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──────めめさん視点──────

───カツン、コツン、タタタっ

三者三様な靴音が、だだっ広い城の廊下に響く。しかし、別に不快な音、という訳ではなく、しかし心地よいものでもなかった。

先頭に立っているのはもちろん賢者もどきで、その後ろには私とバラがついて行っている、と形だ。バラは相当賢者もどきに警戒してるらしく、私の後ろから離れようとはしなかった。

───前を見る。賢者もどきのそいつには、なぜだか親近感、と言うよりも既視感があった。どこかであったことがあるような、長い年月を共にしたことがある、ような気がした。


「───死神様。いくつかご質問が。」

「その前に私からも質問してもいいですか?」

「もちろんですよ。神に逆らえるほど愚か者ではないですよ。」


ゆっくりとこちらに振り向き、そう返答してくる。───どことなく、女性らしい所作な気がする。

バラは、不安げに私を見つめるがそれに対して、微笑みかけてから質問を投げかける。


「───あなた、名前は?」


ただ、少し気になっただけだ。さすがに賢者もどき、とずっと呼ぶのは申し訳なかったからだ。ただ、心のどこかで少しばかり不安な気持ちがあって、聞いとかないと落ち着かない気がした。


「──────へぇ、気づくんですね。…何億年も生きてたら魂の形なんて変わるものだと思ってましたが。」


そう言った瞬間、またまたそいつは姿をぐにゃりと変える。

ピシッと決まったスーツ姿がドロリと溶け冬服のような緩くともしかし、しっかりとした印象を与える服装を身にまとい、薄い灰色じみた水色のローブを肩から下げる。瞳は鋭い光を帯びたものから、アメジストのような美しい色の温かみの帯びた瞳へと変わる。髪は変わらず黒だったが、少しばかり銀髪の髪がメッシュのように入っていた。

───見覚えのある顔立ち。いや、本来ならいつも見るはずの顔。


「神様はここまで見抜いてくるんですね…。私の名前はクロウみぞれ。長いのでクロレなんてお呼びください。薄々お察しの通りみぞれの【ミラー】です。…まあ、もう本物に成り代わっちゃいましたけどね。」


本物に成り代わった。みぞれさんのミラー。

そうなるとそれは───嫌な方に想像が進む。待て、私が宇宙を漂っている間に何が起こったのか。____いや、メテヲさんやぐさおさんが元仲間の命を簡単に殺すとは思えない。殺意を感じなかった。───私に対しては、ということだったのだろうか。様々な考えに思考をめぐらすが、既に遅いことを悟る。


「───その様子だと…確信は持てなかった、という感じですか?それとも本当に分からなかったんですか…?」


少し不安げに思考を巡らす姿。やや低姿勢の話し方。───みぞれさんにそっくりで、ミラーならなるはずの真逆な性格など成していなかった。

───いや、何億年も生きていたらそうなるのだろうか…と言うよりも何億年て、長すぎるでしょ。なんてツッコミを入れようと思ったが、人外なんてそんなものかと思い直す。いや、人外でも何億といく者は少ないけれど。


「…まあ、話してしまったものはしょうがないですし…改めて、取引をしましょう。…の、前に私について語らせてください。質問しようとした内容は昔語りをしていいか、の確認の質問でした。」


そう言って真剣な眼差しをこちらに向けてくる。クロウみぞれ。いや、クロレは空に座りながら、話し始める。わたしもそれならばと空中に座る。───バラには無重力を与えて。


「私が生まれたのはみぞれがこの世に生まれて1万年目辺りです。みぞれさんがお手入れをしていた神器のひとつである天界と下界に繋がる鏡と入れ替わっていた魔鏡───まあ、ミラーを生み出す鏡になってたんです。そして、その鏡を丁寧に拭いてくれて…その結果、私はみぞれのミラーとして生まれました。

私は、みぞれから神に恐ろしさを抱く心と、少しばかりの悪い心から生まれ、代わりにみぞれはその2つの心を失いました。その結果、臆病で、神に対して恐ろしさを抱くミラーが生まれたんです。」


思い出を語るかのように目を閉じながら、彼女は話を続ける。


「みぞれはあるときあまりにも人間が可哀想だと神に対して反逆を思いました。____私は、神が怖かったのでみぞれを置いて逃げました。天界にある鏡を使って。そこから、みぞれにはあっていません。____でも、たまに見ていたんです。そしたら、もう、みぞれは後戻りができない場面を見てしまいました。神に、賭けを申し出ていたんです。負けると思いました。───ただ、みぞれは神との賭けに勝ちました。ただ、神の反感をかい、永久通報と記憶剥奪をくらって、下界に落とされました。

わたしは、黙ってみることしか…できなかったです。」


クロレは少し黙ったあと、顔を上げ、私の顔を真剣に見つめる。


「これは前置きです。私も、神と取引をします。

──────私の肉体に、みぞれの魂を宿してください。」





























ここで切ります!ちょーいと短い…って言おうと思ってたんですけど2000文字くらいなので普通ですね…。いつの間に数百文字を誤差とみなしたのか…。

投稿間に合いました!!朝書いておいたんですけどデータ消えまして…急いで書き直しました!1度書いたのである程度内容を覚えていました!なので、早く書け、そして投稿出来ました!

ちなみに220話記念のイラストは間に合いませんでした…。ぜんさんと”ぼく”にする予定です。思ったよりもぼくをモブっぽく書くのが難しく…まあ、なるべく試行錯誤しながら明日くらいに投稿します!

ちなみに…なんかこの小説のキャラで書いて欲しい子とかいますか?暇な時に描きたいと思います!気軽にコメントください!コメントとハート欲しさに書いてると言っても過言では無い(?)

一明日を見るためにー

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