処理できない。
ドクドクと、耳の奥で自分の心臓の爆音がうるさかった。
完全に、変に意識させられてしまった。
この夜の突然の告白から、上司としてのプライドと、男としての太智の距離感に翻弄される、仁人の長い長い日々が幕を開けたのだった。
あの衝撃の告白から数日。
当の太智はというと、翌朝からも「吉田さん、これ昨日のデータ」「吉田さん、お腹空かない?」と、何事もなかったかのように擦り寄ってくる。
仁(あいつ、本気なのか? それとも俺をからかって……いや、あの目は冗談の類じゃない。でも男同士だぞ? というか上司と部下……!)
デスクに向かっていても太智が近くを通るだけで背筋が落ち着かない。
太智が他の社員と談笑している姿を見てはつい視線で追ってしまう。
太智は仁人がギクシャクした態度をとっても「どーしたの吉田さん、疲れてる?」と相変わらず顔を覗き込んでくる。
その度に仁人の心臓は嫌な跳ね方をした。
そんな状態のまま、プロジェクトの命運を握る、役員向けの最終プレゼン当日を迎えた。
会議室には、重々しい空気が流れている。
仁人はプロジェクターの前に立ち、緊張で強張る声を抑えながら説明を続けた。
しかし、終盤に差し掛かったところで、偏屈で有名な大物役員が厳しい声を上げた。
役員「吉田くん。この新規プラン、現場の運用コストが現実的じゃないな。トラブルが起きた時のバックアップ体制が甘いんじゃないか?」
一瞬で会議室の空気が凍りつく。
仁人の背中に冷や汗が流れた。
仁(まずい、ここで切り返せないと、今までの努力が全部飛ぶ……!)
焦りで頭が真っ白になり、言葉が詰まりかけた、その時。
太「その件、現場発案のカバープランがあります」
静かだけど、驚くほどよく通る低い声が響いた。
太智だった。
いつものお調子者のオーラは完全に消え去り、その表情は真剣そのものだ。
太智は手際よくタブレットを操作し、メインスクリーンに新しいスライドを映し出した。
太「吉田さんの指示のもと、事前に現場スタッフとシミュレーションを行いました。万が一のトラブルの際は、こちらのタイムラインで人員を補填します。コスト面に関しても、既存の予算内で十分に相殺可能です」
淀みのない口調。
完璧なデータ。
それは仁人が激務の中で見落としそうになっていた穴を太智が裏で完璧に予測し、フォローしてくれていた防衛策だった。
役員たちが、納得したように深く頷く。
仁人は隣に立つ部下の横顔を盗み見た。
綺麗に整えられた横顔、ブレない視線。
普段の態度に隠れがちだが、ここぞという時に誰よりも頼れる。
太智の見事なアシストにより、プレゼンは満場一致で承認された。
コンペの成功から数週間。
相変わらず太智は隙あらば距離を詰めてくるし、その度に仁人は「会社でそんな距離感バグらすな」と突き放す。
そんな、絶妙な攻防戦が続いていた。
しかし、そのパワーバランスを揺るがす厄介な存在は突然現れた。
?「お、仁人! 久しぶりだな!」
週明けのオフィス。
フロアに響いた声に振り返るとそこには他部署の若手ホープであり、仁人の大学時代からの同期でもある神崎が立っていた。
仕事もプライベートも肉食系で、社内でもファンが多い男だ。
仁「神崎? なんだよ、急に人の部署まで来て」
神「いや、こっちのフロアに用があってさ。相変わらず真面目な顔してんなぁ、お前は」
神崎はへらりと笑うと当たり前のように仁人の肩を抱き寄せ、その前髪を軽く小突いた。
仁人は「おい、会社だぞ」と拒絶しつつも、長年の付き合いだからか、どこか気を許したような呆れ顔を見せている。
その様子を、数メートル離れたデスクから冷徹な目で見つめている男がいた。
太智だ。
いつもなら「何話してるんですかー?」と笑顔で突っ込んでくるはずの太智が、ペンを握ったまま見たこともないような低い温度の視線を二人に送っている。
太智がいつも仁人に仕掛けているパーソナルスペースの破壊を、別の男が、しかも仁人が拒絶しきれない関係性で行っている。
その事実が太智の胸の奥の独占欲を激しく逆撫でしていた。
その日の夜。
残業が終わり誰もいなくなったオフィス。
仁人が帰る支度をしていると神崎がまたやってきた。
神「仁人、この後空いてんだろ? 久しぶりにあそこの居酒屋行こうぜ。お前の好きな日本酒美味いところ」
仁「あー……まぁ、良いけど。ちょっと待ってて、この書類だけ片付けるから」
神「オッケー。じゃあ下で待ってるわ」
神崎が嬉しそうに去っていった後、仁人がバッグを持った、その瞬間だった。
カツン、と靴音が響いた。
振り返るとそこには太智が立っていた。
ジャケットは羽織っておらず、シャツの袖を捲り上げた腕には少し血管が浮き出ている。
仁「……塩﨑? まだ残ってたのか」
太「吉田さん」
太智が一歩、仁人との距離を詰めた。
いつものへらへらした笑顔はどこにもない。
驚くほど低く、冷ややかな声色。
その威圧感に仁人は思わず息を呑んだ。
神「あの人、誰?」
仁「誰って、神崎だけど。同期の……」
太「めっちゃ仲良さそうやった。吉田さん、あの人が肩抱いてきても全然怒らへんかったし。俺がちょっと近づいたら、あんなに怒るのに」
太智の目が暗く、獰猛に細められる。
いつもは翻弄する側だった太智が、完全に余裕を無くしているのが痛いほど伝わってきた。
仁「な、何怒ってんだよ。ただの同期の飲みの誘いだろ…?」
太「嫌や。行かんといて」
ドン、と仁人の背中がデスクに押し付けられる。
太智の両手が仁人の身体の両脇につかれ、静まり返ったオフィスに二人の呼吸だけが響き渡る。
仁「お前、ここ会社だぞ…!神崎が下で待って……」
太「待たせとけばええやん。……俺、あの人が吉田さんのこと仁人って呼ぶのも、吉田さんが他の男と飯行くのも、まじで無理」
太智の大きな手が仁人の顎を少し強引に上向かせた。
逆らえない力。
至近距離で見つめ合う瞳は嫉妬に狂う男のそれだった。
耳元で低く囁かれ、仁人の心臓が跳ね上がる。
これ以上ここにいたら、自分の理性も全て持っていかれてしまう。
そんな本能的な恐怖があった。
仁「っ、……離せ……っ!」
仁人は太智の胸元を力一杯押し返した。
仁「神崎が下で待ってる。……仕事の、同期の付き合いだ。お前にそんな風に縛られる筋合いはない」
敢えて冷たく突き放し、仁人は太智の腕をすり抜けて資料室を飛び出した。
後ろから「吉田さん……!」と追う声が聞こえたが、振り返らずにエレベーターに駆け込んだ。
だが、それが太智の独占欲に、完全に火をつけてしまったことに、仁人はまだ気付いていなかった。