テラーノベル
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3話です。
注意書きは1話をご覧下さい。
ではどうぞ。
rd「うわ……結構雰囲気ある……。」
あの話をしてから、3日後。
俺たちは無事に家を抜け出し、御山の前まで来ていた。
本当は昨日にでも行こうと言っていたんだけど、昨日は、外に出るな、と何故か両親に強く言われたから、結局やめた。
入口には鉄の柵が張り巡らされ、ボロボロになった立て看板や張り紙が、辺りに散乱している。
正直言って、めっちゃ怖い。
pn「ねぇ…やっぱり帰ろうよ……」
ぺいんとが不安そうに俺とぐちつぼの顔を見上げる。
俺はぐちつぼと目配せすると、ぺいんとの方を振り返った。
gt「ここまで来たんだし、行こうよ。」
rd「大丈夫、ちょっと歩いたら帰るし!怖いなら手繋いで行こ。」
pn「うん…」
ぺいんとを真ん中にして、3人で手を繋いだ。
壊れた鉄の柵を蹴破って、ゆっくりと森の中に足を踏み入れる。
懐中電灯で当たりを照らしながら、慎重に進んで行く。
森の中は驚くほど静かで、生き物の声すら聞こえない。
俺たち3人の足音だけが響いて、それが恐怖をより掻き立てる。
gt「…なんでこんなに静かなんだろ。」
rd「生き物の声もしないね。」
pn「やっぱりいるのかな……」
rd「化け物?」
pn「やっ、言うなよ〜!」
ぺいんとの少し泣きそうな声に、なんとなく場が和む。
こいつ、ほんとに癒しキャラ極めてるわ……。
rd「ま、今のところ何もなさそうだし、気楽に行こ。お散歩気分で。」
gt「こんなところでお散歩してるやつ相当変人だけどな。」
pn「ねぇ怖いぃ……」
少しだけいつもの空気が戻ってきて、俺たちはお喋りしながら進んで行った。
しばらくは、特に何も無かった。
1つ不可解だったのは、誰も入ってきていないはずなのに人が通ったような道があったことだ。
俺たちは何も考えずにそれに沿って歩いて行っていたが、よくよく考えてみればおかしな話だ。
途中からそれに気づいたけど、2人は特に気にしてる様子もないし、道があるのは正直言ってありがたかったから、口には出さずに進んで行った。
gt「……何これ。」
道に沿って歩いて行った先にあったのは、
rd「神社……?」
古びた神社だった。
大きくそびえ立った赤い鳥居は朽ちて色が落ち、地面には落ち葉が溜まっていて、何年も放置されていたことを思わせている。
だけど、道はその鳥居の先へ続いていた。
奥には鳥居と同じくらいボロボロな本堂が見えている。
道はそこへ向かっているようだったが、怖くて足が動かない。
rd「…ここ、何だろうね。」
なんとか絞り出した声は震えていた。
gt「誰もいない……といいけど。」
繋いでいる手に力がこもる。
ぺいんとの方を見ると、青い顔をして鳥居を見上げていた。
その時。ふと、本堂の前に何か落ちているのが見えた。
rd「……あれなんだろう。」
gt「え、どれ?」
rd「あれ…本堂の前。」
pn「え…何…?怖い…。」
ぺいんととぐちつぼは首を伸ばしてその落ちているものをじっと見つめている。
でも、暗い上に本堂まで距離があるため、懐中電灯で照らしても何かはわからなかった。
rd「…俺見てくる。」
gt「は?!お前正気か?!」
rd「2人はここに居ていいよ。」
pn「……」
単純に何なのか気になったため、2人の手を離して一歩前に出る。
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︎TNT
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rd「ちょっと見てきたらすぐ戻るから。」
gt「…じゃあ俺も行く。」
pn「え?!」
rd「…怖くないの?」
gt「お前に置いてかれる方が俺はよっぽど怖いw」
pn「じゃあ俺も着いてく……。」
rd「まぁ、じゃあ、皆で行くか。」
3人でまた手を繋ぎ直して、鳥居をくぐる。
