私は、桐谷〇〇。
私は、お母さんがいなくてお父さんしかおらへん。
いわゆる“シングルファーザー”。
そのお父さんの仕事は…
お父さん『〇〇〜ご飯出来たで〜!』
ご飯を見ると…
〇〇『わぁ〜美味しそう〜❤』
そう。私のお父さんの仕事はパン屋さんなのだ。
お父さん『もうそろ照史くん、来るんやない?』
照史くんとは、私の幼馴染。
家が隣で、照史くんの家も片方の親がおらへん。
照史くんの家は“シングルマザー”。
やから、私のお父さんと照史くんのお母さんは凄く仲がええ。
たま〜に『結婚すればええやん!笑』なんて思ったこともあった。
〇〇『そやね!はよ食べなきゃ!いただきますっ!』
お父さん『喉に詰まらせるなよ 笑』
そして
\ピンポーン/
インターホンがなった。
ガチャ
〇〇『あっ!照史くんおはよっ!』
照史『おん!おはようさんっ!』
毎日明るい挨拶をくれる照史くん。
これが私の毎日が始まる合図。
〇〇『お父さんっ!行ってきます〜』
お父さん『おんっ!気をつけてな〜』
そして、照史くんの隣に行き、歩き始める。
照史『〇〇は今日の朝何食べたん?』
満面の笑みで私を見つめてくる照史くん。
〇〇『うーんとね、動物のパンやった!可愛くて食べるのが勿体ないくらいっ!笑』
そうやって、俺だけに見せる表情、仕草、何もかもが好きや。
〇〇『照史くんは?😊』
ニコニコした顔で〇〇が俺を見つめてくる。
照史『俺はな〜うどんやった!毎日食べても飽きひんわ〜笑笑』
〇〇『朝からうどん?笑 』
照史『そやでっ!美味いから〇〇も食べてみいーやっ!笑』
〇〇『ふふっ、朝からは流石に無理だよ〜笑 照史くんは凄いな〜笑』
照史『ハハッw』
〇〇『なあ?照史くん?』
ずっと気になるんやけど、〇〇は俺のことを『照史くん』としか呼ばへん。
俺は〇〇を呼び捨てで呼んでるのになんか違和感があるねん。
もしかしたら俺が年下やからなんかもしれへん。
照史『ん?どしたん?』
なぜか、〇〇は寂しいような、悲しい顔をする。
やから、優しく声を掛けた。
〇〇『私っ…寂しいっ…』
多分、俺と同じ気持ち。
お互い両親の片方を亡くしているからや。
そんな、〇〇の悲しくて寂しい顔を見ていると胸の奥が『ギュー』って締めつけられたような気がした。
多分…いや、絶対〇〇のことが好きやからやと思う…
照史『大丈夫。俺が傍におるからっ!』
〇〇『照史くんっ…』
〇〇は泣いとった…
やから…
ギュッ
〇〇を抱きしめた。
〇〇『えっ…照史くん…』
照史『安心して…俺がずっと傍におるからっ!それに…〇〇から離れたりせんからっ!』
〇〇『ありがとうっ!照史くんっ!ニコッ🌻』
照史『お、おん///』
〇〇の笑顔がひまわりのように輝いていた。
照史『やっぱり、〇〇は笑顔が一番似合っとる!!』
〇〇『本当っ?』
照史『おんっ!本当っ!』
〇〇『そう?あ、ありがと///』
〇〇は照れていた。
照史(やっぱり、〇〇のことが好きやっ!誰にも渡したないっ!!)
やから…
〇〇を強く抱きしめた。
——–キリトリ線——–
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