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1907年、戦争は新局面を迎える。アメリカとロシアは、北極海において接触を果たすこととなり、極寒の地での戦闘が始まる。
ロシア軍は、極地突破艦を駆使し、アラスカへの前線を築くために北極海を越えて進撃を開始する。極寒の海域を突破し、アメリカの防衛ラインを突き崩そうとするロシアは、想定外のルートでアメリカ本土に接近していた。アメリカはその動きを予測していたものの、北極海という過酷な環境においてその速度と機動力に苦しむ。
ロシア軍は新型潜水艦と極地用戦車を装備し、これまでの常識を覆す形で北極圏における海上優位を確保しつつあった。この新型潜水艦は、従来の潜水艦とは異なり、氷を砕いて進むことができ、アメリカの反応速度を遅延させることに成功する。
アメリカ海軍は、北極での奇襲を受けて、その最前線を守るために急遽艦隊を派遣。アラスカ方面での防衛態勢を強化し、補給線を断ち切られないように必死に戦う。しかし、極地用の防衛設備が整っていないアメリカにとって、ロシアの新兵器に対抗するのは難しく、次第にアメリカ軍の防衛網は突破されていく。
一方で、日本軍はアメリカの防衛が手薄になった隙に、アラスカ方面に対して補助的な攻撃を行い、ロシアとの連携を強化しつつ、太平洋側での戦線を保ち続けていた。
戦局は海上戦に加えて空の戦いにも発展する。ロシアとアメリカ両国の空軍は、互いに最新型の戦闘機を投入し、北極圏の過酷な環境下での空中戦を繰り広げる。アメリカは、空母から発艦する艦載機を駆使してロシア軍に対抗するが、ロシアは空中戦の優位性を次第に高め、アメリカ軍の機体を次々と撃墜していく。
また、ロシアの空軍は新型の気球型兵器を投入し、低空での偵察と攻撃を行う。これらの気球型兵器は、通常の飛行機よりも柔軟に動き、アメリカのレーダーに映りにくいという特長があった。アメリカ側はその脅威に対抗するため、さらに高性能なレーダーシステムを開発し始めるが、当面はロシア軍の空中優勢に苦しむこととなる。
日本は、アメリカとロシアの戦いが拡大していく中で、自らの戦線を有利に進めるためにアメリカとロシアの双方に外交的圧力を加える。日本は、アジアと太平洋における勢力圏を拡大しつつ、アメリカとロシアの疲弊を待ちながら、交渉の席に着く。
また、英科朝の雅也もその動きを注視しており、戦争の勝者としての地位を確保するため、軍事力の強化を図ると共に外交戦を展開。日本は、この戦争の中で一歩先を行く形で軍事力を増強し、アジアでの影響力を再度確立する。
この戦争が終結すると、世界の秩序は大きく変わることとなる。ロシアは北極地域における支配権を維持しつつ、アメリカとの新たな条約を締結。アメリカは、戦線の不利を認め、次第に内政に注力するようになる。日本は、アジアにおける影響力を一層強化し、英科朝との連携を強めながら、今後の戦略を練り直す。