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[注意]
・既出オリキャラ登場
中也が黙り込んだまま此方へ歩んでくる。
そして私の前へ立ち、小さくドスの効いた低い声で
「──お前は誰だ」
そう、囁いた
「…は?何言ってんだよ、太宰」
「中也は私のことを今、そう呼ばない」
そう、囁いたのは私。
この場面ならば、中也はきっと私のことを手前と呼ぶだろう。
「 … あ ー あ バ レ ち ゃ っ た ! 笑 」
「!?」
後ろにいる鏡花ちゃんが酷く動揺している。
かくいう私も迚(とても)驚いた。
目の前に現れた、中也の姿をしていた”ソレ”はあの時、斬られた筈の少女だったのだ。
出会った時の姿、声、表情、まるで何事も無かったかの様に其処に立っていた。
「…なんで女の子が…?」
敦くんがそう吐き捨てるように呟く。
彼は、人が変身する所自体見た事がないのだろう。
…まぁ、それ自体はただのマジックの様なものだ。
簡単に云えば早着替え。恐らく精巧に出来た着ぐるみのようなものを着ていたのだろう。
「 ね ぇ 、 君 、 太 宰 だ っ け ? 」
「あぁ、君は…愛華、だったかな?」
「 そ ! 覚 え て く れ て る な ん て 嬉 し い な 〜 ♪ 」
「この前会ったばかりだからね」
首を少し傾げ、笑顔を造る。
「 そ っ か 〜 」
少女が少し残念そうな顔をする
「 ね ぇ 、 そ ん な こ と よ り さ
君 の 好 き な 人 、 何 処 だ と 思 う ? 」
意地悪そうに、手で口を隠しながら、少女がにやけている。
「どこって…」
突然の質問に、少し呆けてしまった。
「 今 頃 、酒 に 溺 れ て る ん じ ゃ な い か な ?
文 字 通 り 、 ね !」
「…は?」