夜の繁華街。
律は仕事帰りに同僚との打ち合わせを終え、駅へ向かって歩いていた。
ふと、路地の先に見覚えのある後ろ姿が目に入る。
ゆらゆらと危うげに揺れながら歩くその姿――
「……桜坂さん?」
駆け寄って覗き込むと、頬を真っ赤に染めた華がいた。
「……ん? ……律さぁん?」
とろんとした目で見上げてきた瞬間、強いアルコールの匂いが漂った。
「おい……まさか、こんなところで飲んでたんですか」
律の声は呆れ半分、心配半分だった。
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