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-映画館ロビー前-
クリスマス当日もあるのか、ロビーには沢山のカップルや、家族連れで溢れかえっていた。
志野[わぁ……すごい人だね。]
場地[はぐれんなよ?…んで、何見んだぁ?]
志野[えっと……これ!場地くん好きそうだなって。]
場地[動物もんか?]
志野[そう!アクションと悩んだんだけど……場地くん、猫とか好きだからどうかなって……ダメだった?]
場地[んな、気にすんなよ。恋愛もん以外ならなんでもいーしな。これにするか。]
志野[うん!]
場地[よし、すんません、学生2枚……]
-売店前-
場地[なんか、喉かわいたな……]
志野[私、買ってくるよ?コーラでいい?]
場地[サンキュ。]
志野[じゃあ、行ってくるね。]
-売店-
店員[いらっしゃいませ。]
志野、[コーラのMと、アイスティーSサイズお願いします。]
店員[コーラのMサイズお1つと、アイスティーのSサイズお1つですね。お会計は450円です]
志野[これで、お願いします。]
店員[500円お預かりします、50円のお返しです、しばらくお待ちください。]
-数分後-
店員[お待たせしました、コーラのMサイズと、アイスティーのSサイズです。]
志野[ありがとうございます。]
後ろに振り返った瞬間に、誰かとぶつかる。
志野[!す、すみません……大丈夫ですか?]
モブ[いいよ、いいよ。気にしないで。あれ?君かわいいね。]
こんな典型的なナンパなんて、今どきあるんだなと冷静に思った志野は、めんどくさいと思いながらも適当に相槌をした。
志野[あはは(棒)ありがとうございます。服が濡れてないみたいでよかったです。では、彼氏が待ってるんでこれで。]
モブを避けて、戻ろうとしたら道を塞がれた。ものすごいしつこい。いつものように回し蹴りでもお見舞いしようかと思ったが、スカートなので流石にできないなと思ったら、後ろに場地がいるのが目に入った。そして、後ろからモブの手を掴んだ。
場地[てめぇ、こいつになんか用でもあんのか?]
モブ[ひいっ!な、なんでもないですー!デートごゆっくりー!]
志野[ごめんね、ありがとう。振り返ったらぶつかって……。]
場地[いや、俺も一緒に行けばよかったわ。]
志野[?あ、はい、コーラでよかった?]
場地[おう、あんがとな。]
-アナウンス-
[スクリーン、5番で上映の……]
志野[あ、そろそろ行こっか。]
場地[だな。]
-映画館内-
志野[あ、あった。1番後ろなんだね]
場地[おぅ、ゆっくり見れるかと思ってな]
志野[後ろであんまり見ないからちょっと新鮮かも]
-ブーッ(開演のブザーが鳴る)-
-上映中-
場地[……(やっべ、ねみぃ……。寝そう……)]
志野[ぐすっ……(涙ぐむ)]
ふと、隣に座ってる志野が涙ぐんでいるのが目に入る。こういう映画は弱いらしい。だが、泣いてるのは気にくわなかった場地は志野の涙を指で拭う。
志野[ん……。(涙を拭われる)…ありがとう(小声)]
場地[気にすんな……(ボソッ)]
-上映終了-
志野[はぁ……泣いちゃった。]
場地[泣きすぎだろ……目ェはれっぞ。]
志野[あはは……。そろそろ出よっか。]
-映画館ロビー内-
志野[お昼はどうしよっか?]
場地[適当に、フードコートでも行って食おうぜ。]
志野[そうだね。]
-フードコート-
志野[ん、このバーガー美味しい]
場地[だろ?千冬と前に半分こしてよ、美味かったんだ。]
志野[そうなんだ、相変わらず千冬くんと仲良いね。]
場地[……(ムスッ)]
志野[?場地くん?どうしたの?]
場地[それ。]
志野[?それって、何??]
場地[その、場地くんっての。やめねー?いつになったら名前で呼んでくれんの?千冬は名前呼びなのによぉ。]
志野[っ///……ま、、まだ心の準備ができてないというか……]
場地[そう言って、全然呼んでくんねぇじゃん。なぁ?志野?(ニヤッ)]
志野[~~~っ!///楽しんでるでしょ?]
場地[さぁな?]
