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風宮 むぅまろ🦇🍀︎ 🍬🍚
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ようやく訪れたはずの静かな朝は、彼の悪戯っぽい微笑みによって、瞬く間に熱を帯びた「二回戦」へと塗り替えられていきました。「……もう、終わりだと思ったのに」
彼女が吐息混じりに抗議の声を漏らしますが、その体は彼の指先が触れるたびに、期待を裏切るように敏感な反応を返してしまいます。一度は静まったはずの熱が、再び指先から、肌から、心臓へと波及していくのがわかりました。
彼は彼女の耳たぶを優しく食むと、低く、甘く囁きます。
「だって、朝の光に照らされた君が、夜よりもずっと無防備で誘惑的だから。……もう一回だけ、いいかな?」
言葉が終わる前に、二人の唇は再び重なりました。今度は夜の激しさとは違い、時間をかけて慈しむような、粘度の高い愛撫が続きます。彼女の隊服の下から覗く白い肌に、朝の光が陰影を描き出し、彼はその美しさを確かめるように、ゆっくりと、けれど確実に彼女を支配していきました。
「あ……っ、童磨、さん……」
役名ではない彼の本当の名前を呼ぶ声が、狭い楽屋に響きます。彼女の手は彼の背中を強く抱き締め、シーツ代わりの毛布が波打つように乱れていきました。互いの鼓動が重なり合い、外の世界が動き出していることさえ忘れて、二人は再び、深い快楽の渦へと沈んでいきます。
ようやく全てを出し尽くし、本当の限界を迎えて重なり合ったまま動かなくなった時、窓の外からは鳥のさえずりが聞こえてきました。
「……本当に、これ以上は無理です。撮影より体力が要りました……」
彼女が力尽きたように彼の腕の中でぐったりとすると、彼は満足げな溜息をつき、汗ばんだ彼女の髪を優しく撫でました。
「最高の二回戦だったよ。……さあ、今度こそ本当に少し眠ろうか。おやすみ、俺の可愛い毒使いさん」
今度はどちらからともなく、深く、安らかな眠りへと落ちていきました。完全に日が昇り、スタジオが慌ただしくなるまでの、二人だけの短くも甘い、二度目の休息の始まりでした。