テラーノベル
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柔らかな春の日差しが窓から差し込む午後。イギリスは運転席でしっかりとハンドルを握り、フランスは助手席でミルを抱えていた。
英「ミルも初めてのドライブですが、かなり落ち着いていますね」
仏「へぇ、案外タフなんだな。普通猫って車の揺れとか音に敏感なのに、ミルは全然動じてないじゃん」
ミルはフランスの膝の上で丸くなり、静かに目を閉じている。時折、小さく喉を鳴らす音が聞こえた。
英「……そうですね。動物病院の先生も、ミルは環境の変化に強いと言っていました」
仏「それにしても、今日はいい天気でドライブ日和だよ。海沿いの道にでも行こうか」
英「賛成です。自然の空気を吸えば、僕も気分転換になります」
フランスはニコッと笑いながらミルの頭をそっと撫でる。
仏「ミルも気に入ってくれたらいいな。俺たちのこと、覚えててくれると嬉しいけど」
英「ええ。ミルにとっても、幸せな一日になると良いですね」
車はゆったりと海岸線の道を走り出す。波の音が遠くから聞こえ、爽やかな風が車内を通り抜ける。
ミルは揺れにも慣れたのか、すっかり安心しきった様子で眠っていた。
英「……こんな穏やかな時間が、ずっと続けば良いのに」
仏「だよな、これからもずっと一緒に、こうやっていようぜ」
イギリスはそっとフランスの手を握り返した。
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