明け方に目が覚める。
心配されついでに一緒に寝て、いつの間にかめめの腕の中にいたらしい。
あったかくて気持ちがいい。そして忘れもしない夢と同じ、優しい胸といい匂い。
思わず少し擦り寄ると、寝ながらぎゅっと抱きしめられる。
ドキドキしてるのにとても安心できて、また眠くなる。
思いのままに目を閉じた。
🖤「阿部ちゃん」
どれくらい経っただろう。
めめに呼ばれて覚醒し始める。
めめは不安げな顔で俺を覗き込んでいて、俺は夢を見ていないのに泣いていた。
💚「あれ?変なの」
🖤「阿部ちゃん、えっと……俺、変なことしてない?」
💚「え?」
めめは夢を見たと言う。
その中で男の人と愛し合って、でも離れないといけなくなって、その人が泣いていた。
何となく阿部ちゃんに似てると思いながら目を開けたら、阿部ちゃんが夢の男の人と同じように涙を流してたからか現実かわからなくなって…と、ありのままに教えてくれた。
魔法のような出来事だと思った。
めめが俺と同じ夢を見て、夢を見ていない俺が泣いていた。
💚「そっか、でも何もしてないから安心して」
🖤「ならいいけど……」
そうは言ったがさすがに何だか気まずくなってしまったので、早々に帰宅する事にした。
コメント
51件
お付き合い前に同じベッドに寝てるのね尊かった
前世からのアレですか? 最高ですね🖤💚