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side.Tg



ぷりまぜあっとの任務の翌日、俺は朝からパソコンとにらめっこしていた。


「ちぐ?差し入れ持ってきたけど食べる?」

「んー、頂こうかな。お腹すいたし」


けちゃが持ってきたスコーンと温かいミルクティー。画面に集中していて疲れた目と切れかけていた集中力によく効く。甘さ控えめなスコーンはたっぷりかかったクリームの甘さとマッチしてちょうどよく、それに合わせたミルクティーは熱すぎず冷たすぎず飲みやすい。


「んまぁ〜!!最高すぎる〜!!」

「えー嬉しい〜!!ちぐありがとぉ〜!!」


けちゃが可愛すぎる。わざわざ俺の事探して差し入れたのかと思うと健気すぎて泣けてくる。


「僕これから実戦組の方見に行くんだけどちぐも来る?あ、まだ仕事あった?」

「行く!!ひと段落ついたからあとはゆっくりで大丈夫!!」


実はこれまで実戦組の特訓を見たことがなかったので見てみたかったのもある。というのも俺はハッキングや布陣考案などの後方支援担当だから武器にあまり触れていないのだ。特訓で4人の戦い方を見て次の布陣に活かしていきたい。

訓練場があるのは基地の1番地下深く。広い空間をのびのびと使うことが出来るように作られており、セキュリティも厳重。

けちゃについて行き、パスコードをかざすと重い扉が開く。途端に耳を劈くような銃声が聞こえてきた。


「す、すごっ……」

「いつ見ても圧倒されるね…」


練習場の端にスナイパーライフルを構え、端の的に何発も命中させるあっきぃ。

右手にハンドガン、左手にミニナイフを持ち、護身と攻撃を両立させるまぜたん。

練習場の中心あたりからアサルトライフルを構え、動く的と対峙するぷりちゃん。

素早く動き、いくつもの的を2本の日本刀で的確に斬り捨てていくあっとくん。

真剣な表情をしていてもその双眸は爛々と輝き、光を得た瞳は生き生きとしている。それは離れて見ている俺のところからもはっきりと分かった。


俺らに課せられた使命。それは己の命を投げ出してでも平穏を脅かす反社会的勢力を抹殺すること。俺が前線に出ることは緊急時以外ほぼないが4人は常に命を落とす危機と隣り合わせだ。そのことを俺もけちゃも痛いほど理解している。何度も何度も彼らの立場を変わってあげたいとけちゃと抱き合って泣いた。血の繋がりはなくても家族のようで、兄のようなみんなを失いたくないから。

でも、その度に優しく厳しく諭してくれたのはみんなだった。だから俺も自分に課せられた使命を全うしたいと思える。撃破目標のサーバーに侵入し、データを奪い、時にはセキュリティシステムをウイルス感染させて破壊する任務の1番下を担うのは俺しかできないから。俺がしくじったらこちらの手の内を明かしてしまう上に全員の命尽きることになる。それは避けなければ。


「あ!!ちぐちゃんにけちち!!おーい!!」

「茶化しに来たのか〜?」

「違うって!!休憩用のお茶持ってきたの!!」

「お、さんきゅ。喉乾いてたから嬉しい」

「ちぐ?聞こえとるか?」

「聞こえてるよ!!俺耳良いんだよ?」


俺の大好きな仲間たち。俺が兄のように慕う優しい人たち。みんなを守るため、悪しきを滅するため、世界に秩序を取り戻すため…、俺は特殊殲滅部隊AMPTAKの天才ハッカーとして生き続ける。







ファーストシングル発売決定おめでとうございます🎉

特殊殲滅部隊AMPTAK

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コメント

1

ユーザー

なにこれ!?最高すぎてカッコよすぎる!!続きが早く見たい!!読みたい!!

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