私の気持ちがどうであろうと、世の中の時間は止まることなく流れていて、 忙(せわ)しない年の瀬はあっという間に過ぎ去ってしまった。
宏忠さんはあの日から朝早く起きて会社へ行き、深夜に帰る。
前まではそんな事無かったのに、きっと私の顔を見たくないのだろ。
酷いことを言ってしまったことを謝りたくても、呆れ果て、迷惑だと言った宏忠さんの顔を思い出すと、逃げてしまう自分がいた。
結局、話すことも顔を合わすこともなく、新年を迎えた。
「逃げずにきたな」
そう言った笑うこの男は 桜庭(さくらば)洸(ひかる)。
この男に初めて会った時、許さないと言った言葉は本当だったようであれから数日が過ぎて、今日も桜庭はいつものように私を呼び出した。
「どうだ?新年早々俺に会えて嬉しいだろ」
「誰がアンタなんか――」
「だから、言葉遣い気を付けろって何度も言ってるよな?バラしてもいいのかよ?***************
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