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作者より:見てくださった方、ありがとうございます。私のミスによりアカウントを削除してしまったので続きを更新できません(泣)ごめんなさい!
black bullet
第1話「黒き血が輝く夜」
俺は「元」FBI捜査官ジョン・スタディ。捜査官だった頃、FBIの機密情報を漏らしたとしてクビにされ5年が経つ。現在は探偵として捜査官時代に調査していた、とある犯罪組織を調査している。
ジョン「なかなか見つかんねえなー。岡村。」
岡村「そうですね〜、あの組織のこととなると証拠や痕跡は全て消し去られていますし、組織が関与していそうな過去の事件さえも見つかりませんね。」
ジョン「今ある情報は、奴らが組織内でコードネームを付けて呼び合っている、ということのみ。」
岡村「そもそもその組織。いつどこで尻尾を掴んだんです?」
ジョン「あぁ。それはな、俺が捜査官だった頃、FBI捜査官連続殺人事件っていうのがあったんだよ。その捜査官は共通して、とある事件を調べていた者たちだった。その事件が8年前にあったデパート爆弾テロ事件。お前も知ってるはずだ。」
岡村「ええ。740人が亡くなった大規模なテロ事件。結局、容疑者も絞れずき迷宮入りした事件ですよね。確か、現場に時限爆弾が100個近くあったとか。」
ジョン「そうだ。その事件の容疑者が浮上しないのは…」
岡村「調査していたFBIと警察官が何者かにより殺害され、被害者をこれ以上出さないために捜査を打ち切りにしたという異例の判断が下されたから。ですね?」
ジョン「そう、そこで俺が秘密裏にその事件を少しづつ調べていた結果、その事件から3年後、俺がクビになった年だな。その年についに組織の構成員である可能性の高い女を見つけた。その女を待ち伏せして拘束しようとし、仲間を5人連れて計画をたてた。実行する日、仲間から連絡があった。
『今日の実行時間、何時でしたっけ?』
俺はこう返した。
『それくらいもっと事前に確認しておけよ!自分で計画書を読み直しておけ!』
でもこの連絡の相手は仲間ではなく、仲間のスマホを盗んだ組織の女。そう、俺たちはハメられた。
その女はFBIの情報を盗むためにわざと俺たちに近づき、組織の人物だと認識させることでおびき寄せ、俺の仲間から情報の入ったスマホを盗んだ。
もちろん、スマホの情報は組織に漏れた。俺の仲間5人は殺害された。実行時間を確認し、先回りされたからだな。俺は仲間から危険を伝えられ、すぐさま避難した。そのおかげで殺されずには済んだが、FBI本部からクビを言い渡された。それから3年間、今から2年前までだな。SPが派遣され、俺は常に守られていた。組織によって殺されないように。3年間俺は命を狙われていると思い、怯えて生活していたが、何故か殺されるどころか、狙われている気配や痕跡すらなにもなかった。そこで俺はSPの派遣を中止させて、今まで探偵をやってきたということだな。」
岡村「なるほど。そこで職を失って死にかけていた私を助手に任命してくださったんですね。」
ジョン「ああ。いつもありがとな。助かってる。」
岡村「こちらこそ。あなたは命の恩人ですからね!」
こうして俺は探偵をやって、一人の助手と充実した生活を送りつつ、FBIを何人も殺した組織を追うために今日も組織の関与したであろう事件を探っていた。
(電話の着信音)
岡村「はい。もしもし。ジョン探偵事務所です。はい、はい、ジョン探偵に依頼ですか?少々お待ち下さい。
ジョンさん、山田という方から調査依頼です。」
ジョン「わかった。電話の相手だな?」
岡村「はい。」
ジョン「もしもし、お電話変わりました。ジョンと申します。はい、歩道橋の上で財布をスられた?その犯人を調査してほしいということですか?なるほど、わかりました。今日の夜19:00にその歩道橋の現場検証をしてもらいたい、ということですね。わかりました。失礼します。」
岡村「現場検証の依頼ですか?」
ジョン「そうだな、どうやら警察にも被害届を出したみたいなんだが、適当な捜査で埒が明かないらしい。」
岡村「そんなことありますかね?一緒に行きましょうか?」
ジョン「いや、俺一人で十分だ。岡村は引き続き、組織が関与したであろう事件を探しておいてくれ。俺も21:00には戻る。」
岡村「分かりました。お気をつけて。」
ジョン「ああ、ありがとな。」
〜18:50、現場検証する歩道橋にて〜
ジョン「一応10分前に来たが、依頼人はまだか。ジョンに経過を聞いてみるか。」
???「その必要はない。」
(サイレンサー付き拳銃の発砲音)
ジョン「ゔっ、あぁ。ゔっ…」
???「僕のコードネームはdiamond(ダイヤモンド)。肩を撃ち抜かれて苦しいと思うが、少し話をしようじゃないか。」
ジョン「お前が…依頼人の…山田…か?」
diamond「ああ。そうだ。山田はもちろん偽名だがな。僕はお前が8年かけて調査していた組織の幹部だ。会えて嬉しいか?」
ジョン「何故、5年前…俺を殺さなかった?」
diamond「それは僕に聞かれても困る。だが、お前の仲間を5人殺したのは僕の仲間だ。その女が言うには、『収穫がスマホから入手した情報とFBI5人を殺ったってことだけじゃ、つまんないわね。残りの一人を生かしておけば、私を探るはず。それを利用してFBIの情報を更に手に入れられれば私も満足できるわ〜。獲物はしゃぶれるだけしゃぶってから仕留める主義だからね。』とのことだ。」
ジョン「俺は…運良く…殺されなかったわけではなく…」
diamond「あぁ。手のひらで踊らされていただけってことだな。5年もお前を殺さなかったのは情報をあぶり出す以外にも理由がある。SPがいたから。だな。僕たちにとって、数人のSPと元捜査官なんて、殺ろうと思えば簡単に殺れるが、数年お前を狙わないことでお前たちを油断させて、さらなる情報を期待したという訳だ。案の定、たった3年でSPはお前のもとからいなくなり、油断しきって探偵事務所なんか開いてるんだからな。」
ジョン「俺の負けだ。殺すなら殺せ。」
diamond「意外と潔いんだな。8年もしつこく僕たちを嗅ぎ回ってるお前なら抵抗してくるだろうと予想して僕以外にも仲間を張り込ませていたが…無駄だったな。お喋りもここまでにしようか。」
ジョン「くっ…」
diamond「じゃあな。探偵さん。」
(サイレンサー付き拳銃の発砲音)
〜その頃、探偵事務所では〜
岡村「ジョンさん、なにか分かったかな?ん?この事件…。『少女誘拐事件』。…FBI捜査官連続殺人事件で殺されたFBI捜査官の娘が突如姿を消した…?当時14歳の中学生の少女…か。これは例の組織の仕業に違いないな…。ジョンさんに報告するか。」
第一話終わり
【次回予告】
ジョンが殺害されたと聞いて現場に駆けつける、助手の岡村。ジョンが捜査官時代に親しかった捜査官に連絡を取り、犯人を調べることに。
???「あなたが、ジョンを殺したのね。diamond。」
diamond「まさか後ろからお前がつけてくるとは思わなかったよ。いつの時代もFBIはしつこいんだな。」
???「なんとでも言いなさい。お前を捕まえて組織のことを吐かせてやる!」
次回もお楽しみに☆