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どこに行くんですか、と私は聞いた。
彼は言った。
「あのコンピュータを作った人のとこ。」
下の階の、一番奥の部屋。
陽の光も当たらないような場所に、その人はいた。
「どうも、先生。」
彼が挨拶すると、その男性はちらと彼を見て、言った。
「…どうも。」
そして、部屋の奥へと案内した。
椅子に座るよう促してから、その人は言った。
「事件の、ことですか。」
どうやら知っているようだった。
「何も知りませんよ。」
次に聞かれることを知っているかのような返事だった。
「あのコンピュータの開発者なら、何か知っているはずです。」
「いや、何も知らない。」
否定、そして沈黙。
部屋全体に、緊張が走っていた。