イタ王×日帝かきたくなったので書きます
〜〜♪
ザワザワ…
「ーーー、。?」
「〜。」笑
淡く灯るシャンデリア
ホールを包むような鮮やかな音色を奏でる演奏団
毎度のようにこの社交パーティーに招待を受ける僕は、その見慣れた景色に飽き飽きしてしまっていたんだ。
初めてこのホールをみたときのあの感動は、幼いながらによく覚えているね。
そんなことを思いながら、演奏曲の音が遠くなるぐらいぼーっとしてると
「〜……?」
ちょっと……聞いておられますか?
イタ王「……!」
あぁ。ごめん。
続けて?
ニコッ
「心配ですから、いつでも頼ってくださいね。」
ペコッ、
イタ王「うん。ありがとう。」
…
ジャラッ
目が痛むほどに宝石をふんだんに使ったネックレスやピアスなどのアクセサリー
あからさまな厚化粧に出来すぎた笑顔。
僕もまた、両親に教わった決まり文句と、最低限の笑顔を見せるのだ。
「わたくし、このパーティーには初めて参加したものでして、」
良ければ一緒にお話しながら一帯を案内してくださいませんか?
スッ…
イタ王「……」
令嬢はワイングラスを持っていた僕の手に腕を絡ませて
上目遣いでそう呟く
えーと、こういうときはなんて言うんだっけ?
代々国王を支える役割とともに領地を発展させ、優れた事業で大きな利益を上げた公爵家
そんな家系に誕生した後継者となる一人息子
周りの貴族は全て自分の娘を嫁がせようと必死で、こうして僕の元に色気を誘ってくることも珍しい事ではなくなった。
イタ王「残念。」
空のワイングラスを揺らし、目を逸らした
ほら、僕お酒が回ってきたみたいで
悪いけど違う人を頼ってみてはくれないかい?
断るときでさえ、表情を硬くすることは許されない。
僕は公爵家の後継者なのだから。
いくら押し入られようと、家の評価を下げることは一生とも言える傷になるのだから。
「……」
あら、そうでしたの〜。?
では、
ピタ…
イタ王「…」ピクッ
顔を耳元まであげて、見せつけるように露出された胸が僕の服にあたる
「いつでも、お待ちしております」♡
イタ王「……ッ、」
…
あぁ ………良い夜を。
ニコッ
そうして、帰ってゆく彼女の背中を見届ける。
そうすれば、また同じ口説き文句で人が集る
知らない方が幸せなこともあるというように、
僕には全員、所詮金をまとった石にしか見えなくなってしまったのかもしれない。
心の中で、期待していたんだ。
きっと、
クスクス…
「ねぇ、あの子ってどこの…」
「知らないわよ。」
というか、黒髪って大変よねぇ…笑
「それにあの赤い瞳…」
おまけに無愛想で暗いって、
“悪魔”の末裔って噂よ?
ホールの角で窓を見ながら話しているのが無意識に耳に流れ込んできた。
何処の家かも分からない”無愛想”な子
愛想にばかり慣れきった自分には、よく響く言葉だった。
ヒラッ…
風が吹くと共に、後ろの窓が少し揺れたとき
興味本位で振り返ってしまった
イタ王「…!!、」ビクッ
裏庭で1人、花壇をみながら歩いている女性
窓越しでも、横顔だけでも分かる、僕が知らなかった女性。
星空に同化してしまいそうなほどに綺麗で、風になびいている黒い長髪
宝石をはめ込んだような輝きを見せる赤い瞳
首元に光る小さなダイヤモンドのネックレスと瑠璃色ベースの金が鏤められただけのシンプルなドレスは彼女の美しさを際立たせていた。
イタ王「……ぁ、…」
…
美しい……、((ボソッ
ゴクッ…
なれない言葉を吐き、窓に手を当てる
初めてだ、こんな気持ち
そうだ、僕は
彼女のような人に出会うのを待っていたんだ
一目惚れとはこのことか
「すいません〜、」
よければ一緒に……
イタ王「ご、ごめん、!」
急用ができたみたいっ!
