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俺たちはBランクになったためウルトルさんから災いの騎士について情報を得た

世界を変えるためには犠牲も仕方ないと人殺しを平気で行う集団。元々は世直しを訴えるための集団だったのに、どうしてそうなってしまったのだろう……


その後、ヴィネに会いに行くため病院に行った。ヴィネは自分が右手の甲にタトゥーが入った男に殺される夢を見たと言って怯えていた。両親を目の前で殺され、自分も同じようになるのでは無いかという不安が見せているのだろう。ヴィネを安心させるためにも早く右手の甲にタトゥーが入っている男を倒したい



「ヴィネ、大丈夫かしら?」



「早く右手の甲にタトゥーが入ってる男を倒そう」



「拠点にいるんじゃねぇか?」



「そうだね。アグロクの森を探してみよう」



アグロクの森は危険な魔物だけじゃなくて、災いの騎士もいるかもしれない。1層気を引き締めて行かないといけない



「今から行くの?」



「今しかないでしょ?」



「もう日が落ちてる。暗い中行くのは危険だ」



「ロイスの言う通りだ。明日にしよう」



「……」



ナリアは納得出来てないのか。ヴィネのためにというのはわかるけど、真っ暗闇の森に足を踏み入れるのは危険すぎる

俺が真っ暗闇の森の中にいたからどれだけ危険かは体験している



「俺たちがやられたら元も子もないだろ。今は堪えろ」



「……そうね。明日にしましょう」



「病院で会いましょう。行く前にヴィネのことを少しでも安心させてあげたい」



「じゃあ明日病院で」



俺たちは解散して宿屋に戻った。いつもならご飯を一緒に食べたりするけどみんなにそんな気はなかった



~次の日~



「おはよう」



「来たか。これで揃ったな」



「行こうか」



「待って。行く前にヴィネと顔を合わせておきたいの」



「そんなこと言ってたな。俺たちも会いに行くか」



俺たちは昨日に続きヴィネと会うことになった。こんな毎日会って迷惑にならないかと不安に思いながらもヴィネと顔を合わせることにした



「ナリア。どうしたの?」



「元気?昨日怖がってたから心配になったのよ」



「……」



「大丈夫よ。私たちが必ず倒すから安心して」



ナリアは晴れない顔をしているヴィネをギュッと抱きしめた。ナリアが抱きしめるとヴィネは安心したのか涙を流した

殺される夢なんかみたら不安になるよな。1人でよく耐えてるよ。それも俺たちが終わせる



「ヒック………ありがとう」



「大したことじゃないわ。待っててね」



「うん!!……でも」



「どうしたの?」



ヴィネは安心したように笑顔を見せると再び顔を曇らせる。何かあったのだろうか?

ぎこちなく言葉を繋いでいるが、言葉の端々に覇気がなく弱々しい



「また夢を見たの……ナリアたちがアグロクの森に入って災いの騎士の拠点を見つけるの……」



「でも、左のこめかみにタトゥーが入った男に見つかって戦う。ナリアたちはかなり苦戦してた」



「どっちが勝ったの?」



「結果は分からない。戦ってる最中で夢が覚めた」



かなり具体的な夢だな。アグロクの森に入るって今日のことか?それに拠点を見つけるって……そこで左のこめかみにタトゥーが入った男と戦う?

もしヴィネの言っていることが本当なら予知夢だ



「私たちが勝つわ。こんなところで負けてられない」



「安心してヴィネ。私たちは戻ってくるわ」



「本当?」



「本当よ。戻ってこなかったら、ヴィネの言うこと1つ聞いてあげる」



「約束だよ?」



「もちろん。小指出して」



「指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます、指切った!!!」



指切りげんまんか。異世界にもあるんだ。日本だけかと思ってた

ヴィネは戸惑った表情してるけど知らないのか。名前くらいは聞いた事あるけど中身は知らないってパターンか



「じゃあね!!」



「うん!!!」



俺たちはヴィネと別れ、病院を出た

アグロクの森に入るのか。今回で2度目だけど、緊張感がある。テロ組織の拠点をただの冒険者が壊しに行くなんて聞いたことないけどヴィネのためだ



「よし、行くか」



「えぇそうね」



「行こうか」



「準備は出来てる」



アグロクの森の前にたどり着いた俺たちはロイスが先頭で足を踏み入れた。この前以上に何があるかは分からないため慎重に進んでいく



「アグロクの森に入ったのはいいけど……」



「どこにあんだよ」



「歩いても歩いても、森ばっかり」



「詳しい場所を聞けば良かった」



「一旦戻る?」



「このまま探しましょう。だいぶ奥まで来たはずよ」



この前の二の舞になってるのでは???

と思った。あの時も何時間も森を歩いてやっと見つけた

ウルトルさんに予想でもいいから詳しい場所を聞いておけば良かったと今更後悔している



「いやぁーあのラウムさんが負けるなんてな」



「待って。誰かが話してる」



「それな。冒険者に負けたって聞いた時はビックリしたな」



「何の話をしてるの?」



「分からないけど姿を見せるのはマズイ気がする」



森を歩いていると前の方で誰かが話しているのが聞こえてきた。その声は移動していてどこかに向かっているようだった。直感だけどここで姿を見せるといけない気がする。盗み聞きは良くないけど仕方ない



「ラウムさん幹部に選ばれたからって偉そうにしてたけど、実際大したことねぇんじゃねぇか?」



「そうだよな。Cランクの冒険者に負けるくらいだもんな。俺たちでも負けねぇぞ」



「ラウムって誰?」



「Cランクの冒険者?誰かしら?」



「少なくとも俺たちじゃねぇな」



俺たちは今Bランクだ。あの人たちの話しているCランクの冒険者には当てはまらない

一体誰を探してるんだ?あの人たちは何者だ?



