俺が家に帰って来たのは、もう陽が昇りきり、そろそろ正午の鐘が鳴りそうな時間だった。
久しぶりに2食と睡眠を抜いたせいか、疲れた。
だが、この報告書を書斎に持って行き、主に見せて、北華の様子を見て、中華の訓練を見てやって、炎露と津炎と主に昼飯をやらないと。
足が鉛のように重い。
視界が霞む。
頭が痛い。
足がふらつく。
そんな体に鞭を打って、階段を登り、書斎に入る。
「主、報告書、読んどけ。それと、あいつらの世話、ありがとな」
軽く感謝を述べて書斎を後にする。主が何か言っていた気がするが、俺の耳に届かなかった。
作り置きして置いたスープを皿に入れて、トレーに乗せる。
ふらついてスープを零さないようにして、炎露に声をかけて、近くの机に飯を置き、今度は津炎の部屋に向かう。
「津炎、昼飯だぞ」
ドアを開け、机に飯を置く。
津炎は俺に気付くと驚いたような、心配しているような、そんな顔をしていた。
「津炎、すまなかった」
気が付けば言葉が溢れ出していた。
津炎を抱きしめていた。
「え?ちょっ、主炎さん…?」
津炎は困惑しているようで、俺の背中を少し叩いたり、戸惑いの隠せない声で話しかけてくる。
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