「…ぇ……ぁぁ、…」
僕は周りの誘いを押し退けて、彼女の元へ急いだ。
窓から漏れる陽気な音楽を聴きながら、大理石の柱に寄りかかる
普段履かないヒールに疲れてしまったのかもしれない。
日帝「……」
髪、下ろさなければ良かったかもしれない。
「ふふ…ッ笑」
それは、…〜、
「あぁ、本当に、…〜、」笑
少し離れた先から、男女の声が私の心を遮った
別に、寂しいと言われればそうなのかもしれない
でも、こうして一人でいる方が何倍も楽で、自分らしく居られる。
貴族たるもの社交力を磨かなければいけないのは、私にとって皮肉中の皮肉だな。
日帝「……」
イタ王「………ぁ、!」
ひたすら周りの目など気にせずに走った
肩が上がり、呼吸が荒くなっても
整うのを待たずに彼女を見つけた
イタ王「あ、あの、!」
日帝「……、!」ビクッ
後ろを振り向くと、息を荒らげた男性がこちらを向いている
クルッ
前を見ても、横を見ても、
ここには私だけで不思議に思う
彼とは面識どころか名前すら知らないのに
日帝「……ぇ、と…」
人違い…ではないですか、?
イタ王「違う、ッ」
君に用があるんだ!
驚いた顔で戸惑う彼女
こんな気持ちを心の奥に閉まっておいては、もう二度と訪れないかもしれない、!
日帝「……っと、」…
横、座りますか、?
トントンとベンチを叩く彼女に、つい笑顔が漏れてしまった
イタ王「…!
イタ王「ごめん、驚かせたよね、」
日帝「……」
瑠璃色よりの藍色のような瞳に、…
明るい口調
白がベースのスーツの胸元には、赤い宝石が埋め込まれている
日帝「いいえ、お気になさらず、。」
あの…、何故私に、?
イタ王「…!」
え、えっと、
…普通に…、綺麗な人だなって思って。
日帝「……ぇ、?」
イタ王「……笑」
本当にそれだけなんだ。
ねえ、何処の生まれなの?
日帝「ぁ、……こことは反対で、東です、」
イタ王「あぁ、やっぱり。」!
ここでは黒髪って珍しいからさ。
日帝「………珍しい、ですか…、」
イタ王「そうそう、天の川みたいで、とっても素敵。」
日帝「…」
えと…、お名前は、
イタ王「あぁ、まだ言ってなかったね。
イタリア、…ぁ、…イタリア王国だよ。」
日帝「……!」
公爵家の、…
イタ王「……うん、」
君は?
日帝「…日本帝国です。」
イタ王「そう、そっか。」笑
ニコッ
じゃあ、日帝って呼んでもいーい?
日帝「…はい…」
あの、
………です…か
イタ王「ん、?」
バッ
イタ王「、」ビクッ
彼女は僕の方を向いて、少し警戒するような目をして言った。
日帝「…私と一緒にいて嫌じゃないんですか、」?
イタ王「……」
日帝「ほら、…私…ッ”悪魔”みたい…だって言われるし、」
上手く笑ったり、できないし…不器用だし、…
イタ王「……」
日帝「…………」
ぁ、
す、すいませッ、…
ギュッ
日帝「へ、」ビクッ
彼は私の両手を握って、目を合わせこう言った
イタ王「こんなに美しい悪魔がいてたまるもんか、…」
なら、…僕は既に地獄に行ってるよ!!
日帝「……!」
イタ王「僕、本気で日帝に一目惚れしたんだ、!」
日帝を励ますための凌ぎじゃない、だから自信を持って?笑
ニコッ
日帝「惚れ………、私に、?」
イタ王「うん、…!」
瞳だって、宝石が埋め込まれているみたいで…
ほら、この宝石とそっくりじゃない?笑
胸元にある宝石は、彼から見ればそうなのかもしれない。
ニコッと笑いながら話す彼に、自分の心配などどうでもよくなった。
日帝「……ルベライト…でしたっけ、」笑
イタ王「!」
うん、そう。笑
日帝「……」
…笑
ニコッ
貴方は、笑顔が素敵ですね、。
イタ王「え、僕の笑顔?」
日帝「えぇ、。」笑
私がこんな事言うのも変ですけどね、…
イタ王「……いや、」
全然変じゃない
褒めてくれてありがとね。
ニコッ
スッ…
そういい彼女の透き通った頬にキスをした
日帝「……ッ、ぇ、ッ…」
イタ王「決めた、…!
日帝の隣に立てる人になれるように、僕頑張るから。」!
日帝「………」
ふふッ、…笑
もう充分だよ、。
私も、一目惚れって、…どういうことが分かったかも。
私が彼の手に手を重ねると、笑って手を絡めてくれた。
この手は外には似合わない温かさだ。
ちなみにルベライトの石言葉は広い心、潔白、寛大など
頬のキスは相手に対する親愛という意味らしいですね( ˙꒳˙ )
コメント
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イタ日帝だ!好きだからうれしい…とても尊いです!