「なんで俺たちがラウムさんが負けた冒険者のことを探さないといけないんだよ」



「そうだよな。カズヤ、ナリア、ケール、ロイスって言われてもどうやって探せばいいんだよ」



「今私たちの名前言ったわよね」



「うん。間違いなく聞いた」



「てことはあいつら…」



「災いの騎士だね」



「今倒すか?2人だけなら何とかなるんじゃねぇか?」



確かに2人だけなら倒すことは出来ると思う

けど、あいつらはこちらに気づいていない。あの2人はどこかに向かっている。このままついて行けば拠点に着けるかもしれない

と俺が思っていることをみんなに話した



「確かにな」



「それなら気付かれずにこのままついて行きましょうか」



「なるべく音を立てずにね」



「気をつけていこう」



「バレたらどうする?」



「その時はやるしかない」



「了解」「分かったわ」「OK」



 あいつらが話してたラウムって左頬にタトゥーが入ったやつのことか。あいつめちゃくちゃ苦戦したぞ

大したことないわけないだろ

なんで俺たちのことを探してるんだ?幹部とか言ってたから仇でも取りに来たのか?

だとしたら面倒臭いなんて言うか?もっと別の理由がありそうだけどな

でも俺たちを探してる理由なんてどうでもいい



「昨日から寝てねぇよ」



「ほんとだよな。寝ないで探せとか言われたから探してたのに結局見つからずじまいか」



「ウルア様になんて言われんだろうな」



「殺されなきゃ何言われたっていいだろ」



「そうだな……

そういえばラウムさんの部下みんな殺されたらしいぞ」



「それマジか?」



「あぁ。もしかしたらウルア様もそうするかもってみんな怖がってるぜ」



「俺も怖ぇよ。まだ死にたくねぇし」



「それな。世界を変えてくれるって言うからテロ組織って言われ続けてもやってんだ。こんなところで死にたくねぇよ」



世界を変えようと思ってはいるのか。人殺しを平気で行ってるから、イカれた奴らしかいないかと思ってた。世直しをしたいと思ってる人間もいるんだな

人殺しを平気で行ってなければテロ組織とか言われないで少しは応援されると思うんだけどな



「世界を変えたいって思ってはいるのね」



「そうだな。悪事さえしなければいいんだけどな」



「その通りだよね」



「なんでテロ組織になったんだろうね」



「さぁな。それはあいつらに聞いても知らねぇだろ。もっと上の人間に聞かないと分からねぇだろうな」



災いの騎士に何故が多く出てくる。そんなの考えても分からない。知りたいなら災いの騎士を追えばいいんだろうけど、そんな危険なことをする勇気はないな



「はぁ~さっさと報告して寝るか」



「寝られればいいけどな」



「着いたみたいね」



「ダンジョン?こんなところに拠点があるとは思わねぇよ」



「気づくわけないね」



「変なところに拠点あるわね」



「ダンジョンなら冒険者が来る。冒険者を捕まえて売り飛ばせば金になる。最悪な方程式が出来てる」



考えてここを選んでるんだろうな。悪事のことになれば頭が回るんだな。最悪な方程式作ってるんだから世界を変える気なんてないだろ



「どうする?入る?」



「行くしかねぇだろ」



「準備はできてるわ」



「じゃあ行こうか」



災いの騎士の2人が拠点に入っていくのを見てから俺たちは拠点前に立った。と同時にどこかから嫌な気配を感じた



「よし行くぞ」



「待って。誰かいる」



「え?見えないけど」



「カズヤはこんなところで嘘つかないよ」



探知スキルでどこかから嫌な気配を感じる。誰かいる。それもさっきの下っ端と違うな。確実に強い

こっちに近づいてきてる。拠点の前で見つかったらマズイ



「早く隠れよう。見つかったら援軍がどんどん出てくる」



「そうだな。早く隠れるか」



「!?!?

こっちに気づいた!?」



「嘘でしょ!?」



嫌な気配が猛スピードでこっちに近づいてきてる!!!

気づかれたか?なら隠れても無駄だな

だけどここで戦ったら援軍を呼ばれる。少しでも離れないと



「ここから離れよう」



「そうだな。敵の本陣の前で派手に戦うのは危険すぎる」



「急いで行きましょ!!」



猛スピードでこちらに近づいてきてる気配に追いつかれる前に拠点の前から離れることが出来た。ここなら戦っても援軍は来れないだろう。ここで迎え討つか



「来る!!!」



「お前たちか……ラウムがお世話になったのは」



「多分ね」



「正直に言うの!!?」



「逆に嘘つくの!!?」



「うるせぇな……茶番はそこまでにしろよ」



猛スピードで来た人間は左のこめかみにタトゥーが入っていた。ヴィネが言っていた夢の通りだ

ヴィネの言う通りになるなら苦戦すると言っていた

ナリアこんな状況でも嘘つく魂胆あるんだな

さすが姉貴だ



「ヴィネの言ってた通りになってんな」



「そうだね。しかもヴィネの言っていた通りになるならこの後俺たちは苦戦する」



「ヴィネの言ってた通りになるだろうな。タトゥーが2つ入ってるし、この前のやつより骨あるな」



「ラウムと一緒にすんなよ。俺とあいつはレベルが違ぇよ」



自分でレベルが違うなんて言うか?

でもこの前のやつとはレベルが違うってことはひしひしと伝わってくる

災いの騎士と戦う以上、楽な戦いなんてないけど今回は絶対に苦戦するだろう

でもヴィネの言ってる右手の甲にタトゥーが入ってる男を倒すまではここで負けられない

クラス転移で死んだけど暗殺者としての第二の人生が始まりました

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