一応手前で1つお辞儀をした。
道は、全く同じ幅でずっと続いていて、やっぱり本堂の中へ入って行ったようだった。
やがて、落ちていた何かの前まで来た。
rd「これ……」
それが何か分かった時、心底ぞっとした。
それは、子どもの靴だった。
pn「なんで…こんなところに…」
gt「……戸、開いてる。」
ぐちつぼが、懐中電灯で本堂を照らす。
確かに、本堂の扉が少し開いていた。
rd「……」
怖い。怖いけど、同時に、言い表しようのない不安感にも狩られていた。
村の人たちは子どもたちに何か隠している。
そんな気がした。
3人で目配せをしてから、深呼吸をして、本堂の階段へ足を踏み出す。
石造りの階段は苔むしていて、足元がツルツルと滑った。
辺りを警戒しながら慎重に登っていく。
恐怖で上手く体が動かないから、今何かがいきなり出てきたら、多分全員逃げられない。
死にたくはないし、ものすごく怖いのに、なぜか足を止められなかった。
やがて階段を登りきり、本堂の扉が目の前に現れる。
開いている隙間から少し中が見えた。
ぐちつぼと俺の2人で懐中電灯を向けると、なぜか中だけ綺麗に片付いていた。
rd「誰かいたのかな。」
gt「かよってるやつが居たのかもな。あの靴も、もしかしたらそいつのもんかもしれないし。たどってきた道は多分かよってたやつが作ったんだろうな。」
rd「…やっぱぐちつぼは気づいてた?」
gt「うん。」
rd「そっか。」
それだけ会話を交わすと、俺は扉の取ってに手をかけ、そっと開けた。
化け物はいない。
その代わり、吐き気をもよおすような嫌な匂いが中から漂ってきた。
rd「ぅ”ッ……何この匂い…?!」
gt「……まずいかも。逃げよう。」
そう言って、ぐちつぼは扉を閉める。
その時。いつの間にか手を離していたぺいんとが、俺の服の袖を引っ張った。
ぐちつぼも引っ張られたのか、2人でぺいんとの方を見る。
ぺいんとは、本堂の裏側を指さして震えていた。
pn「2人とも…あれ……、」
2人「え…、?」
ぺいんとの指さす方を見て、俺たちは言葉を失った。
そこには、明らかに”化け物”がいた。
見た目は、よく覚えていない。
恐怖で、そこら辺の記憶は曖昧だった。
gt「走れ!!!!」
ぐちつぼの声で、我に返った。
俺はぺいんとの手を握って走り出した。
少し先を行くぐちつぼを一生懸命追う。
後ろから、誰のものか分からない足音が聞こえてくる。
怖くて、怖くて、涙がこぼれそうになったけど、懸命に走った。
絶対止まっちゃいけない。
何があっても。
何が……あっても……、
ぐちつぼの姿が、見えなくなった。
rd「ッ?!」
ぐちつぼは木の根に足を取られて転んでいた。
rd「ぐちつぼっ……!」
振り返って、絶句する。
化け物はすぐそこまで来ていた。
俺はぺいんとの背中を押して「止まるな!!」と叫ぶと、後ろに戻ろうとした。
その時。
ドンッ、と体に衝撃が走って、思い切り吹っ飛ばされた。
地面に叩きつけられて、全身が痛む。
rd「ぐち……ッ、」
gt「走れ!!」
rd「でも、!!」
gt「ダメだ、止まんな!!」
ぐちつぼの怒鳴る声に、逆らえなかった。
恐怖で体が勝手にぐちつぼの言う通りに動き出す。
全身痛い。
走りながら、唇をかみしめて泣くのを堪えた。
少し走ったところで、ぺいんとが泣きながら立ち止まっていたから、「行くよ」と叫んで背中を押した。
手を繋いだら、転んだ時お互い道ずれにしてしまうから、手は繋がなかった。
ざわざわと響く、草木の揺れる音。
手に残る温もり。
3人分の足音と、
追いかけてくる荒い息遣い。
涙がこぼれそうになって、必死にこらえた。
早く、早く、もっと、早く。
足がもつれて転びそうになる。
痛い、苦しい。
……
ごめんね。
遅れてすみません。
今回はここまでで切ります。
3人の過去です。
この後、2人はどうするんでしょうね。
それでは、また次のお話で!
おつあめ〜!
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