「おかえり、じんちゃん。お風呂先入っていいよ〜」
太智の家。仁人が仕事終わりに“寄っていい?”とだけLINEを送って、当然のように来ていた。
けど、部屋に入ってから仁人は、ずっと無言だった。
 「……どしたん?」
 と、ソファの横に座る仁人に話しかける。
 「……なんでもない」
 「嘘やん、それ絶対あるやろ」
 太智が笑いながら隣に座ろうとした瞬間、 いつもなら恥ずかしがるはずの仁人が、今日は目を伏せたまま、腕を広げて待ってる。
 「……はいはい、甘えん坊さんやな〜」なんて笑いながら、仁人に従おうとすると、
 「ちがう。俺が、乗る」
 「……え?」
 太智が混乱してる間に、仁人は太智の太ももの上に、ずしりと座り込む。
胸元に顔をうずめながら、もぞもぞと動いて、完全に密着。
 
 「ちょ、じんちゃんっ、どしたんほんまに」
 「……今日さ、ずっと見てた」
 「え?」
 「勇斗に“お願い♡”って言ってたし、柔太朗には汗拭いて、舜太には振り教えた時に笑ってた」
 太智の胸の真ん中に仁人の額が押しつけられて、体温がびりびり伝わってくる。
 「俺、ずっと黙ってたけど……もう無理」
 仁人が顔をあげて、真っ直ぐ太智を見る。その目には、少し涙ぐんだような潤みがあり、拗ねた子供のようだった。
 「俺にだけして、……お願い。俺だけの“だいちゃん”でいて…?」
 太智が言葉を探して黙っていると、仁人はさらに攻めた。
 「なあ……キス、して。今」
 「っ……今!?」
 「…嫌だった?」
 「……嫌じゃない」
 太智がそっと唇を重ねると、仁人がすぐに、もう一度ねだるように唇を押しつけてきた。
 「もっと…」
 「ちょ、じんと、今日はまじでなんなん……」
 「ずっと我慢してたから、今日は……俺のことだけ、見て。触って」
 耳元で囁かれて、太智の身体がビクッと跳ねる。
 「俺のこと、好き?」
 「……うん」
 「ちゃんと言って。言葉で」
 「好き。じんちゃんのこと、大好き」
 「……うん」
 仁人は満足げに微笑んで、再び太智の胸に顔をうずめた。
 「じゃあ、甘えさせて。いっぱい。俺、今日だけは離れたくない」
 「……今日だけとか言わんといて。ずっと甘えてええよ」
 仁人の指が、太智の服の裾をきゅっと握る。
 「ほんまに?……じゃあ、もう一個だけ欲張っていい?」
 「……なに?」
 「お風呂、一緒に入ろ」
 「……っ!!」
 真っ赤になる太智に、仁人も耳を赤らめながらにやりと笑う。
 
 
 
 お風呂の中でも、出たあともずっと仁人は太智に甘えていた、とかいないとか
 
 
 
 
 
 
 
 
 こんな感じでいかがだったでしょうか?
まだまだ、リクエスト等お待ちしております!
コメント
2件
最高です❤︎ ありがとうございます🙇♀️