元貴side
結局何がしたいのか分からなかった。
僕は若井の隣に並んで職員室へ向かう。
若井は僕よりも身長が高くて、
見上げないと顔が見えないくらい差がある。
僕は165㎝で若井は173㎝らしい。(設定)
高身長イケメンというものなのだろうか…
若井は横顔も綺麗で思わず見惚れてしまう。
滉斗『元貴』
元貴『ん?』
僕がやや上を向いて若井の目を見ると、
若井と目が合った。
若井はにこっと笑って僕を優しい目で見つめた。
滉斗『元貴って誕生日いつ?』
元貴『んと、9月14…』
滉斗『ありがと』
いきなり誕生日を聞かれたから、
戸惑いが隠せなかったけど、
少しだけ若井との距離が縮まった気がして
嬉しかった。
元貴『若井は…?』
滉斗『ん?10月8』
元貴『へぇ〜 僕の方が年上だ』
滉斗『1ヶ月だけね?笑』
何気ない会話をいくつかしていると、
職員室に着いた。
滉斗『ちょっと待ってて』
元貴『うん』
若井とこうやって会話ができて、
少し若井のことを知れた気になれた。
もっともっと聞きたいことはあるけど、
それはまた後々聞こうかな…
僕が廊下の窓の外にある景気を眺めていると、
若井が後ろから僕の両方を優しく叩いた。
滉斗『わっ!』
元貴『ビクッ びっくりしたっ…』
いきなり驚かされて思わず肩が跳ね上がって
しまった。恥ずかしい所見られちゃったな…//
滉斗『反応可愛い〜笑』
元貴『んなっ…///』
滉斗『可愛すぎて食べちゃいたいくらい笑』
冗談を交えながら僕をからかう若井。
…あの事、若井になら話せそうだな、、
でも話すのはもっと親しくなってから、!!
僕はそう心で決めて、
また若井の隣に並んで歩く。
若井の隣にいるとなんだか心のどこかが
ぶわっと温かくなる。
ずっと一緒にいたいって思える。
若井も同じ気持ちなら良いな…
そんな事を思っている時に、
若井に衝撃的な事を聞かれた。
滉斗『元貴って彼女とかいるの?』
元貴『へ?!///』
僕が若井にそう言ったのと同時に、
鈍い音が廊下に響き渡った。
ゴンッ
滉斗『元貴?!笑』
よそ見していて、廊下の柱に思いっきり
頭をぶつけてしまった。
元貴『っ…』
僕が頭を両手で抑えながらその場に
しゃがみ込むと、若井もその場に
しゃがみ込み、僕の手の上に片手を乗せた。
滉斗『大丈夫?』
元貴『痛いぃ…泣』
滉斗『っ…///』
僕が半泣き状態で若井を見ながら言うと、
若井は僕をひょいっと姫抱っこした。
元貴『わっ…若井、!降ろして、!////』
滉斗『保健室行くから、大人しくして』
いきなり人生で一度もされたことのない
姫抱っこをされた驚きと恥ずかしさで
頭がこんがらがる。
しかもあの若井に…!?///
若井にされるがまま姫抱っこをされ、
驚きと恥ずかしさで顔が熱くなるのを感じる。
滉斗『…顔赤いよ?お嬢様 笑』
元貴『誰がお嬢や…///』
滉斗『…可愛いなぁ、』
元貴『っ!?///』
からかった後にいきなり言われて顔が赤くなる。
いきなり言うのやめてよ〜!!!///
びっくりするじゃん…///
滉斗『前髪似合ってるよ』
元貴『っ…ありがと、////』
僕がそう言うと若井はにこっと笑った。
若井の笑顔は誰が見ても分かる通り、
とても魅力的で、その笑顔に吸い込まれそうな
ぐらい綺麗な笑顔だ。
滉斗『失礼します…って、いないな、』
元貴『いない?じゃあ僕ここで待ってるよ』
保健室に着いてドアを開けると、
そこには誰もおらず、静かな空気だけが
漂っていた。
滉斗『俺も待つよ』
元貴『えでも、授業…』
滉斗『大丈夫だよ、ほら座って』
申し訳なさそうにベットに座る僕を見て、
若井はにこっと笑いながら僕の頭を撫でた。
自分で頭をぶつけたのにも関わらず、
若井に保健室まで連れて行ってもらって、
手当までしてもらっちゃった…
元貴『ごめんね、若井…』
僕が若井を見ながらそう言うと、
若井は透明な袋に氷を入れながら言った。
滉斗『全然、大丈夫だよ』
元貴『…ありがと、///』
どんな時も僕に優しく接してくれる若井に、
少しだけ惚れたかもしれない。
コメント
7件
あの、あの1個いいですか…… お2人が可愛いのは勿論なんですけど主さん投稿頻度やばすぎます…「あー続き気になる〜」って時にもう1話投稿してくださってるって知った時の気持ち、日にち勘違いしてて次の日も休みだった…ってくらい感動するんです🥹(例えが微妙……) 何年でも待つので、これからもゆっくり頑張ってください😭✨️
おおおおおお姫様抱っこだって!?!?あっ鼻水が…………鼻血だった
お姫様抱っこなんてBL展開には最高じゃねぇか