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千秋がセレクトした店は雑誌にも良く載っている人気店で、金曜日の夜ということもあって予約をしていない客は断られていた。


「多国籍料理って初めて。すっごくお洒落なお店だね」


内装を見ながら美奈子ははしゃぐ。

異国ムード満点で、南国のリゾートに来ているようだった。


「辛いものとか平気?これとか美味しいよ」


千秋がここに来たことがあるんだと分かり、美奈子は少しだけガッカリした。

自分のためにこの場所を、探してくれたのかと期待したからだった。


「このお店、よく来るの?」


千秋はビール、美奈子はカクテルで乾杯した。


「たまーにね」


「奥さんと、だよね」


美奈子の言い方に、少し棘を感じて千秋は美奈子を見る。


「……………うん。ごめん。違う店が良かったかな」


「ううん。こんな素敵なお店でデートしてるんだと思ったら、奥さんが羨ましくなっただけ」


「美奈子だって、旦那さんとこういう店行くでしょ?」


「たまーにね。私がいきたい場所を選んで連れて行ってもらう感じ」


「俺もそうだよ。妻が行きたがるところに連れて行くだけ。どこの家も同じだよ」


千秋の言葉に美奈子はふふふと笑う。


「だけど、千秋君の家は幸せそうだもん。私も千秋君みたいな人と結婚すれば良かったかな。そうすれば、レスなんてなかったのかも」


千秋は何も言えなかった。

確かに千秋と美紅の間にレスという言葉は存在しない。

いつでも求めあっている。

新婚だからなのか、この先もずっとそうなのか。

ただ目の前にいる美奈子は、求めても応えてもらえていない。

孤独感を感じていた。

優しいあなたは罪な人

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