そうこうしている間に時間はあっという間にすぎて、気づけば日は暮れていた。
-モール前-
志野[わぁ……もう真っ暗。冬は日が暮れるのが早いね。]
場地[なぁ、最後に行きてぇとこあんだけどいいか?]
志野[?うん、大丈夫だよ。]
駅前の広場前
広場の真ん中には、鮮やかなライトに照らされたクリスマスツリーがあった。周りにはライトアップされたオブジェが並んでいた。
志野[わぁ……綺麗!凄い!こんなのあったんだね!]
場地[前に千冬から、聞いてな。恋人にはピッタリのでーとすぽっと?らしい。]
志野[ふふ(笑)そうなんだ。……ほんと、綺麗だね。]
場地[……志野]
志野[何?場地く……!んッ…///……ふっ]
場地[ん。……チュッ]
志野[ふぁっ……//(とろーん)]
場地[っ……//。ん。(深く口付ける)]
志野[んん……/////……はぁっ、もう……、恥ずかしよ。]
場地[悪ぃ……。我慢できなかった。]
志野[……はい、これ。クリスマスプレゼント。よかったら、貰って?]
場地[俺もお前に……これ。]
志野[!……そこのベンチで開けていい?]
場地[おぅ……]
ベンチに移動し、プレゼントのラッピングを解くと、そこには可愛らしいネックレスがあった。
志野[わぁ……可愛いい。ありがとう、大事にするね]
場地[こっちも、開けていいか?]
志野[うん。いいよ、ひとつはお揃いで……つけれたらなって思って……かったストラップで、そっちは……に、似合いそう……だなって思って……]
場地[……]
志野[あ、あの……。場地くん、アクセサリーとかってあんまりつけないかなって思ったたんだけど……その、似合いそうだなって……服のアクセントとかにもなるって聞いたから……]
場地[つけてもいいか?]
志野[うん、どうぞ……。]
場地[……似合うか?]
志野[うん!似合ってる!かっこいい!]
場地[お前のもつけてやるよ。]
志野[あ、ありがとう……。]
場地[ん?どうやんだ?これ?……こうか?]
志野[だ、大丈夫?できそう?あの、無理しないで]
場地[いーから。じっとしてろ。!よし、付いた]
志野[……どう?似合うかな?//]
クリスマスツリーのライトに照らされて、顔を赤くしながらも嬉しそうに微笑む志野の顔が目に入る。心臓がうるさいくらいに鳴ってる。女は……こんなにも変わるもんなのか?
志野[?場地くん?どうしたの?]
心臓がうるせぇ、いつものあいつと変わんねぇはずなのに……目の前にいるこいつがたまらなく可愛い。そう思った瞬間、志野を抱きしめていた。
志野[きゃっ……!ば、場地くん?どうしたの?……んっ。待っ……ふぁっ]
止まらない、顔を真っ赤にしながらも涙目でキスを受け入れる志野が可愛いくて、愛しくて止まらない……理性が壊れそうだった。
場地[なぁ、名前で呼んでくれよ。圭介って。ほら、けーすけだ。けーすけ]
志野[ま、、待って!///場地く……んッ…///]
場地[場地って呼んだら、またすんぞ。]
志野[~~っ///。分かった。…………け、圭介……くん?]
場地[よく、呼べたな。……んッ。]
志野[!……んッ..。]
場地[あー……帰したくねぇな。]
志野[……わ、私も……。帰りたくない……な、なんて///]
場地[……俺ん家来るか?]
志野[へ?……で、でも……//]
場地[おふくろ、今日は夜勤なんだよ。……つか、俺が帰したくねぇ。ダメか?]
志野[……い、家に電話してもいい?それからなら……大丈夫……だと思う。]
場地[わかった。]
志野がカバンから携帯を取り出す。家に電話をかける。妙に緊張するなと思いながら、静かに待つ。
志野[も、もしもし?お母さん……?あ、あのね……。き、今日、場地くんの家に泊まってもいい……かな。]
志野母〖……大丈夫よ。お父さんにはお友達にあってそのまま泊まることになったって伝えとくから。あなたも大人になったわね。場地くんによろしくお願いしますって伝えといてね。気をつけるのよ。〗
志野[うん……ありがとう。お母さん。]
場地[どうだった?平気そうか?]
志野[うん……。大丈夫だって。場地くんによろしくお願いしますって。]
場地[おう……じゃあ……行くか。]
志野[うん……。]
-続く-