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🎤side
「誰とLINEしてるの?」
俺は風呂から上がり、ソファに座るシャークんの姿を見て言う。
スマホと向き合うシャークんの首に腕を回し、抱き着く。
手応えは無い。
「友達」
シャークんはぼそっと返事する。
LINEの内容を覗き見すると、相手は仲の良い男友達のようだった。
正直、いい思いはしない。
胸の奥がざわめく。
「嫌って言ったら?」
少し不機嫌な口調で言う。
シャークんの首元に顔を埋める。
他の男と関わって欲しくない。
自分だけと話して欲しい。
自分だけを見て欲しい。
「俺に拒否権ある?」
シャークんはきんときの嫉妬している気配を感じたのか、スマホからきんときへと視線を移す。
少し呆れた声色だった。
「んーないかな」
爽やかな笑顔で言う。
俺の嫌な事はして欲しくない。
シャークんに拒否権はない。
「はい、消すならどうぞ」
シャークんはロックの解除されたスマホをきんときに渡してくる。
俺の嫌がることはしないシャークん。
嬉しくて堪らない。
「シャークん、偉いね」
子供を褒めるように頭をポンポンした後、連絡を取っている自分以外の連絡先を消す。
「からかうな」
シャークんは呆れながらも、俺の事を想ってくれてる。
「好きだよ」
愛おしくて愛おしくて堪らない。
何を失ってでも、シャークんだけは離したくない。
「俺も」
困ったように笑うシャークんの唇を、唇で塞ぐ。